独自動車部品大手のボッシュは3日、独エネルギー大手のEnBWと電力市場向けの定置用電池の開発で協力すると発表した。プロジェクトは2016年末に開始しており、カルテル当局の認可を得て、同プロジェクトを実施する子会社を共同で設立する計画。
両社は、天候などによって発電量にバラツキがある再生可能エネルギー由来の電力を蓄電するための定置用電池を開発する。定置用電池に蓄電した再生可能エネルギーは、電力需要に応じて柔軟に電力網に供給できるようにする。
同プロジェクトでは、独南部のハイルブロンにあるEnBWの発電所に定置用電池施設を建設し、実用試験を実施する。ボッシュは、設計、バッテリーシステムの開発を、EnBWは、定置用電池の建設、電力網への接続などを担当する。試験期間を経て将来は、EnBWを通して定置用電池を販売して行く計画だ。
この定置用電池は、リチウムイオン電池モジュール768個を使用しており、最大出力は約5メガワット、蓄電容量は5メガワット時。この定置用電池が年間に蓄電・出力する電力量は2人世帯の平均電力消費量で400世帯分に相当するという。