2012/5/21

総合 –EUウオッチャー

ムーディーズがスペイン16銀行を格下げ、景気後退など理由に

この記事の要約

大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは17日、スペインの最大手銀行を含む16金融機関の長期格付けを一斉に引き下げた。国内経済の低迷、不良債権の増大を理由としている。\ スペインの金融機関は2008年の […]

大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは17日、スペインの最大手銀行を含む16金融機関の長期格付けを一斉に引き下げた。国内経済の低迷、不良債権の増大を理由としている。

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スペインの金融機関は2008年の不動産バブル崩壊で大打撃を受け、巨額の不動産絡みの不良債権が発生。ギリシャを震源地とする信用不安が重なって、不良債権処理が進んでいない。

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スペイン政府は先ごろ、多額の不良債権を抱える4位銀行バンキアを国有化するとともに、引当金の積み増しを柱とする国内銀行の新たな不良債権処理計画を発表したばかり。しかし、ムーディーズは、スペインの1-3月期の国内総生産(GDP)が前期比0.3%減となり、景気後退入りしたことで銀行の経営環境が悪化しているほか、政府による支援も債務危機で限界があるとして、一斉格下げに踏み切った。

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格下げは1~3段階。最大手銀行バンコ・サンタンデール、同2位バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)はともに、「Aa3」から3段階下の「A3」に格下げされた。

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