ロシア移動通信大手メガフォンが、国営地質調査会社ロスゲオロギヤと提携し、北極海オフショア通信ケーブルを設置する。2023年までに欧州とアジアをつなぐデータ通信ルートを構築する計画だ。推定投資額は8億~12億米ドル。
フィンランド国営の通信ケーブル事業者シニアと協力し、北極海沿岸の海底に高速ファイバーケーブルを敷設する。メガフォンのヴェルミシャンCEO(最高経営責任者)は、ケーブル新設が「今後5年間で200%の増加が予想される大陸間通信の基盤となるだけでなく、ロシアの極東と他の地域との通信状況改善にもつながる」と話している。
一方、『ヴェドモスチ』紙の取材に応じた専門家は、「北極海ケーブルが地上通信網と接続するのは特定の地点に限られる」と指摘し、「極東通信の抱える問題をすべては解決できない」という見解を示した。問題解決には、政府が8,400億ルーブル(6億ドル)をかけて強化を計画する衛星通信インフラのほうが有効とみている。(1RUB=1.51JPY)