2020/7/22

総合・マクロ

音楽配信スポティファイ、露・東欧など13カ国でサービス開始

この記事の要約

音楽配信サービスで世界最大手のスポティファイ(スウェーデン)が14日、東欧・独立国家共同体(CIS)の13カ国でサービスを開始した。新市場への参入は昨年2月のインド以来、1年5カ月ぶり。西欧市場の成長が今後鈍化するという […]

音楽配信サービスで世界最大手のスポティファイ(スウェーデン)が14日、東欧・独立国家共同体(CIS)の13カ国でサービスを開始した。新市場への参入は昨年2月のインド以来、1年5カ月ぶり。西欧市場の成長が今後鈍化するという予測に立ち、地理的にサービスを拡大する方針とみられる。

スポティファイが新たに市場参入したのは、以前から進出が見込まれていたロシアのほか、アルバニア、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、カザフスタン、コソボ、モルドバ、モンテネグロ、北マケドニア、セルビア、スロベニア、ウクライナの東欧・中央アジア・西バルカン諸国だ。無料・有料サービスの双方を提供し、2億5,000万人弱を数えるリスナーから新規顧客の獲得を狙う。聴ける楽曲の数は5,000万楽曲に上る。

国際レコード産業連盟(IFPI)の調べによると、ロシアの音楽配信市場規模は昨年1億7,170万米ドルで、さらに大きな成長が期待できる。一方で同年の成長率は50.3%の高率に達しており、進出が遅れれば波を逃すことになる。

人口1億4,000万人強のロシアのネットユーザー数は1億1,800万人にも上る。CDなど音楽ソフトの人気は低く、スポティファイにとって魅力ある市場であることは確かだ。ただ、地元のIT大手ヤンデックス、SNS大手Vコンタクトのほか、米アップル・ミュージック、中国のテンセント・ミュージックもすでに参入しており、シェア獲得は容易ではない。

なお、エクCEO(最高経営責任者)は第1四半期決算報告会で、韓国市場への参入も依然として視野に入れていることを確認している。