欧州自動車部品工業界の動き

仏ヴァレオの「エクストラビュー・トレーラー」、2020PACEアワードを受賞

仏自動車部品大手のヴァレオは4月28日、牽引する車両の背後の景色が見える世界初の技術「エクストラビュー・トレーラー(XtraVue Trailer)」が、米専門誌『オートモーティブニュース』主催の「2020 PACEアワード」を受賞したと発表した。

「エクストラビュー・トレーラー」のシステムでは、牽引車両と被牽引車両の2つのカメラ画像をソフトウエアで統合し、ダッシュボードの画面に被牽引車両の周囲画像を表示する。

PACEアワードは20年以上に渡り、イノベーション技術に優れたサプライヤーに賞を授与している。

米タイヤ製造クーパー、セルビア工場で生産再開

米国のタイヤメーカー、クーパー・タイヤアンドラバーは23日、セルビア中部のクルシェバツにある工場の操業を27日から再開すると発表した。

米国工場も同時に再開する一方、英国のメルクシャムにある工場は操業停止を継続する。

中国の2工場は2月中旬に再稼働している。

仏車部品大手フォルシア、新たに8億ユーロの協調融資確保

仏自動車部品大手のフォルシアは14日、メインバンク4行(BNPパリバ、CA-CIB、ソシエテ・ジェネラル、ナティクシス)から8億ユーロの協調融資を受けると発表した。

フォルシアは先に結んだ協調融資(満期2024年6月)の残額6億ユーロと合わせ、14億ユーロの流動性資金を確保することになる。

これにより新型コロナウイルス危機で想定される様々な経営リスクのシナリオに対応できるようになるとしている。

蘭ヒア、伊政府向けに人の移動を可視化した地図サービスを開発

デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズ(オランダ)は14日、伊電力サービス大手のエネル・エックスと共同で位置情報をベースとするエリア単位で人の移動を把握できるソリューションを開発したと発表した。

当該ソリューションは、地域・州・自治体レベルで人々の動きやキロメートル単位での移動距離を地図データとして表示するもので、コネクテッドカー、ナビゲーションシステム、モバイルアプリ、政府機関から集めた匿名の位置データなどを活用する。

これにより、◇2020年1月の加重平均値と比較した、地域・州・自治体単位の1日あたりの移動の変動率◇同総移動距離の変動率◇同1日当たりの流入・流出率◇同1週間当たりの流入・流出率――の4つの指標が作成できる。

仏ミシュラン、スウェーデン新興企業とリサイクル技術で提携

仏タイヤ大手のミシュランは15日、使用済みタイヤから原材料を再生する技術を持つスウェーデンの新興企業エンバイロ(Enviro)と提携すると発表した。

工場を建設する計画で、建設地については今後発表する。

ミシュランは、タイヤのリサイクル技術に注力しており、2017年には、使用済みタイヤから高性能微粒 ゴム粉末(MRP)を製造する技術を持つ米リーハイ・テクノロジーを買収した。

クロアチアの自動車部品大手、ロシアで生産再開

クロアチアの自動車部品大手ADプラスチックが、ロシア2工場の操業を再開した。

このため、ADプラスチックは、月末まで工場の操業休止を計画していた。

アフトワズは生産能力の5割前後で工場の操業を再開する方向で、ADプラスチックはこれに対応する形で製造を開始したという。

ミシュランなどマスク生産で協力

仏タイヤ大手のミシュランは8日、新型コロナウイルス感染防止対策に協力する国内企業・機関の連合組織「VOC-COV」(グルノーブル)が再利用可能マスク「OCOV」の生産を進めていると発表した。

使い捨てマスク5億枚に匹敵する500万個の提供を目指している。

VOC-COVは同マスクを5月までに週100万個、6月末までに500万個超を生産することを目標としており、すでに13万個の配布先が決まっているという。

西グルーポ・アントリン、車内衛生が向上する部品開発

当初は、カーシェアリング用の車両の衛生面の改善やアジアにおける車内のにおい消しニーズが開発の発端だったが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、内装部品の表面の抗菌技術や車内の空気質の管理やモニタリングに関するニーズが高まると予想している。

同社は例えば、殺菌作用のある竹などの天然素材を原料とする繊維を使用した部品や、抗菌添加剤を配合した材料を工程に組み込んだ殺菌性のあるプラスチック表面加工技術を開発している。

また、空気質に関しては、車内における揮発性有機化合物(VOCs)や粒子状物質などを削減する技術の開発に取り組んでいる。

墺アンドリッツ、独シューラーを完全子会社化へ

オーストリアのプラントエンジニアリング大手アンドリッツは14日、独プレス機械大手シューラーを完全買収する計画を発表した。

アンドリッツはすでに、子会社を通してシューラーの株式資本の96.62%を保有している。

アンドリッツは、シューラーを100%子会社とするにあたり、少数株主の株式を強制的に買い上げるスクイーズアウトを実施する計画。

Magna Steyr<欧州自動車短信>

カナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルのオーストリア子会社マグナ・シュタイヤー はこのほど、オーストリアのグラーツ工場で生産を再開した。

同工場ではメルセデス・ベンツの「Gクラス」を受託生産している。

同紙によると、独自動車大手のアウディ では、ハンガリーのジュール工場でエンジンの生産を再開した。

伊タイヤ大手ピレリ、ルーマニア工場の操業停止を無期限延長

伊タイヤ大手ピレリは3月28日、ルーマニア南部スラティナにある工場の操業停止措置を無期限に延長すると発表した。

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、政府による活動制限が強化されていることに対応する。

同社は2004年に現地子会社を設立、06年に生産を開始した。

仏企業、人工呼吸器の生産で協力

仏自動車大手のPSAは3月31日、フランス政府の要請により、仏産業大手4社が人工呼吸器の生産で協力すると発表した。

これを受け4社は、調達や産業化などの専門家30人で構成されるタスクフォースを結成し、医療機器を製造するエア・リキード・メディカル・システムズ(ALMS)の人工呼吸器を増産するアクションプランを検討した。

PSAでは、ボランティアの従業員50人以上が参加してパリ近郊のポアシー工場で人工呼吸器の部品を生産する。

仏ヴァレオ、後付けeコール「ヴァレオ・レスキューア」を発表

仏自動車部品大手のヴァレオは3月26日、後付けタイプのeコール(自動緊急通報システム)ソリューション「ヴァレオ・レスキューア」を数カ月以内に市場投入すると発表した。

同ソリューションは同日以前に新車登録された車両でも後付けできるもので、自動車事故における乗員の人命救助率の向上が期待される。

同社によると、ヴァレオ・レスキューアはフランスのロードセーフティ・イノベーションアワード2020を受賞した。

仏自動車部品大手フォルシア、コロナ危機克服に万全の態勢へ

当面の流動性資金を増強するため9億ユーロの与信枠を活用する。

今後については、コロナウイルス危機が収束していない国であっても可能な限り早く工場を再稼働する方針だ。

2月17日に発表した2020年の財務目標は一旦白紙に戻し、見通しがはっきりした時点で新たな目標を示すとしている。

伊ブレンボ、同国タイヤ大手ピレリに資本参加

伊ブレーキシステム大手のブレンボは3月31日、同国のタイヤ大手ピレリに資本参加したと発表した。

同日付で、直接出資およびブレンボの親会社であるNuova FourBを通してピレリの株式の2.43%を保有することになった。

ブレンボによると、今回の出資は、長期的な非投機的な投資であり、ピレリの長い歴史やブランド、タイヤ市場における主導的な地位、イノベーション志向などを評価して決定した。

露でも自動車メーカーが相次ぎ操業停止、新型コロナ拡大で

独フォルクスワーゲン(VW)や仏PSAも3月末から同国工場の生産を停止する予定だ。

ボルボ・トラックは4月13日から30日までの約2週間、工場の操業を停止する。

VWも国内2工場について、3月30日から4月10日まで生産を中断する予定だ。

伊ブレンボの高性能セラミックブレーキ、フォードのレースカーに採用

伊ブレーキシステム大手のブレンボは17日、モータースポーツ向けの高性能カーボンセラミックブレーキディスク「DYATOM」を発表した。

また、装置自体も小型化しており、同サイズのディスクと比べ高い制動力を発揮する。

ブレンボは42年間におよぶレース参戦のノウハウを活かしてDYATOMを開発した。

スウェーデンのオートリブ、新型コロナの影響緩和に向け5億ドルを拠出

スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは19日、感染が拡大する新型コロナウイルスの影響に備えて金融機関と合意している与信枠(約11億米ドル)から5億ドルを活用し、手元資金を厚くすると発表した。

顧客である自動車メーカーが軒並み生産を休止し、部品需要が急減しているため臨時の資金手当てで急場をしのぐ意向という。

同社によると、フランス、イタリア、スペイン、ドイツの顧客メーカーが閉鎖する工場の数は欧州全体で63に上るほか、これらメーカーが米国やその他の国に持つ工場についても操業休止が次々と決定されている。

西グルーポ・アントリン、医療用品を製造

スペインの自動車部品大手グルーポ・アントリンは24日、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医療用品を生産し、スペインの医療機関に供給する取り組みを開始したと発表した。

本社では、医療用品の生産を調整するブルゴス大学(UBU)のチームと共同で防護マスクの製造に必要なパーツを3Dプリンターで製造している。

このチームにはすでに、260人以上が参加しており、350台を超える3Dプリンターが稼働している。

車工場の操業停止が拡大、サプライヤーにも波及

工場の操業を一時的に停止する自動車メーカーが一段と増えてきた。

サプライチェーンの寸断や需要の減少を受けた措置で、独ダイムラーは17日、今週から差し当たり2週間、欧州の工場の多くを停止すると発表。

こうした状況を受けてサプライヤー大手の独ボッシュとZFフリードリヒスハーフェンは18日、一部工場で生産を一時停止することをそれぞれ明らかにした。

独コンチネンタル、対ルーマニア投資を継続

自動車部品大手の独コンチネンタルは19日、2019年の対ルーマニア投資が2億ユーロに達したと発表した。

今年も同じ規模の投資を計画している。

(1)では2,700万ユーロを投資する予定だ。

伊タイヤ大手ピレリ、ルーマニア工場を一時停止

伊タイヤ大手ピレリは18日、ルーマニア南部スラティナにある工場の操業を一時停止すると発表した。

地場メーカーのダチアはミオベニ工場の一時停止を発表した。

米フォードも19日からクライヨバ工場の操業を停止しており、従業員の配置転換も実施する予定だ。

韓国の瑞延理化、取引先のスロバキア・ポーランド事業買収狙う

韓国自動車部品メーカーの瑞延理化(Seoyon E-Hwa)が、スロバキア子会社を通じて、同じ韓国系のサミット・オートテックのスロバキア・ポーランド事業を買収する意向だ。

サミット・オートテックはスロバキアとポーランドで5工場を操業し、瑞延理化に部品を供給している。

買収が成立すると、スロバキアのドゥブニツァ・ナド・ヴァーフォムとスラードコヴィチョヴォ、ポーランドのスコチュフとバジャノビツェで運営する4工場が瑞延理化の傘下に入る。

スウェーデンのスプリングメーカー、ラトビア新工場が完成

スウェーデンのスプリングメーカー、レスヨフォルス(Lesjöfors)は先ごろ、ラトビア西部のリエパーヤに新工場を開設した。

面積は1万1,342平方メートルで、同地にある既存の工場から自動車用スプリングなどの生産を移管する。

現在同社はバルト3国で最大規模のスプリングメーカーとなっている。

ノキアンタイヤズ、ストラ・エンソの自動運転トラック実証試験にタイヤ供給

フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは2月27日、製紙大手ストラ・エンソが実施している自動運転トラックの実証試験にタイヤを供給していると発表した。

試験車両は時速20キロで自律走行する。

今回のパルプ工場のように外部と遮断されて安全管理がしやすい閉鎖地区における運搬作業は、自動運転車両の投入が有望視されている。

スペイン部品大手ゲスタンプ、19年は6%の増収

スペイン自動車部品大手のゲスタンプが2月27日発表した2019年通期決算は、営業利益(EBITDAベース)が前年比11.7%増の10億7,200万ユーロ、売上高は6%増の90億6,500万ユーロに拡大したものの、純利益は17.6%減の2億1,200万ユーロに落ち込んだ。

10-12月期(第4四半期)では営業利益で13.5%増の3億1,700万ユーロ、売上高で4.6%増の24億9,300万ユーロを計上した。

2020年の業績見通しについては、売上高成長率で1ケタ台半ば、EBITDAは前年並み、設備投資比率で7.5%前後を見込んでいる。

スカニア、都市型トラック「Lシリーズ」にダウンサイズモデル

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は2月28日、都市型トラック「Lシリーズ」に、ダウンサイジングした7リットルエンジン「DC07」を搭載するモデルを設定したと発表した。

これにより環境性能が向上するほか、最大積載量を360キロ増やした。

従来の9リットルエンジン搭載モデルも継続販売する。

独コンチネンタル、農機用Vベルト販売でメンケ・アグラーと提携

独自動車部品大手のコンチネンタルは19日、農業サービス最大手アグラフィスグループ傘下の農業機械専門商社メンケ・アグラー(ゾースト)と、動力伝達ベルト(Vベルト)「Agridur」の販売で提携したと発表した。

メンケ・アグラーが持つ広範な販売網を活用してドイツおよび中東欧における営業を強化する。

コンバインハーベスターやトラクターなど最新の農業機械は構造や性能が複雑・高度化しており、高性能の駆動用交換部品に対する需要が高まっている。

伊自動車部品メーカーが工場閉鎖、自動車大手の生産ラインに影響

イタリアの自動車部品メーカーMTAは2月24日、政府の要請に従い国内2工場のうちロンバルディア州にあるコドーニョ工場を閉鎖すると発表した。

MTAは電気・電子部品を製造しており、コドーニョ工場には従業員約600人が勤務している。

また、MTAは上海に工場があり、新型コロナウイルスへの緊急対応に関する経験を持つため、従業員の安全を確保しながら生産を継続するために必要な措置を把握しているとした。

欧州の自動車産業に対し中東欧諸国での研究開発投資を推奨=マッキンゼー調査

コンサルティング大手のマッキンゼーは先ごろ、中東欧の自動車産業の研究開発に関する現状とその未来に関する報告書を発表した。

同報告書はアジア諸国との競争の激化や自動運転、電気自動車(EV)といった新技術の登場など同産業を取り巻く環境が急速に変化しているのを踏まえ、欧州の自動車関連産業によるさらなる研究開発投資の必要性と中東欧地域の活用を訴えるものとなっている。

マッキンゼーは、欧州の自動車メーカーは研究開発戦略を慎重に検討する必要があり、その際中東欧地域が鍵となるとの見方だ。

自動車施錠システムの独フーフ、ルーマニアR&D拠点を移転

自動車用施錠システムを手がける独フーフは21日、ルーマニア西部ティミショアラにある研究開発(R&D)センターの移転を完了したと発表した。

従来の拠点が手狭になったためで、これを機に同センターをグループの主要R&D拠点として強化する。

同工場ではドアハンドル、施錠システム、ブラケット、燃料タンクキャップを生産し、ポルシェ、BMW、ボルボ、メルセデス、ダチア、PSAなどに供給している。

ボスニア・ヘルツェゴビナのTMD、新工場棟に着工

TMDは2018年、グラダチャツで500万ユーロを投資した工場棟を開所した。

開所時の従業員は71人で、2021年までに輸出額を2億ユーロに拡大する計画を発表していた。

TMDはグループ全体で約700人を雇用する。

SEGAハンガリー、新工場に着工

中国資本の部品メーカー、スターターズ・Eコンポーネンツ・ジェネレーターズ・オートモーティブ・ハンガリー(SEGAハンガリー)が、ミシュコルツ近郊のシルマベシェニョーで新工場棟を着工した。

来年夏にミシュコルツ工場からの移転を完了する。

ハンガリー投資庁(HIPA)によると、工場棟の面積は1万3,500平方メートルで、研究開発(R&D)部門がこのうち4,500平方メートルを占める。

伊タイヤ大手ピレリが最新シミュレーター導入、リードタイムを30%短縮

伊タイヤ大手のピレリは12日、ミラノにある研究開発拠点に最新のタイヤ開発シミュレーターを導入したと発表した。

自動車レースの最高峰フォーミュラ・ワン(F1)などを通じて同社が培ってきた知見をもとに、主に高級車用タイヤの開発に活用する。

自動車メーカーから実際の車両の提供を受けたり、自社内でテスト車両を製作したりしていた従来の開発手法と異なり、任意の自動車モデルのデータをシステムに取り込んでテストできるため、より迅速な開発と試作品数の削減が可能となる。

仏PSAの「ユーロリペア・カーサービス」、5000店舗を超える

仏自動車大手のPSAグループは4日、すべての自動車メーカーの修理サービスを提供するアフターサービスブランド「ユーロリペア・カーサービス」の拠点が世界26カ国、5,000店舗を超えたと発表した。

欧州域外の拠点は11カ所にとどまるが、PSAは2023年までに同ブランドのサービス拠点を世界1万カ所に拡大することを目指している。

同社でアフターサービス事業を率いるジャン・クリストフ・ベルトラン氏は、「ユーロリペア・カーサービスのネットワークに加わることで、独立系アフターサービス(修理)事業者はPSAグループの技術ノウハウやマーケティング、物流サポートを享受できるようになる」と述べた。

欧州委、ルーマニアの充電ステーション助成計画を承認

欧州委員会は10日、ルーマニア政府が電動車(EV)用充電ステーションの整備計画に5,300万ユーロを助成することを承認したと発表した。

2050年までに温暖化ガス排出ゼロを目指す「欧州グリーンディール」計画に合致し、域内の競争を阻害することもないと判断した。

ルーマニアは今年から2025年にかけて充電ステーションへの投資を支援することで、都市部だけでなく全国をカバーする充電網の実現を目指している。

チェコ国営電力CEZ、リチウム電池工場の設置を検討

エルツ山地のツィーノヴェツに埋蔵されているリチウムを活用するねらい。

事前調査の結果が良好であれば、来月末までにCEZがリチウム鉱山の経営権を取得する見通しだ。

そのほとんどがツィノーヴェツに存在する。

スロベニア車部品ヒドリア、独BMWから受注

スロベニアの自動車部品大手ヒドリアは3日、独BMWから次世代ハイブリッド車(HV)・電気自動車(EV)向けに操舵システム用のアルミ製ケーシングを受注したと発表した。

受注規模は明らかにされていないが、地元STA通信は3,000万ユーロと報道している。

ヒドリアは2019年末にもEVモーターの基幹部品を3億ユーロで受注しており、今回の契約がグローバル市場における自社の地歩をさらに固める助けになるとみている。

オートリブ、電動キックボード用エアバッグを衝突試験

スウェーデンの安全システム大手オートリブは1月31日、電動キックボード用のコンセプトエアバッグの最初の衝突試験を実施したと発表した。

オートリブはこのほか、同社がすでに開発した歩行者用の車載エアバッグ(PPA)も電動キックボードと自動車の正面衝突時にキックボードの乗員を保護する効果があると説明している。

オートリブは、電動キックボード用エアバッグの今後さらに開発を進めるには、他のパートナーと協力する必要があるとしている。

電池セルの第2プロジェクト、欧州14カ国が会議に参加

欧州共通関心の重要プロジェクト(「IPCEI」)の枠組みを通してEUに助成を申請する計画で、ワークショップではプロジェクトがEUの承認を受けるまでの今後のステップについて議論した。

欧州では現在、IPCEIの枠組みにおいてバッテリーセルの開発・生産に関する2つの大型プロジェクトが進行しており、1つ目のプロジェクトに関しては、EUの欧州委員会が2019年12月に助成を承認した。

プロジェクトを通して、バッテリーの循環経済を支援するとともに、高効率なリサイクルソリューションを開発し、使用済み電池を他の用途に活用することなどを計画している。

3Dプリンター金属材料大手GKN、米特殊化学ルブリゾールと提携

3Dプリンター向け金属材料の世界大手GKNアディティブのグループ企業GKNパウダー・メタラジーは1月21日、子会社で樹脂3Dプリンター成型サービスを提供するフォアキャスト3Dが、米特殊化学品メーカーのルブリゾールと提携すると発表した。

ルブリゾールの熱可塑性ポリウレタン(TPU)と、フォアキャスト3Dの高度な成型機能を組み合わせ、TPUを使う3Dプリントソリューションを開発する。

ルブリゾールのTPU「ESTANE 3D TPU M95A」は、米HPから3Dプリンター「HP Jet Fusion 3D 4200」向けの樹脂粉末として唯一認定されている。

蘭トムトム、FCAの「Unconnect5」に地図サービス提供

オランダのデジタル地図サービス大手トムトムは1月27日、欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の第5世代車載インフォテインメントシステム「Uconnect5」に地図、ナビゲーションおよびライブサービスを提供すると発表した。

コネクティビティ機能を強化した「Unconnect5」に同社のサービスを統合することで、地図機能などのワイヤレスアップデートが可能になる。

トムトムが供給するサービスは地図、ナビゲーションなどのほか、電気自動車(EV)の充電スタンドの検索機能やユーザーの希望する場所への案内を適切なタイミングで開始する「目的地予測(Destination prediction)」機能などがある。

中国重汽、ウズベキスタンとMANの合弁会社に資本参加

中国のトラック大手、中国重汽(シノトラック)が、ウズベキスタン国営自動車製造会社ウズアフトサノアートと独商用車メーカーMANの合弁会社MANオート・ウズベキスタンに1,210万ドルを出資する。

シノトラック資本参加後の出資比率は明らかにされていない。

これまではウズアフトサノアートが51%、MANが49%を出資してきた。

独ボッシュ、英セレス・パワーとの提携拡大

両社は2018年8月、戦略提携について合意し、定置用途の燃料電池スタックの開発で協力してきた。

両社の協力により、ボッシュは2019年秋に燃料電池システムの小規模生産を開始している。

両社は今後さらに、燃料電池の量産化を視野に入れて協力していく。

マレリとクセノマティクス、ソリッドステート・ライダーの商業開発で協力

伊自動車部品大手のマニエッティ・マレリは8日、米ラスベガスで開催された家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2020)」で、ソリッドステート式ライダー(LiDAR)を開発するクセノマティクス(ベルギー)とライダーソリューションの量産化で協業すると発表した。

マレリは2018年に買収したフランスの新興企業スマートミー・アップの人工知能(AI)知覚技術をシステムに加えて自動車メーカーの様々なニーズに応えるモジュラー型ライダーシステムを提供していく。

クセノマティクスは同方式のライダー製品の量産化に向けて開発を進めており、マレリの持つノウハウと併せることでソリッドステート・ライダーシステムの普及に弾みがつくことが期待されている。

蘭ヒアのグローバル地図情報、中国・高徳地図のアプリに採用

デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズ(オランダ)は8日、同社の地図情報サービスが中国同業・高徳地図のアプリ「Amap(旧AutoNavi)」に採用されたと発表した。

中国国外の国・地域の地図および交通データを提供する。

ヒアでアジア・太平洋地域事業を統括するスタニミラ・コレバ氏は、「(高徳地図との提携は)当社の地図・交通・位置情報サービスへの信頼の表れだ。将来的にAmapとの協業が拡大することを期待している」と述べた。

イノリス―航続距離1000キロ超の車載電池開発―

リチウムイオン電池は近年、性能が向上しているものの、◇航続距離が短い◇充電に時間がかかる◇価格が高い――という難点は依然として克服されていない。

イノリスはこうした問題をすべて解決する電池を開発している。

車載電池を実現するためには小型化という壁をクリアする必要がある。

車部品大手アプティブ、セルビアに第3工場

自動車部品の世界大手アプティブ(旧デルファイ)がセルビアに第3工場を設置する。

予定地である東部のザイェチャル市当局によると、建設用地は6ヘクタール。

アプティブはセルビアで南部のレスコバツと北部のノビ・サドにも工場を持ち、主に電子部品を生産している。