2020年7月15日

新型コロナが独企業を直撃、国外子会社の83%が売上減を予想

新型コロナウイルス感染症の流行を受けてドイツ企業の国外売上高は今年、大幅に減少する見通しだ。需要が幅広い分野で後退しているうえ、旅行制限が事業拡大の足かせになっているためだ。業績悪化を受けて現地で投資抑制や人員削減に踏み […]

5月輸出、前年同月比で30%減少

ドイツ連邦統計局が9日発表した5月の輸出高(暫定値)は前年同月比29.7%減の803億ユーロとなり、前月(同31.1%減)に引き続き大幅に落ち込んだ。新型コロナウイルス感染症の流行が世界的に広がっていることが響いた格好。

卸売物価の下げ幅、6月は3.3%に縮小

ドイツ連邦統計局が13日発表した6月の卸売物価指数は前年同月比3.3%減となり、下げ幅は前月の同4.3%から縮小した。新型コロナ危機に伴う石油製品の下落率が前月の32.2%から23.4%に縮小したことが大きい。 石油以外

インフレ率上昇もエネルギーを除くと横ばい

ドイツ連邦統計局は14日、6月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が0.9%、前月比が0.6%で、ともに速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比で6.2%下落したも

シーメンス―発電設備部門分離を株主が承認―

独電機大手シーメンス(ミュンヘン)の臨時株主総会が9日、バーチャル形式で開催され、発電設備子会社シーメンス・エナジーの分離計画が99.36%の賛成で承認された。シーメンスは今後、経営資源を「スマート・インフラ」「デジタル

ダイムラー―コスト削減強化へ、上期乗用車販売は21%減―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は8日のバーチャル株主総会で、コスト削減の強化方針を明らかにした。新型コロナ危機を踏まえた措置で、オラ・ケレニウス社長は、昨年打ち出したコスト削減計画は車両の電動・IoT化に対

フォルクスワーゲン―シート事業を合弁化―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は13日、シート製造子会社SITECHを独シート大手ブローゼとの合弁会社へと転換することで基本合意したと発表した。SITECHは業績不振が続いていることから、合弁

フォルクスワーゲン―中国合弁が工場近代化―

独フォルクスワーゲン(VW)グループと上海汽車(SAIC)の中国合弁、上汽大衆汽車が上海工場を近代化するもようだ。政府文書をもとにロイター通信が報じた。 約5億2,000万ユーロを投じて工場を近代化し、アウディのセダン6

BMW―電池原料コバルトをモロッコから調達―

高級乗用車大手の独BMW(ミュンヘン)は9日、モロッコの鉱業大手マナジェム・グループから車載電池用のコバルトを調達することで合意したと発表した。自社の電動車に搭載する電池の原料を自ら調達することで、持続可能性に配慮したサ

ドイツポスト―EVをリコール、発火の恐れで―

物流大手のドイツポスト(ボン)が子会社ストリートスクーター製の電気自動車(EV)をリコール(無料の回収・修理)する。発火の恐れがあるため。独連邦陸運局(KBA)のリコールデータバンクのデータをもとに各種メディが報じた。

トレイトン―レンシュラー社長が退任―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は7日、商用車子会社トレイトンのアンドレアス・レンシュラー社長が15日付で退任すると発表した。理由は明らかにしていない。メディア報道によると、経営方針を巡る役員間の齟齬や人員削減に

マイヤー・ブルガー―独で太陽電池生産へ―

スイスの機械メーカー、マイヤー・ブルガー・テクノロジー(トゥーン)は9日、独東部で太陽電池を生産する計画を発表した。経営破綻した企業の工場を利用することで投資コストを抑制。太陽電池をセルも含めてすべて欧州で生産し、欧州セ

ゲレスハイマー―コロナワクチン容器をすでに受注―

包装材大手の独ゲレスハイマー(デュッセルドルフ)は14日の決算発表で、新型コロナウイルス用ワクチン容器の受注をすでに獲得していることを明らかにした。同ワクチンを開発しているすべてのメーカーから注文が入っているという。ディ

BASF―第2四半期の純損益が赤字に―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が10日発表した2020年4~6月期(第2四半期)暫定決算の純損益は8億7,800万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(59億5,400万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コ

ハイデルベルクセメント―評価損34億ユーロ計上へ―

建材大手の独ハイデルベルクセメントは6日、2020年第2四半期(4~6月)に営業権(のれん)とその他の資産で評価損およそ34億ユーロを計上すると発表した。新型コロナ危機を受けて事業見通しを見直した結果、資産の評価額を大幅

ルフトハンザ―管理部門などで人員削減―

新型コロナ危機で経営が悪化した独航空大手ルフトハンザ(フランクフルト)は7日、新たなコスト削減策を発表した。国から受ける巨額支援を早期に返済するためにはコストを一段と圧縮する必要があるためと説明している。 同社は4月初旬

SAP―第2四半期増益に―

企業ソフト大手の独SAP(ヴァルドルフ)が8日発表した2020年4~6月期(第2四半期)暫定決算の営業利益は19億6,000万ユーロとなり、前年同期比で8%増加した。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、出張見合わせや

ルフトハンザ

航空大手の独ルフトハンザが観光専門の航空会社を設立した。『ヴェルト』紙が報じ、同社9日に追認したもので、オーシャンという名の新会社をフランクフルトで商業登録した。新型コロナウイルス感染症の流行で出張客需要の長期低迷が予想

ポッゲンポール

4月に経営破綻した高級キッチンメーカーの独ポッゲンポールは13日、中国のバスルーム、キッチン大手Jomooグループが同社を買収することで合意したと発表した。Jomooは同買収により、プレミアム分野の事業を強化する考え。買

スタートアップの資金調達に新型コロナの影響

ドイツのスタートアップ企業が上半期に投資家から調達した資金の総額は22億200万ユーロとなり、前年同期比で22%減少したことが、コンサルティング大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)の調査で分かった。新型コロナウイルス感

電機業界受注が28%減少、景況感は底打ち鮮明に

独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した独業界の5月の新規受注高は前年同月比27.9%減となり、下げ幅は前月の同20.8%から一段と拡大した。国外受注が30.0%後退。ユーロ圏(ドイツを除く)は32.2%落ち込んだ。ユ

機械メーカーの6割が21年の売上増を予想

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は9日、会員企業640社を対象に6~7日の2日間、実施したアンケート調査の結果を発表した。それによると、2021年に自社の売上高が増加するとの予想は60%と過半数を記録。新型コロナ危機で悪化

電動車の6月新車登録120%増加

ドイツ連邦陸運局(KBA)のデータをもとに独自動車工業会(VDA)が9日発表した6月の電動車新車登録台数は1万8,897台となり、前年同月比で118%増加した。乗用車全体に占める割合は8.6%。上半期全体でも同登録台数は

JALがフランクフルト線を増便、週3往復に

日本航空(JAL)は9日、成田~フランクフルト線を8月1日から増便すると発表した。新型コロナウイルスの感染状況が欧州で改善していることを踏まえた措置。これまでの週2往復から3往復へと増やす。 JALは新型コロナ感染症の流

企業倒産が減少、4月は-13%に

ドイツ連邦統計局が9日発表した4月の企業倒産件数は1,465件となり、前年同月比で13.3%減少した。新型コロナ危機で経営が悪化する企業が増えたにも関わらず倒産が減ったのは、操短手当や補助金などの形で国が企業を支援してい

消費者の融資返済猶予申請が増加

新型コロナ危機を受けて銀行に融資の返済猶予を申請する消費者が増えている。貯蓄銀行グループでは7月初旬時点で同件数が18万9,000件を突破。ドイツ銀行でも約7万件に達した。ドイツ銀のカール・フォン・ローア副頭取は『フラン

在宅と出勤の混合が今後の主流モデルに

新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、出勤と在宅(ホームオフィス)を組み合わせた勤務形態が今後、重要性を増すとの見解をIfo経済研究所が13日、発表した。両者にはそれぞれメリットがあり、ともに活用することが企業にとって

妊婦の解雇禁止規定は新採契約時点で発効か?

妊娠中および産後4カ月以内(母性保護期間)の被用者を解雇することはできない。これは母性保護法(MuSchG)17条1項に記されたルールであり、雇用主が妊娠の事実を知らずに解雇通告を行った場合は当該被用者が妊娠していること

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