ハンガリー政府は10日、米ゼレラルエレクトリック(GE)のハンガリー子会社と戦略的パートナーシップ協定を締結したと発表した。政府がこうした協定を企業との間で結ぶのはコカコーラ、アルコア、ダイムラー、スズキ、ハンコックタイヤ、リヒター・ゲデオンに続いて6件目。12日には米マイクロソフトの現地子会社とも戦略提携協定を結んでいる。
\政府とGEはこれまで20年以上に渡って協力関係を築いてきたと指摘。今回の戦略的パートナーシップ協定の締結は、両者の関係をさらに緊密にするのが狙いだ。GEは1989年、ハンガリーの電球メーカー、Tungsramの買収を機に同国に進出した。現在は1万2,500人を雇用。5都市に6カ所の生産拠点を構えガスタービン、照明器具、サーキットブレーカー、浄水フィルターなど幅広い製品を手がけるほか、3つの地域ビジネスセンター、2つのR&Dセンターを運営している。昨年の売上高は1兆1,800億フォリントだった。(1HUF=0.39JPY)
\ \■マイクロソフトと戦略提携、デジタルプロジェクトを推進
\ \政府は12日、米マイクロソフトの現地子会社と戦略提携協定を結んだ。外資系・輸出産業を中心とした大手企業40社強との協力関係を強化する政策の一環で、国内の研究開発(R&D)事業を支援する。ただ、協定の内容が具体的でなく、特別税導入などで悪化した企業との関係修復に努めるポーズに過ぎないという批判もあがっている。
\これまでに結ばれた提携協定によると、企業は◇ハンガリー事業の長期的展開◇R&D投資の実施◇国内企業からの調達優先――に努める。ただし、協定に拘束力はない。
\政府側は、R&D投資優遇措置や従業員研修助成などの情報を企業に提供する。
\マイクロソフトとは、教育課程をデジタル化する公教育ポータルの立ち上げや、一般世帯対象のサービスを開発する「デジタルホーム・プロジェクト」での提携を予定する。
\