ドイツ化学・薬品業界の動き

BASF―トヨタ車の軽量化に貢献―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は7日、トヨタの北米事業統括会社トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(TMNA)が開発したミニバン「シエナ」の次世代車の軽量化に貢献したと発表した。TMNAはBASFの協力を […]

コンチネンタル

自動車部品大手の独コンチネンタルは10日、システムサプライヤーの独アフト・オートモティブと折半出資の合弁会社を設立すると発表した。高性能樹脂製の接手を開発・製造。車両の軽量化と二酸化炭素(CO2)の排出削減に貢献する。新

バイエル―4-6月期赤字が過去最大の95億ユーロに―

ライフサイエンス大手の独バイエル(レバークーゼン)は4日発表した2020年4-6月期(第2四半期)決算で過去最大の純損失95億4,800万ユーロ(前年同期は4億400万ユーロの黒字)を計上した。除草剤「グリホサート」と卵

ベーリンガー―上期増収を確保―

製薬大手の独ベーリンガー・インゲルハイムは3日、2020年1-6月期(上半期)の売上高が97億ユーロとなり、為替変動を除いた実質ベースで4.4%増加したと発表した。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて医療機関が在庫を増

三菱ケミカル―炭素繊維リサイクルの独2社を買収―

三菱ケミカルは7月30日、炭素繊維リサイクル事業を手がける独2社を買収すると発表した。循環型経済の推進に向けた取り組みの一環。スイス子会社三菱ケミカル・アドバンスド・マテリアルズ(MCAM)を通してCFKヴァレー・シュタ

ヘンケル―D2Cコスメのスタートアップ買収―

化学大手の独ヘンケル(デュッセルドルフ)は7月31日、メーカーが自社のECサイトを用いて商品を直接、消費者に販売するD2C分野のスタートアップ企業、インヴィンシブル・ブランド・ホールディングを買収することで合意したと発表

エボニック

特殊化学大手の独エボニックが4日発表した2020年4-6月期(第2四半期)決算の営業利益(EBITDA、調整済み)は前年同期比19%減の4億5,600万ユーロと振るわなかった。新型コロナ危機に伴う需要の減少が響いた格好で

3~5月の医薬品輸出14%増加

ドイツ連邦統計局が21日発表した3~5月の医薬品輸出高は221億ユーロとなり、前年同期を14.3%上回った。新型コロナ危機を受けて同国の輸出高が22.6%落ち込むなかで大幅に増加した。3月は前年同月比27.8%増の82億

BASF―カーボンフットプリント情報を顧客に開示―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は28日、自社製品の製造に伴い発生した二酸化炭素(CO2)の総量(カーボンフットプリント)を顧客に開示すると発表した。地球温暖化防止に向けた規制の強化を背景に製造業界では製

コベストロ―4-6月期赤字転落―

化学大手の独コベストロ(レバークーゼン)が23日発表した2020年4-6月期(第2四半期)決算の純損益は5,200万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(1億8,900万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コロナ危機を受けてす

ビオンテック―コロナワクチン6億本を米政府から受注―

独バイオ大手ビオンテックと米製薬大手ファイザーは22日、両社が開発中の新型コロナウイルス用ワクチンを米国政府に納入する契約を締結したと発表した。最大6億本を供給する。両社は英政府から3,000万本の受注を獲得したことを2

エボテック

独バイオ企業エボテックは22日、米子会社ジャスト・エボテック・バイオロジクスが米国防省から受注を獲得したと発表した。新型コロナウイルスの治療と予防に用いる抗体を開発・製造する。受注額は最大1,820万ドル。

ロンザ

医薬品の受託製造を手がけるスイスのロンザは24日、特殊化学事業の売却方針を発表した。医薬品・バイオテクノロジー分野の事業を強化する戦略に基づく措置。下半期中に売却手続きを開始する。

東レ―空飛ぶタクシーの独社に炭素繊維材料を供給―

東レは14日、空飛ぶタクシーを開発中の独リリウムに炭素繊維複合材料を供給する契約を締結したと発表した。機体の軽量化などを支援していく。 リリウムは2017年、電動垂直離着陸機(eVTOL)のテスト飛行に世界で初めて成功し

ランクセス―浄水事業を再編、逆浸透膜事業は売却へ―

化学大手の独ランクセス(ケルン)は16日、浄水事業を再編すると発表した。将来性の高いイオン交換樹脂事業を強化する考えで、逆浸透膜事業は環境サービス大手の仏スエズに売却する。 逆浸透膜は水以外の不純物を透過させない膜で、海

キュアヴァク―カタールが出資―

バイオ医薬品開発の独キュアヴァク(テュービンゲン)は21日、カタール投資庁(QIA)と新旧の投資家グループが同社に合わせて約1億2,600万ドルを出資すると発表した。キュアヴァクにはドイツの政策金融機関KfWが6月に3億

ビオンテック

独バイオ企業ビオンテックは20日、米製薬大手ファイザーと共同開発している新型コロナウイルス用ワクチンを英国政府から受注したと発表した。当局の認可が得られた場合、ワクチン「BNT162」3,000万本を供給する。供給時期は

スマート畜産の中国・睿畜科技、独化学大手2社が出資

化学大手の独BASFとエボニックは20日、情報技術を活用したスマート畜産のスタートアップ企業である中国の睿畜科技(SmartAHC)に出資するとそれぞれ発表した。出資額と出資比率は明らかにしていない。 睿畜はシンガポール

ゲレスハイマー―コロナワクチン容器をすでに受注―

包装材大手の独ゲレスハイマー(デュッセルドルフ)は14日の決算発表で、新型コロナウイルス用ワクチン容器の受注をすでに獲得していることを明らかにした。同ワクチンを開発しているすべてのメーカーから注文が入っているという。ディ

BASF―第2四半期の純損益が赤字に―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が10日発表した2020年4~6月期(第2四半期)暫定決算の純損益は8億7,800万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(59億5,400万ユーロ)から大幅に悪化した。新型コ

テスラ―ワクチン開発の独キュアヴァクと協業―

電気自動車(EV)製造の米テスラがワクチン開発の独キュアヴァクと協業している。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はツイッターで「テスラはサブプロジェクトとしてキュアヴァク、およびもしかしたら他の企業向けにも

バイヤスドルフ

化学大手の独バイヤスドルフが6日発表した2020年上半期(1~6月)の暫定売上高は為替と事業整理を除いた実質ベースで35億1,300万ユーロとなり、前年同期を10.7%割り込んだ。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が響

コベストロ

化学大手の独コベストロは7日、研究開発での量子コンピューターの活用に向け米IT大手グーグルと協業すると発表した。複雑な化学反応のシミュレーションの可能性などを模索する。グーグルからハードウエアと量子コンピューター分野のノ

BASF―JA全農とスマート農業で協業―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は2日、農業技術子会社BASFデジタルファーミングがJA全農と協業合意したと発表した。人工知能(AI)ベースの栽培管理最適化プラットホーム「ザルビオ・フィールド・マネージャ

ビオンテック―コロナワクチンの治験で好結果―

独バイオ企業ビオンテック(マインツ)は1日、米製薬大手ファイザーと共同で進めている新型コロナウイルス用ワクチンの治験中間報告を発表した。副作用が少ないうえ、高い水準の抗体産出も確認されたことから、両社は今後、約3万人を対

帝人―炭素繊維の生産能力を独で増強―

帝人は6月26日、欧州子会社テイジン・カーボン・ヨーロッパ(TCE)で炭素繊維「テナックス」のショートファイバー生産能力を40%増強したと発表した。欧州需要の拡大に対応する狙い。投資額は明らかにしていない。 欧州では軽量

BASF―マットレスのリサイクル技術を開発―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は6月29日、マットレスを化学的にリサイクルする技術を開発したと発表した。独東部のシュヴァルツハイデにある拠点で年内にパイロットプロジェクトを開始し、実用化を目指す。化石原

米除草剤訴訟でバイエルが和解、最大109億ドル支払いへ

ライフサイエンス大手の独バイエルは6月24日、同社の除草剤「グリホサート」を巡る訴訟で和解したと発表した。同剤の影響でがんを罹患したと主張する原告と、将来起こり得る訴訟の原告に最大で計約109億ドルを支払うという内容。バ

フランクフルト空港でコロナ検査スタート、最短2時間

新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べる検査サービスがフランクフルト国際空港で6月29日、始まった。ドイツ初の予約不要のコロナ検査サービスで、バイオ企業セントジーンが空港運営会社フラポートと、同空港をハブとして利

キュアヴァク―コロナワクチンの治験を開始、独2件目―

独バイオ企業キュアヴァク(テュービンゲン)は17日、新型コロナウイルス用ワクチンの治験を連邦保健省傘下のパウル・エールリッヒ研究所から承認されたと発表した。新型コロナワクチンの治験がドイツで行われるのは競合ビオンテックに

政府がグリーン水素戦略を策定、輸出産業への育成視野に

二酸化炭素(CO2)を排出せずに生産するグリーンな水素の実用化に向けた「水素戦略」をドイツ政府が10日の閣議で了承した。国内のCO2排出削減を図るとともに、水素の環境に優しい製造から利用に至る全バリューチェーンで世界を主

キュアヴァク―政府が23%出資、ワクチン開発支援へ―

バイオ医薬品開発の独キュアヴァク(テュービンゲン)は15日、ドイツ政府から出資を受けることを明らかにした。同社は新型コロナウイルス用ワクチンを開発しており、政府はこれを支援するとともに、外資による買収を阻止する意向だ。

三菱ケミカル―3Dプリント用パウダー分野で独社と提携―

三菱ケミカルは15日、3Dプリンティング用樹脂パウダーを製造・販売する独AMポリマーズ(AMP)とPBT(ポリブチレンテレフタレート)パウダーの共同開発と販売に関する独占的な業務提携で合意したと発表した。今回の提携により

ビオンテック

独バイオ企業ビオンテックは11日、欧州投資銀行(EIB)から最大1億ユーロの融資を受けることで合意したと発表した。新型コロナウイルス用ワクチンの開発と同ワクチンの量産に向けた生産能力の確保に充てる。同社は新型コロナワクチ

ショット

特殊ガラス大手の独ショットは新型コロナウイルス用ワクチンの認可を見据え、ワクチン容器の特需に対応できる体制を整える意向だ。フランク・ハインリヒト社長がロイター通信に明らかにしたもので、すでに最大10億本の問い合わせがある

BASF―生分解性プラスチックで中国企業と協業―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は5月28日、生分解性プラスチック(PBAT)の分野で中国同業のトウ程新材料集団(レッド・アベニュー・ニュー・マテリアルズ)と協業すると発表した。認証取得済みのBASFのP

BASF―社債で20億ユーロ調達、初の環境債も発行―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は5月29日、社債発行を通して市場資金を計20億ユーロ調達したと発表した。そのうち10億ユーロは環境債(グリーンボンド)が占める。同社が環境債を発行するのは初めて。環境債は

化学業界が生産・売上予測を撤回

独化学工業会(VCI)は5月27日、独業界(製薬を含む)の今年の生産・売上予測を取り下げた。新型コロナ危機を受けて深刻な経済恐慌に陥る見通しが高まっているためだ。第1四半期(1~3月)の業界の業績は良好だったものの、クリ

政府が貿易政令を改正、コロナ危機を受け医療分野の企業保護強化へ

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて医薬品や医療用品の重要性が痛感されていることから、医療分野の独企業に対する欧州連合(EU)域外の企業の出資計画をこれまでよりも厳しく審査できるようにする。

「米国第一」を掲げる米トランプ政権は、ワクチン開発の有力企業である独キュアヴァクを買収したうえで本社を米国に移管し、同社が専ら米国市場向けに新型コロナワクチンを開発・製造するようにすることを画策したとされる。

国内の医療用品、ワクチン、治療薬メーカーにEU外の企業が10%以上の出資を計画する場合は審査できるようにする。

ヘンケル―殺滅効果の高いジェルを開発―

化学大手の独ヘンケル(デュッセルドルフ)は14日、細菌と病原菌、ウイルスを99%殺滅するジェルを開発したと発表した。

6月から「Fa」ブランドで販売する。

「Fa Hygiene & Frische Hand-Desinfektionsgel」という名の同製品は手を洗わずに使用しても99%の殺滅効果を発揮する。

BASF―中国移動サービスの滴滴と戦略協業、塗料分野で―

環境性能の高い塗料を供給するとともに研修などの技術サービスを提供する。

BASFが「RODIM」ブランドで提供する塗装作業関連製品を用いて使用することで作業と仕上がりが改善されるという。

BASFと戦略協業することで、塗装過程を標準化し効率アップを図る。

新型コロナワクチン開発、独は7件

世界のプロジェクト件数を時系列でみると、2月1日時点では6件、3月9日時点でも16件にとどまっていた。

このうち(1)は4月に治験が始まった。

(2)も6月に治験が始まる見通しだ。

ワクチン開発支援に独が7.5億ユーロを追加支出

同国は欧州連合(EU)主導の新型コロナ治療薬・ワクチン開発に5億2,500万ユーロの拠出を確約していることから、同分野の支援総額は約13億ユーロに拡大することになる。

アンヤ・カリツェク研究相は、通常の生活に復帰するためのカギを握るのはワクチンの開発だと述べ、意義を強調した。

それには国内のワクチン生産能力を拡充する必要があることから、政府はこの分野でも支援を実施する。

ウエラ―投資会社KKRが買収―

コティはウエラ株60%を30億ドルで譲渡し、ウエラへの出資比率を40%へと引き下げる。

コティは昨年10月、ウエラの売却手続きを開始した。

当初はウエラを60億~70億ドルと評価して売却する意向だったが、新型コロナ危機を受けてコティの時価総額が半分以下の40億ドル未満に急落したことから、今回の取引ではウエアの評価額が約43億ドルにとどまった。

セルビア政府、独ヘンケルの洗剤工場拡張に1400万ユーロを助成

セルビア政府はこのほど、独化学大手ヘンケルがセルビア中部のクルシェヴァツに持つ洗剤工場の拡張計画に対し、1,443万6,000ユーロを助成した。

同計画は9,357万5,000ユーロを投じて家庭用洗剤の新工場を設置するもので、ヘンケルは生産棟2棟(合計面積1万6,000平方メートル)の建設に1,145万ユーロを、必要な設備の導入に8,212万5,000ユーロを振り向ける。

同工場では「Bref」、「Somat」、「Pur」、「Pril」、「Clin」、「Opti」のブランド名で掃除・洗濯・台所用洗剤を生産し、欧州市場全体に供給している。

BASF―第1四半期減益に、第2四半期は赤字の可能性も―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が4月30日発表した2020年第1四半期(1~3月)の営業利益(EBIT、特別要因を除く)は前年同期比6%減の16億4,000万ユーロへと落ち込んだ。

販売量が増えたこともあり、売上高は7%増の167億5,300万ユーロへと拡大している。

20年12月期の売上高で600億~630億ユーロ(前期実績593億ユーロ)、EBITで42億~48億ユーロ(同45億ユーロ)を見込むとした従来予測は撤回した。

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