2010/9/8

CIS諸国

キルギスとウズベクで水力発電所が稼働

この記事の要約

中央アジアの2カ国でこのほど、水力発電所が稼働した。キルギスのナルイン川では、総工費2億米ドルをかけたカンバラ第2ダムが8月30日に運転を開始した。産業振興に向けた政府の電力供給安定化策の一環で、ナイルン川で計画される3 […]

中央アジアの2カ国でこのほど、水力発電所が稼働した。キルギスのナルイン川では、総工費2億米ドルをかけたカンバラ第2ダムが8月30日に運転を開始した。産業振興に向けた政府の電力供給安定化策の一環で、ナイルン川で計画される3つのダムのうちの1つだ。発電量は年5億~7億キロワット時(kWh)に上る見通し。

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ウズベキスタンでは9月2日、アンディジャン水力発電所が稼働した。こちらは出力50メガワット(MW)の小規模発電所で、年1億7,110万kWhの発電量が見込まれる。先ごろ稼働したアハンガラン発電所(21MW、6,650万kWh)と同様、中国電工設備総公司(CNEEC)が設備納入・工事監督業務を担当した。両発電所の総工費は5,200万ドルで、うち1,593万ドルは、中国輸出入銀行が政府保証付きで供与した。ウズベキスタンは2010~14年に9つの小規模水力発電所を建設する計画だ。

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中央アジアのCIS諸国では人口の増加による需要拡大に対応し、産業振興の地盤を整えるため、発電能力の強化が図られている。このなかで、エコ電力の利用拡大も計画されており、多くの水力発電所が設置される予定となっている。ただ、水資源の量は国ごとに異なり、隣国のキルギスやタジキスタンに水源を頼るウズベキスタンでは、上流に位置するこれらの国の水力発電の拡大を危惧する声もある。ロシアの『モスクワ・タイムズ』紙によると、今後、中央アジアで水資源をめぐる競争が過熱する見通しだ。

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