ドイツ電力業界の動き

EnBW―「短中期のロシア産ガス依存脱却は不可能」=社長―

独エネルギー大手EnBWのフランク・マスティアウクス社長は23日の決算発表で、ロシア産天然ガスへの依存からドイツが脱却するには時間はかかるとの見方を示した。短期的には全く不可能と指摘。消費量削減や石炭発電の拡大、ガス調達 […]

RWE―「グリーンアンモニア」ターミナルを独北部に建設―

エネルギー大手の独RWEは18日、ドイツ北部のブルンスビュッテル港にグリーンアンモニアの輸入ターミナルを建設すると発表した。RWEは今月上旬、政策金融機関のドイツ復興金融公庫(KfW)、蘭天然ガス大手ガスニーと共同で同港

ロシア産石炭・石油への依存、「年内脱却可」=経済相

ドイツのロベルト・ハーベック経済・気候相は日曜版『フランクフルター・アルゲマイネ』紙のインタビューで、ロシアへのエネルギー依存を短期的に大幅に低減できる見通しを明らかにした。それによると、石炭については今秋までに依存を脱

再生エネ助成分担金を7月に廃止、全額国庫負担方式へと転換

ドイツ政府は9日の閣議で、再生可能エネルギー助成分担金を7月1日付で廃止することを柱とする法案の起草支援を了承した。同分担金が消費者や企業の大きな負担となっていることを受けた措置。与党は政権協定で来年1月1日付の廃止を取

露国営石油大手の独法人にサイバー攻撃

ロシア国営石油大手ロスネフチの独法人がサイバー攻撃を受けたことが分かった。独連邦情報技術セキュリティ庁(BSI)の確認を得た情報として日刊紙『ヴェルト』などが14日に報じたもので、国際ハッカー集団「アノニマス」の犯行と推

独政府が石油備蓄を放出

ドイツ政府は3日、国内の戦略石油備蓄を放出すると発表した。ウクライナへのロシアの軍事侵攻を受け石油価格が高騰し、需給がひっ迫していることを受けた措置。国際エネルギー機関(IEA)の決議に基づき備蓄の一部を市場に供給する。

ヴィンタースハル―ロシアの新規事業停止、ガス管NS2で減損―

独化学大手BASFの燃料資源子会社ヴィンタースハル・デーエーアーは2日、新規のガス・石油採掘プロジェクトをロシアで実施しないと発表した。ウクライナに対するロシアの軍事侵攻を受けた措置で、ガスパイプライン「ノルドストリーム

ユニパー―露の新規事業凍結、LNGターミナル計画再開―

エネルギー大手の独ユニパーは7日、ロシアの新規事業を凍結すると発表した。ウクライナへの同国の軍事侵攻と欧米の対露制裁を踏まえた措置で、露発電子会社PAOユニプロは速やかに売却する。ロシア産天然ガスをバルト海経由で欧州に輸

LNGターミナル実現に向け地元州政府が推進本部設置

独北部のニーダーザクセン(NS)州がLNG(液化天然ガス)ターミナルの実現に向け推進本部を設置する。オーラフ・ショルツ連邦首相が2月28日の国会演説で同国初のLNGターミナルの早期設置方針を打ち出したことを受けた措置。N

EnBW―送電網事業の合弁化を検討―

西南ドイツを拠点とするエネルギー大手EnBWは2月23日、送電網事業を手がける完全子会社トランスネットBWの合弁化を検討すると発表した。再生可能エネルギーをベースとするエネルギー経済の実現に必要な投資資金を確保することが

ウクライナ危機でインフレ率6%超も

ウクライナ危機が一段と深刻化し、天然ガス価格がさらに高騰するとドイツのインフレ率は今年6%を超える可能性がある――。財界系シンクタンクIWドイツ経済研究所は2月24日に公開したレポートでこんな見方を明らかにした。「ドイツ

ガス暖房需要が拡大、昨年の新規設置は5%増の65万件に

ドイツの天然ガス業界団体ツゥークンフト・ガスが9日発表した2021年の国内ガス暖房新規設置件数は前年比5%増の65万3,000件となり、過去最高を更新した。同国ではガス暖房の人気が高く、国内4,290万世帯の49.5%が

EnBW ―BPと洋上風力発電の海域を共同確保、英で2度目―

独エネルギー大手EnBWは17日、英石油大手BPと共同で洋上風力発電用の海域を英国で確保したと発表した。両社が洋上風力発電海域を同国で獲得するのは2度目。スコットランドの英国王室領を管理する公益法人クラウン・エステート・

川崎重工業―水素発電の実証を独でRWEと共同実施―

川崎重工業は9日、独エネルギー大手RWEと共同で水素を用いたガスタービンの発電実証運転を行う計画を発表した。2024年から実施する意向で、すでに詳細協議を開始している。 ドイツ北部のニーダーザクセン州でRWEが運営するエ

BASF―風力発電パークの持分を部分売却―

化学大手の独BASFは6日、エネルギー大手バッテンフォールとオランダに共同設置する洋上風力発電パーク「ホランセ・クスト・ザイト」の持分を独保険大手アリアンツに部分売却することで合意したと発表した。保有する同パークの持分4

RWE―韓国に洋上風力発電パーク、浮体式を採用―

エネルギー大手の独RWEは11月29日、韓国南東部の蔚山市と浮体式洋上風力発電パークを設置することで基本合意したと発表した。監督官庁や業界団地と協議したうえで実行可能性調査を実施。開発・建設に取り組む考えだ。ソウルには欧

RWE―再生エネへの転換を加速―

エネルギー大手の独RWEは15日、新成長戦略「グローイング・グリーン」を発表した。再生可能エネルギーを中心とする中核事業の強化を加速。原子力・石炭火力発電から速やかに脱却できるようにする。 風力発電、太陽光発電、再生エネ

豪富豪が独へのグリーン水素輸出に意欲

オーストラリアの富豪で鉄鉱石採掘大手フォーテスキュー・メタルズ・グループ(FMG)の会長を務めるアンドリュー・フォレスト氏がドイツへのグリーン水素輸出に向け着々と準備を進めている。同氏は15日、独経済省で同国の有力企業の

建造物のCO2排出削減目標、3割をデジタル技術で達成可

独情報通信業界連盟(Bitkom)は10日、デジタル技術を活用することで建造物部門の二酸化炭素(CO2)排出削減目標の3割を達成できるとの見解を発表した。断熱リフォーム・暖房交換支援など政府が重視する従来型の政策はコスト

BASF―洋上風力発電パークの電力を長期購入―

化学大手の独BASFは11日、デンマークのエネルギー大手オーステッドから洋上風力発電で作る電力の供給を受けることで合意したと発表した。BASFは生産の脱炭素化に取り組んでおり、すでに独RWE、スウェーデンのバッテンフォー

ノルドストリーム2の認証手続き凍結、独当局が要件不備で

ドイツ連邦ネットワーク庁は16日、ロシア産天然ガスの輸送パイプライン「ノルドストリーム2」の認証手続きを凍結すると発表した。同パイプライン運営会社が提出した書類を検討した結果、同手続きの要件を満たしていないことが判明した

EnBW―大手スーパーと協業、店舗に急速充電器設置へ―

エネルギー大手のEnBWは8日、車両充電インフラの拡充に向け大手スーパーREWEグループと協業すると発表した。ドイツ全国のREWE系スーパーの店舗に急速充電器を設置。買い物ついでに顧客が充電できるようにし、電動車の普及を

ドイツの電力料金は世界最高

ドイツの消費者が支払う電力料金は現在、世界で最も高いもようだ。エネルギー価格調査会社グローバル・ペトロール・プライシズのデータをもとに価格比較サイトのベリボックスが調べたところによると、同国の料金は1キロワット時(kWh

マッコーリー―ガス輸送のティッセンガスを買収―

豪金融大手マッコーリー・グループは10月29日、資産運用部門マッコーリー・アセット・マネジメント(MAM)が独天然ガス輸送2位のティッセンガスを投資会社DIF、EDFインベストから取得することで合意したと発表した。ドイツ

エンパル―SVF2が1.5億ユーロ出資―

ソーラーパネルのリース事業を手がける独スタートアップ企業エンパルが、ソフトバンクグループなどが出資するソフトバンク・ビジョン・ファンド2(SVF2)から1億5,000万ユーロの出資を受ける。評価額は11億ドル(9億5,0

EnBW―発電所建て替え、電源を石炭からガスへ―

独エネルギー大手のEnBWは13日、シュツットガルト近郊のアルトバッハ・ダイツィザウ発電所を建て替え、電源をこれまでの石炭から天然ガスへと切り替える計画を発表した。温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みの一環で、長期的に

再可エネ支援分担金43%低下、来年は3.7セントに

連邦ネットワーク庁は15日、再生可能エネルギー電力向けの支援分担金が来年は1キロワット時(kWh)当たり3.723セントとなり、今年の6.5セントから約43%低下すると発表した。低下は2年連続。国が30億ユーロ強の費用を

新築住宅の暖房、1位はヒートポンプ

ドイツで昨年、完成した新築住宅11万3,000軒のメイン暖房で最もシェアが大きかったのはヒートポンプで46%に上った。連邦統計局が13日のプレスリリースで明らかにした。 2位は天然ガスで39%だった。10年前の2010年

再生エネベースの航空機燃料、世界初の量産開始

再生可能エネルギー電力ベースの「持続可能な航空燃料(SAF)」を量産する施設の開所式が4日、ドイツ北部のヴェルルテで行われた。再生エネベースのSAFを量産するのは世界初。式典にはアンゲラ・メルケル首相などが参列した。 S

ガス会社が顧客への供給停止へ、調達価格の高騰受け

天然ガス価格高騰の影響がドイツにも波及してきた。メーカーや都市エネルギー公社にガスを供給しているドイチェ・エネルギープール(DEP)は24日ホームページで、多くの顧客に解約を通告したことを明らかにするとともに、国内供給を

JERA―水素キャリア開発の独社に出資―

JERAは13日、水素貯蔵・輸送技術開発の独ハイドロジーニアスLOHCテクノロジーズに出資すると発表した。水素経済実現で大きな役割を果たすと期待されている液体有機水素キャリア(LOHC)技術の知見を得るとともに、欧州、北

石炭が上期の最大の電源に、風力は21%減少

石炭が今年上半期に風力を抜いて再びドイツ最大の電源になったことが、連邦統計局の発表で分かった。第1四半期に風が弱く風力発電が大きく減少したことから、石炭を中心とする在来型発電がその穴を埋めた格好だ。 上期の風力発電量は7

グーグル―過去最大の対独投資へ、データセンター拡充で―

米IT大手グーグルは8月31日、2030年までにドイツに10億ユーロ以上を投資すると発表した。同社の対独投資では過去最大。クラウドサービス事業強化方針の一環として同国でデータセンターを拡充するとともに、その電力をすべて再

独がナミビアと水素提携、生産コストはキロ当たり1.5ユーロ

ドイツ政府は8月25日、水素経済の実現に向けナミビアとパートナーシップを結ぶことで基本合意した。ドイツは国内のグリーン水素需要を自力で賄えないことから、再生可能エネルギー発電が有望な国から同水素を大量に輸入する計画。その

関西電力―日本での浮体式発電実現に向け独RWEと協業―

関西電力は23日、日本国内での大規模な浮体式洋上風力発電事業の実現可能性を独エネルギー大手RWEと共同検討する契約を締結したと発表した。事業活動に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を2050年までに差し引きでゼロにする炭素

経済省からのエネルギー行政分離、緑の党が目論む

連邦議会選挙を2カ月後に控え、ドイツの主要政党は政権入り後の獲得ポストや省庁再編について様々な皮算用を行っている。与党となる可能性が高い緑の党はエネルギー行政の権限を経済省から分離することを目指しているもようだ。『フラン

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