独高級車メーカーのBMWは10日、ドイツのランツフートに建設する軽量技術センターの定礎式を行った。同センターでは2016年末から、約160人のエンジニアが次世代モデルに投入するための材料や複合材部品、生産工程の研究開発に取り組む。技術センターへの投資は約2,000万ユーロ。ランツフート拠点の創立50周年に合わせて2017年1月1日に開設する予定。
この軽量技術センターは、軽金属、鋳造技術、樹脂、炭素繊維複合材料など軽量化に寄与するさまざまな技術を1カ所に集約して研究・開発するシンクタンクの役割を担う。また、ランツフート工場の直近に研究センターを建設することにより、生産と研究開発の相乗効果を見込んでいる。
軽量部品は、EVやプラグイン・ハイブリッド車など電気駆動装置搭載モデルを販売する「BMWi」ブランドや、BMWの旗艦モデルである「7シリーズ」の新型モデルにも多く採用されている。新型「7シリーズ」では例えば、カーボンやアルミニウムを使用した車体構造部品、樹脂製バンパーなどが挙げられる。
また、生産工程については、例えば、従業員の身体的な負担の大きい作業をロボットが担い、安全フェンスを設置しなくてもロボットと人間が連携して作業できるような生産環境の研究などに取り組む。