2015/9/2

ロシア

アエロフロートの赤字拡大、外貨建て経費が膨らみ

この記事の要約

ロシアのフラッグキャリアであるアエロフロート航空が8月31日発表した2015年1-6月期の純損失は35億4,000万ルーブル(4,700万ユーロ)となり、前年同期の19億ルーブルから85.9%増加した。景気の冷え込みによ […]

ロシアのフラッグキャリアであるアエロフロート航空が8月31日発表した2015年1-6月期の純損失は35億4,000万ルーブル(4,700万ユーロ)となり、前年同期の19億ルーブルから85.9%増加した。景気の冷え込みにより国際線利用客が減ったことに加え、ルーブル安で外貨建て経費が膨らんだことが響いた。

売上高は前年同期比25.8%増の1,764億7,000万ルーブル、営業利益(EBITDA)は同164.6%増の133億1,000万ルーブルに拡大した。外貨建てで契約している運行機材リース料、保守サービス料はそれぞれ71.5%、41.3%増加した。一方、外貨建て融資の返済負担も膨らみ、金融損失は85.9%増加した。

なお、政府消息筋によると、アエロフロートは1日、財務悪化に苦しむ競合トランスアエロの75%プラス1株を1ルーブルで買収する方針を固めた。

トランスアエロは1991年に営業を開始した民間航空会社で、国内ではアエロフロートに次ぐ2位の座にある。不景気の波をまともに受けて業績が悪化。昨年末時点の債務は648億ルーブル(9億9,000万米ドル)に上っている。(1RUB=1.72JPY)