欧州経済ウオッチャー

EU新車販売、2カ月連続増加

欧州自動車工業会(ACEA)が18日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の9月の新車販売(登録)台数は78万7,870台となり、前年同月から9.6%増加した。販売増加は2カ月連続。(表参照) EUの新車販売はサプライチ

9月のユーロ圏インフレ率、9.9%に下方修正

EU統計局ユーロスタットが19日に発表した9月の消費者物価統計によると、ユーロ圏のインフレ率(確定値)は9.9%となり、速報値の10.0%から下方修正された。ただ、前月の9.1%を大きく上回る高水準で、欧州中央銀行(EC

英トラス首相が辞任表明、大型減税策による経済混乱で

英国のトラス首相が20日、辞任を表明した。9月下旬に打ち出した大型減税策が金融市場の混乱を招き、経済対策の主要部分は撤回を余儀なくされて退陣に追い込まれた。9月6日の政権発足から44日での辞任表明で、在任期間は英史上最短

英BP、米バイオガス会社を買収

英石油大手BPは17日、バイオガス生産を手掛ける米アーキア・エナジーを41億ドルで買収すると発表した。脱炭素化戦略に沿ったもので、バイオガス分野で過去最大の買収となる。 BPはアーキアの全株式を33億ドルで取得する。1株

英インフレ率、9月は10.1%に拡大

英政府統計局(ONS)が19日に発表した9月のインフレ率は前年同月比10.1%となり、前月の9.9%から0.2ポイント上昇した。8月は11カ月ぶりに縮小したが、再び拡大。1982年2月以来、約40年ぶりの高さだった7月と

充電器100万基体制を30年までに構築、独政府が基本計画承認

ドイツ政府は19日の閣議で、電動車用充電インフラの拡充を加速させるための基本計画を了承した。全国どこでも充電ステーションを簡単に見つけられるようにし、電動車の普及を後押しする。フォルカー・ヴィッシング交通相は「世界はわが

BMW、米でのEV生産に17億ドル

高級乗用車大手の独BMWは19日、米国での電気自動車(EV)生産に総額17億ドルを投資すると発表した。車両に搭載するリチウムイオン電池セルは中国企業エンビジョンAESCから調達する。 サウスカロライナ州スパータンバーグに

米エクソンモービル、ロシア市場から撤退

米石油メジャーのエクソンモービルは18日、ロシア市場から完全撤退したと発表した。ロシア政府に同国資産を没収され、「サハリン1」プロジェクトの今後をめぐる協議も一方的に打ち切られたためと説明している。ウクライナ戦争を受けた

スロバキアのEVバッテリー大手、スペイン工場建設を計画

スロバキアの電気自動車(EV)用バッテリー大手イノバットは19日、スペインのカスティーリャ・イ・レオン州バリャドリッドに工場を建設する計画について、市当局と覚書を交わしたと発表した。年末までに最終決定がされる予定。投資規

ボッシュ、スロバキアに電動自転車のモーター工場を設置

独自動車部品大手ボッシュの電動アシスト自転車向け駆動システム子会社ボッシュ・eバイク・システムズは、スロバキアでモーターの工場建設を計画している。現地紙『スペクテイター』がこのほど報じた。工場が設置されるのは同国東部で、

ボスニアを「加盟候補国」に、欧州委が勧告

欧州委員会は12日、EU拡大に関する年次報告書を公表し、ボスニア・ヘルツェゴビナを「加盟候補国」として認定するよう加盟国に勧告すると明らかにした。全加盟国が承認すれば正式に加盟候補国の地位が付与され、交渉開始に向けて大き

空港発着枠ルールの規制緩和、延長を決定

EU加盟国は12日、新型コロナウイルス感染拡大で大打撃を受けた航空業界の支援策として実施している空港の発着枠に関する規制緩和を継続し、2023年3月25日まで実施することで合意した。10月末が期限だったが、ウクライナ情勢

欧州委がテバの制裁手続き着手、多発性硬化症治療薬めぐり

EUの欧州委員会は10日、製薬大手テバ・ファーマスーティカル(イスラエル)が多発性硬化症の治療薬であるグラチラマー酢酸塩(一般名:コパキソン)をめぐり、EU競争法に違反したと認定し、同社に制裁手続きの第1段階となる異議告

米セラニーズのデュポン車樹脂部門買収、条件付きで承認

欧州委員会は11日、米化学大手のセラニーズが米同業デュポンのモビリティ・マテリアルズ部門を買収する計画を承認したと発表した。セラニーズが提案した競争上の是正策を実行することが条件となる。 デュポンのモビリティ・マテリアル

ユーロ圏鉱工業生産、8月は1.5%上昇

EU統計局ユーロスタットが12日に発表したユーロ圏の8月の鉱工業生産指数(季節調整済み、速報値)は前月比1.5%の上昇となった。プラスとなるのは2カ月ぶり。前月は2.3%の下落だった。(表参照) 分野別ではエネルギーが2

ユーロ圏貿易赤字、8月は15年以来の高水準

EU統計局ユーロスタットが14日に発表した8月の貿易収支(速報値、季節調整前)統計によると、ユーロ圏の収支は509億ユーロの赤字だった。赤字幅は前月の340億ユーロから大きく膨らみ、ユーロ圏がリトアニアの参加で19カ国体

ユーロ圏住宅価格、4~6月期は上昇率鈍化

EU統計局ユーロスタットがこのほど発表したユーロ圏の2022年4~6月期の住宅価格は、前年同期比で9.3%の上昇となり、上げ幅は過去最高だった前期の9.8%を下回った。価格の鈍化は2年ぶり。 ユーロ圏では欧州中央銀行(E

仏から独へのガス供給開始

フランスからドイツへの天然ガス供給が13日に開始された。ロシア産ガスの供給が大幅に減り、独国内で供給不足懸念が強まっていることを受けた措置。フランスでは電力供給が不足する恐れがあることから、見返りとしてドイツからの電力供

VWが中国で合弁、現地販売車向けAIチップ開発へ

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)グループは13日、人工知能(AI)チップを手がける中国のスタートアップ企業、地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)と合弁会社を設立する計画を明らかにした。高度運転支援システム(A

日産がロシア撤退、1千億円の特損計上

日産自動車は11日、ロシア事業から撤退すると発表した。ロシアによるウクライナ侵攻の長期化で生産再開のめどが立たないためで、同事業をロシア国営の自動車・エンジン中央科学研究所(NAMI)に1ユーロで売却する。これによって約

露トルコ首脳会談、露はトルコを天然ガスのハブにと提案

ロシアのプーチン大統領は13日、訪問先のカザフスタンの首都アスタナでトルコのエルドアン大統領と会談し、トルコを欧州向けのロシア産天然ガスのハブとすることを提案した。同国にはすでにロシア産ガスを欧州に運ぶ「トルコストリーム

ハンガリーとセルビア、石油パイプライン敷設で合意

EUのロシア産石油禁輸措置が12月5日に発効するのを控え、ハンガリーとセルビアが10日までに、両国を結ぶ石油パイプラインの敷設で合意した。セルビアがクロアチアの代わりにハンガリーを経由してロシア産の石油を調達できるように

東芝ESS、ポーランド企業と新型水素燃料電池システム開発へ

東芝エネルギーシステムズ(東芝ESS)は11日、ポーランドのバッテリー製造大手インパクト・クリーンパワーテクノロジー(ICPT)、および伊藤忠プランテックと協力し、バスなどの大型商用車向けの水素燃料電池システムを開発する

スマホなどの充電器を「USB-C」に統一、欧州議会が承認

欧州議会は4日の本会議で、EU域内で販売されるスマートフォンなど携帯型電子機器の充電器の端子を「USB-C」と呼ばれるタイプに統一する法案を賛成多数で可決した。新ルールは一部の製品を除き、2024年末までに施行される見通

「欧州政治共同体」が初会合、44カ国が対ロシアで結束

欧州44カ国が参加する「欧州政治共同体(EPC)」の初会合が6日、プラハで開催された。会合にはEU加盟国のほか、EU加盟を目指すウクライナやバルカン諸国、トルコ、EUを離脱した英国などが参加。欧州の大部分の国の首脳が一堂

EU、23年冬のガス消費9~13%削減が必要=IEA

国際エネルギー機関(IEA)は3日、世界の天然ガス市場に関する四半期レポートを公表し、ロシアが欧州へのガス供給を継続的に絞り込んでいるため、2023年も世界的に天然ガスの需給逼迫が続くとの見通しを示した。欧州ではバルト海

ロシアへの追加制裁を正式決定、露産石油に上限設定へ

EU加盟国は6日、ロシアがウクライナ東・南部4州の一方的な「併合」に踏み切ったことを受け、ロシアへの追加制裁を正式決定した。ロシア産石油の取引価格に上限を設けることや、ロシア産製品の輸入禁止枠の拡大などを柱とする内容。石

欧州委、独水素プロジェクト2件への補助金を承認

EUの欧州委員会はこのほど、再生可能エネルギーを用いて製造する「グリーン水素」に絡んだドイツのプロジェクト2件で補助金交付を承認したと発表した。鉄鋼大手ザルツギター・フラッハシュタールは10億ユーロ、化学大手BASFは1

ユーロ圏小売業売上高、3カ月連続マイナス

EU統計局ユーロスタットが6日に発表したユーロ圏の8月の小売業売上高(速報値・数量ベース)は前年同月比で2.0%減少し、3カ月連続のマイナスとなった。下げ幅は前月の1.2%から拡大した。(表参照) 分野別では食品・飲料・

ユーロ圏生産者物価、8月は43%上昇

EU統計局ユーロスタットが4日に発表したユーロ圏の8月の生産者物価(建設業を除く)は、前年同月比で43.3%の上昇となった。上げ幅は前月の38.0%を上回り、過去最高を更新した。エネルギー価格の高騰を背景に歴史的な高水準

半導体STマイクロ、伊に新工場開設へ

欧州半導体大手のSTマイクロエレクトロニクス(スイス)は5日、イタリアにシリコンカーバイド(SiC)パワー半導体向けのSiC基板(SiCウエハー)の工場を開設すると発表した。欧州で同基板が不足していることに応じたもので、

仏政府、電力公社再国有化の手続き開始

仏政府は4日、国内電力最大手フランス電力公社(EDF)を完全国有化する手続きに着手したと発表した。11月10日に政府未保有株の市場での買い付けを開始する。 政府はEDFの株式84%を保有している。残り株式の買い取り価格は

アステラス、再生医療プログラム創出に向け独社と提携

アステラス製薬は4日、メッセンジャーRNA (mRNA)を用いたダイレクトリプログラミング(分化転換)による再生医療プログラム創出に向け、独バイオ企業パンセルナ・セラピューティクスと技術検証研究に関する契約を締結したと発

海運ハパックロイド、チリ企業を買収

海運大手の独ハパックロイドは4日、チリの物流大手SM SAAMから子会社SAAMポーツとSAAMロジスティクスを完全買収することで合意したと発表した。ラテンアメリカ市場でのプレゼンスを高めるとともに、港湾ターミナル事業を

ロシアがサハリン1の事業主体を変更、今夏のサハリン2に続き

ロシアのプーチン大統領は7日、サハリン石油ガス開発(SODECO)が権益を持つ極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン1」の事業主体を、新設する国営企業に変更する大統領令に署名した。今年夏の「サハリン2」の事業主体変更に続

ポーランド中銀が金利据え置き、11会合連続利上げの後に

ポーランド中央銀行(NBP)は5日、主要政策金利である7日物レファレンス金利を6.75%に据え置くことを決定した。金利据え置きは予想外。中銀は前回まで11会合連続で利上げしていた。物価の上昇が続く中、現在の金利の景気への

シーリング大手ザールグミ、ポーランドに物流新拠点

自動車用シーリングシステム大手の独ザールグミが、ポーランドに新たに事業拠点を構える。現地不動産開発業者、DLインヴェストグループによると、国内南西部のセンジシュフにあるDLインヴェストパークと9月末、倉庫と事務所のリース

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