●パイプラインはノルウェー、デンマーク、ポーランドを結ぶ
●年間輸送能力は100億立方メートル、来年10月1日から稼働予定
ポーランドの天然ガスパイプライン運営会社であるガスシステム(Gaz System)は14日、ノルウェー沖の油田と同国を結ぶ海底送ガス管「バルチック・パイプ」の敷設工事で、ガス管がポーランド北西部のバルト海沿岸に到達したと発表した。ポーランド政府は工事の進捗を受けて、来年10月1日からの稼働に自信を示し、2023年以降はすべての天然ガスをロシア以外からの輸入で賄えるとの見方を示している。
バルチック・パイプはノルウェーとデンマーク、ポーランドを結ぶ。ポーランド向けの年間輸送能力は100億立方メートル、ポーランドからデンマーク向けは30億立方メートル。
ポーランドは同パイプラインを、エネルギー需要の対ロ依存緩和に向けた要の存在と位置付けている。一方で、石炭利用の削減にともないガス需要が30年前後には5割増加する見通しで、調達先の多様化を目指し、周辺国とガス網の連結に取り組んでいる。