2020/8/19

総合・マクロ

ポーランドとハンガリーに経済回復の兆し、7月PMIは50超

この記事の要約

新型コロナ危機で打撃を受けた中東欧経済に回復の兆しが見えてきた。国際情報サービス大手HISマークイットが今月初めに発表した7月の購買担当者景気指数(PMI)は、ポーランドが47.2から52.8に、ハンガリーが47.4から […]

新型コロナ危機で打撃を受けた中東欧経済に回復の兆しが見えてきた。国際情報サービス大手HISマークイットが今月初めに発表した7月の購買担当者景気指数(PMI)は、ポーランドが47.2から52.8に、ハンガリーが47.4から50.8に大きく上昇した。チェコも44.9から47に回復したが、業況が良いとする判断基準となる50を依然下回っており、回復の勢いはまだ弱い。

ポーランドのPMIは3カ月連続で上昇し、2018年10月以来初めて50を超えた。生産と国内・国外受注が拡大するとともに、完成品の在庫量が減った。ハンガリーも生産高と新規受注が好調で、原料や部品の在庫が増え、生産活動の回復が進んできたことがうかがえる。

一方、チェコは生産指数が18年11月以降で初めて上向き、特に自動車業種で受注が安定し生産高が増加した。しかし輸出を含めて新規受注の回復が遅く、新型コロナによる先行き不透明感の中、安定的な業況改善の不安材料となっている。

HISマークイットは世界主要工業国・地域の製造業購買担当者に対し毎月、新規受注(30%)、生産(25%)、雇用(20%)、資材調達時間(15%)、資材在庫(10%)の5つ観点から現状を調査。各指数の加重平均値でPMIを集計している。