遺伝子組み換え(GM)作物は総合的に判断して有益だとの見方を、独ゲッチンゲン大学の研究グループが『ジャーナル・プロス(オンライン版)』誌で発表した。同グループは1995年から2013年に公表されたGM作物に関する研究を吟味。GM作物の栽培は農薬使用量の減少や農家の利益拡大につながると結論づけている。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が6日付で報じた。
それによると、GM作物は種子価格が在来型の作物より高いものの、収穫量が22%多いうえ、農薬の投入量を37%削減できるため、農家の利益は平均68%上昇する。増益効果は特に途上国で大きいという。
環境保護団体などはGM作物を栽培すると農薬をシステマチックに投入するようになるため、耐性を持つ植物が増え散布量の増大につながるとしているが、ゲッチンゲン大学の研究グループはそうした事実は裏付けられないとしている。
GM作物のプラス効果が長期的に持続するかどうかは今回の調査の対象となっていない。