東欧市場における化学・薬品産業の動き

Richter:ハンガリー製薬大手リヒター、骨粗しょう症治療薬のバイオ後発品を発売

ハンガリーの製薬大手リヒター・ゲデオンは20日、欧州で骨粗しょう症治療薬テリパラチドのバイオ後発品「テロサ(Terrosa)を発売したと発表した。適応は、イーライリリーの先発薬「フォルテオ」と同じ「閉経後の女性の骨粗しょう症」、{骨折の危険性の高い骨粗鬆症」、「ステロイド性骨粗しょう症」の3つだ。

リヒターによると、テロサは閉経後の女性の脊椎骨折、非脊椎骨折で投与による有意差を確認した。

テロサは独ヘルムとの合弁会社リヒター・ヘルム・バイオテックが開発した。

OSK:露化学企業、同国初のDMS生産工場を設置

ロシアの化学企業オレンブルグ・スルフィド(OSK)が同国南部オレンブルグにジメチルスルホキシド(DMS)の工場を建設する。

新工場が稼働すれば、OSKはDMSを生産するロシア初の企業となる。

DMSは石油化学工場で使用されるもので、国内の年間消費量は2,500トン。

Richter Gedeon:リヒターの統合失調症薬、田辺三菱がシンガポールとタイで承認取得

ハンガリー製薬大手リヒター・ゲデオンは8日、提携先の田辺三菱製薬がシンガポールとタイで統合失調症治療剤「カリプラジン」の製造販売承認を取得したと発表した。

リヒターと田辺三菱製薬は、リヒターの供給するカリプラジンを田辺三菱が両国で販売する契約を結んでいる。

リヒターは承認手続きに関連するマイルストーンのほか、売上高に基づくロイヤリティを受け取る。

Topsoe:デンマークのトプソー、露メタノール工場に技術供与

同プロジェクトについては事業母体のGTM1と建設を受注した三菱重工との間で今月初めに契約が締結されていた。

計画されているメタノール工場の年産能力は100万トンで、現地化学企業ヒムプロムが2014年に操業を停止した工場の跡地に設置される。

同事業については、今年の6月にロシアの国家ファンド、ロシア直接投資基金(RDIF)と日本の国際協力銀行(JBIC)が参加する日ロ投資基金も出資すると報じられていたほか、丸紅も参加している。

ロシア政府が化学品の国産化に優遇措置を検討、タイヤメーカーなども対象

一定の条件を満たした企業に輸出や政府調達における優遇措置を導入する同法案について、国内の化学品メーカーは概ね支持する意向を示している。

産業貿易省のエフトゥーホフ副大臣によると、改正によりこれらの製品を生産する化学品メーカーにも政府調達への参加などの優遇措置が適用される。

こうした製品は国内ではほとんど生産されていないが、優遇措置を受けるには15の工程のうち少なくとも5つを国内で実施することが必要とされている。

Sumitomo Chem:住友化学がトルコ企業買収、PPコンパウンドの生産を拡充

トルコ大手の同グループを取得することで同事業の世界展開を加速させる。

PPコンパウンドでトルコ最大級の生産能力を持つほか、廃プラスチックを再生したPPコンパウンドでも国内トップの販売量を誇る。

住友化学は今回の買収により、トルコ国内の自動車・家電メーカー向けの生産・販売体制を強化するとともに、環境意識の高い欧州でのリサイクル材料を使った製品の需要増加に対応していく。

Cobex:炭素黒鉛メーカーの独コーベックス、ポーランド拠点拡張

ドイツの炭素黒鉛製品メーカー、コーベックスがポーランド南部のノヴィ・ソンチに新しい燃焼施設を設置する。

立地となるクラクフ特別経済地区の先ごろの発表によると、設置されるのは炭素製品の加工を行う環状の燃焼室で、総投資額は1億ズロチ(2,330万ユーロ)。

同社はそれに合わせ既存の施設も更改していく。

Richter Gedeon:

ハンガリー製薬大手リヒター・ゲデオンは25日、ヨルダン系の同業ヒクマ・ファーマシューティカルズに、中東・北アフリカ14カ国における抗精神病薬「カリプラジン」の登録・商業化に関するライセンス権を独占的に付与する契約に調印し

Sika:スイス特殊化学シーカ、セルビア工場を拡張

スイスの特殊化学メーカー、シーカは23日、セルビア・ベオグラード近郊のシマノフチ工場を拡張したと発表した。

同工場で生産されたモルタルは主に卸業者向けのもので、国内のほか近隣のクロアチア、スロベニア、ハンガリー、ボスニア・ヘルツェゴヴィナに出荷する。

シーカは2014年にセルビア工場を開設した。

Richter Gedeon:ハンガリー製薬大手リヒター、米社への出資拡大

ハンガリー製薬大手リヒター・ゲデオンが米同業エベストラに対する出資比率を引き上げる。リヒターがこのほどブダペスト証券取引所に提出した有価証券報告書で明らかにしたもので、同社に対するエベストラの債務150万ドルと引き換えに

FRRT:放射線治療機器メーカーFRRT、モスクワ近郊に新工場

露製薬大手Rファーム傘下の放射線治療機器メーカー、FRRTがモスクワ近郊のドゥブナ経済特区に新工場を建設する。同経済特区事務局がこのほど明らかにしたもので、敷地面積は2,300平方メートル、投資額は約9億ルーブル(1,2

Toray:東レ、ハンガリーでEV用電池部材を生産

東レは16日、ハンガリー北部ニェルゲシュウイファルにある現地子会社の拠点に、リチウムイオン電池用バッテリーセパレーターフィルム(BSF)工場を新設すると発表した。投資額は1,270億フォリント(3億8,900万ユーロ)。

BASF:独BASF、露ロスナノの化学子会社と提携

独化学大手BASFは先ごろ、ロシアの国営ハイテク企業体ロスナノ傘下の化学企業、アクリラン(Akrilan)と共同で高分子(ポリマー)分散剤を生産していくことで合意した。アクリランによると、両社はロシア国内に生産施設を建設

Kawasaki:川崎重工、トルクメニスタンのGTGプラント完成

川崎重工業は6月28日、トルクメニスタンの国営公社トルクメンガス向けに首都アシガバードの北郊で建設してきたエネルギープラントが完成したと発表した。同プラントは天然ガスを原料にガソリンを製造(ガス・ツー・ガソリン=GTG)

ベラルーシ、ウズベキスタンと製造業分野の提携に意欲

ベラルーシがウズベキスタンとの製造業分野での提携を希望している。18日に開かれた両国政府間委員会でドヴォルニク副首相は、自動車・機械生産における大型プロジェクトを共同で実施することを提案した。一方、ベラルーシの関心がある

Syngenta:農薬大手シンジェンタ、ロシア工場を新設

中国化工集団(ケムチャイナ)傘下のスイス農薬大手シンジェンタが、ロシアのリペツク特別経済地区(SEZ)に工場を新設する。同国向け製品の現地生産比率を高める狙い。投資額は16億ルーブル(2,180万ユーロ)。今年10~11

ベラルーシ、オーストリアと科学技術提携で合意

ベラルーシとオーストリアの政府代表が14日、ミンスクで科学技術提携に向けた相互協定に調印した。両国合同委員会を発足させ、重要分野における基礎・応用プロジェクトのコンテストなどを実施する方針だ。研究開発(R&D)

Azoty:ポーランド化学大手アゾティ、子会社増資を延期

ポーランド化学大手グルパ・アゾティは6日、10億ズロチ(2億3,300万ユーロ)の増資を予定より遅らせ第3四半期に実施すると発表した。現行の計画のままだと手続きが法律に触れる可能性があるためだ。アゾティは調達資金を化学プ

Messer:独工業ガスのメッサー、ロシアにガス生産施設を建設

独工業ガスメーカーのメッサーはこのほど、ロシア西部プスコフのモグリノ特別経済区におけるガス生産施設建設について当局の承認を取得した。エストニア子会社エルメ・メッサー・ガスを通じて整備する。投資額は明らかにされていないが、

Sankogosei:三光合成がチェコ法人を設立、資本金8000万コルナ

プラスチック製精密部品メーカーの三光合成(本社:富山)は7日、チェコ法人を設立すると発表した。プラスチック成型品の製造と販売、プラスチック成型用金型の販売を行う。同社はこれまで欧州事業を英国の製造販売子会社を通じて展開し

露化学大手シブールのDOTPプラントが稼働、輸入依存脱却へ

ロシア化学大手シブールはこのほど、中西部のペルミでジオクチルフタレート(DOTP)プラントを正式に稼働した。国内需要を満たすとともに、国外への販売を開始する狙い。年産10万トンを計画する。 同プラントは韓国・愛敬油化の技

クロアチア製薬大手、ポーランドのポルファーマと提携

クロアチアの製薬会社ヤドラン・ガレンスキ・ラボラトリー(JGL)とポーランド同業ポルファーマはこのほど、戦略提携を結ぶことで合意した。クロスランセンスや目薬の共同生産、ロシア市場での協力などを進めていく。 クロアチアのリ

ハンガリー石油最大手MOL、改質アスファルト工場を建設

ハンガリー石油・ガス最大手のMOLが、西部のザラエゲルセグに改質アスファルト工場を建設する。投資額は30億フォリント(1,000万ユーロ弱)で、7億5,000万フォリントの政府助成を受ける。同工場は2020年に稼働する予

オーストリア耐火物大手、トルコ同業の買収検討

オーストリアの耐火物(高温に耐えられる素材)大手RHIマグネシタは8日、トルコ同業キュマシュ・マグネサイト・インダストリーの買収を検討していることを明らかにした。今年2月からキュマシュの株主であるユルドゥズ・ホールディン

ウズベキスタン、天然ガス化学コンビナートを建設

ウズベキスタンが天然ガス化学コンビナートを建設する。大統領府がこのほど明らかにしたもので、2段階に分けて総額57億7,000万ドルを投資する。2,200人の雇用創出を見込む。ロシアの投資家がプロジェクトに参加しているが、

アゾティとロトス、化学プラントへの投資で基本合意

ポーランド化学大手グルパ・アゾティはこのほど、化学プラント建設プロジェクト「ポリメリ・ポリツェ」について、同国2位の石油会社ロトスによる出資で合意したと発表した。ロトスがプロジェクト運営会社PDHポルスカに5億ズロチ(1

スイス企業、エストニアにエタノール工場設置

スイス・ジュネーブに本拠を置く産業グループ、ラークウォーター(Larkwater Group)がエストニア北西部のパルディスキに欧州最大級のメタノール工場を設置する計画だ。投資額は10億ユーロ。現地英字紙『バルチックコー

蘭投資会社、エストニアのジェネリック薬品会社に出資

オランダの投資会社、シールインベストメントがエストニアのタルトゥに拠点を置く製薬会社TBDバイオディスカバリーに4,500万ユーロを投資することがわかった。現地のLETA/BNS通信が4月29日報じたもので、シールはTB

ベラルーシのトルコ輸出が大幅拡大、新規受注額3億ドル超

ベラルーシのトルコへの輸出が大きく拡大しそうだ。4月半ばにトルコの首都アンカラで開かれた両国のビジネスフォーラムで、ベラルーシ企業は総額約3億1,800万ドルの受注契約を交わした。ウラコヴィッチ商工会議所会頭は国営通信社

石油化学OMVペトロム、画期的な燃料生産プラントが稼働開始

オーストリア石油大手OMVのルーマニア子会社OMVペトロムは4月15日、国内中南部プロイェシュティのペトロブラジ精製所で最新技術を導入したガソリン・ディーゼル燃料の生産プラントが稼働を開始したと発表した。粘度の低い軽質油

ウズベキスタン、化学産業を近代化

ウズベキスタンが化学産業の刷新に乗り出す。国営化学企業の民営化を進め、今後10年で121億ドルの投資計画を実施する。 このほど発布された大統領令によると、国内化学企業で◇企業統治(コーポレートガバナンス)の確立◇国際会計

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