2020年3月4日

リンギア・アクセル・シュプリンガー、ポーランドで「クラシファイド」事業拡大

スイスのメディア企業、リンギア・アクセル・シュプリンガー(RAS)は2月26日、ポーランドのネット広告プラットフォーム運営会社MZNプロパティおよび同業Gratka.plを買収すると発表した。

RASは目的や地域などターゲットを絞り広告・告知を行うネット広告媒体「クラシファイド」事業を中東欧で展開しており、ポーランドでも買収により一気に事業基盤を拡大する。

Gratka.plは不動産、自動車、求人などのクラシファイドを運営する国内業界大手で、親会社HKMから直接買収する。

経済・財政状況に関する国別報告書、生産性や公的債務削減で改善要求

欧州委員会は2月26日、欧州連合(EU)加盟国の経済・財政状況を分析した国別報告書を公表した。

EU全体で持続可能な経済成長を実現するため、加盟国がそれぞれマクロ経済の不均衡を是正し、直面する課題への取り組みを強化する必要があると指摘している。

経済成長を促して環境に配慮した持続可能な経済社会への転換を後押しするため、ドイツやオランダなど健全な財政を維持している国は投資を拡大すべきだとの見解を示した。

タイヤラベリング制度の規則改正、環境相理が採択

燃費の良さを示す「転がり抵抗性能」を5段階、濡れた路面でのタイヤのグリップ性能を示す「ウェットグリップ性能」を6段階、タイヤに起因する「騒音」を3段階で評価し、統一されたフォーマットに所定の図記号で表示している。

欧州委員会が2018年5月に提示した改正案によると、メーカーは従来からの3つの評価項目に加え、新たに雪道および凍結路での走行性能テストで一定の基準を満たしたタイヤについて、スノーグリップとアイスグリップ性能を示す固有の図記号を表示することが義務付けられる。

一方、摩耗したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用する再生タイヤが新たに規制の対象となり、性能テストの方法が確立された後、ラベリング制度が適用される。

アウディ・フンガリア、在庫表示のデジタル化を試験

独自動車大手アウディのハンガリー子会社アウディ・フンガリア は、物流業務で棚の表示をデジタル化する新しいデジタル・ツールを試験している。

電子書籍端末などに使用されているe-Ink(イーインク)ディスプレイを使用しており、表示の切り替えに加え、在庫情報のような短期的に変化する情報も反映させることができる。

プロジェクトチームが現在、当該技術の開発を進めており、表示変更の全自動化を目標としている。

ルーマニアのタロム航空、経営再建で政府に支援要請

ルーマニアのフラッグキャリアであるタロム航空は2月25日、経営再建に向けた3カ年計画に基づき、政府に支援を求める方針を明らかにした。

このため、政府が3,670万ユーロ(約1億7,600万レウ)を6カ月間融資する方針で、24日にEUの欧州委員会から承認を得たばかりだ。

赤字は6.2%減の1億7,140万レウ(3,600万ユーロ)に減少した。

韓国ロッテ・アルミ、ハンガリー初の工場開設

韓国のロッテ・アルミニウムがハンガリー北西部のタタバーニャに同社初の欧州工場を建設する。

電気自動車(EV)のバッテリーに使われるアノード(正極)用アルミ箔を年18万トン生産する。

ロッテ・アルミニウムは1966年の創業で、ソウルに本社を置く。

南ウラル最大級のソーラーパークが稼働

通常は電力網に接続した状態で稼働するが、非常時には接続を遮断し、独立して発電を行うことができる。

遠隔地でのエネルギー安定供給に貢献すると期待される。

蓄電池はルスナノ子会社のリオテック(Liotech)製のものを採用した。

現代自、チェコで電動SUV生産スタート

韓国・現代自動車は2月27日、3月中にチェコ東部のノショヴィツェ工場で電動コンパクトSUV「コナ・エレクトリック」の生産を開始すると発表した。

欧州販売車を現地で生産する方針に沿う措置で、バッテリーも同地から調達している。

これにより安定した生産を実現し、納期も短縮できる。

中欧LCC最大手ウィズエアー、アブダビに合弁子会社

中欧格安航空(LCC)最大手のウィズエアー(ハンガリー)がアブダビ開発持ち株会社(ADDH)と合弁で、アブダビに子会社を設立する。

ウィズエアーが欧州外に拠点を設けるのはこれが初めて。

新会社の名称はウィズエアー・アブダビで、ウィズエアーと同様、エアバス機を運航する見通しだ。

エストニアの電子住民サービスポータル、独ワイヤーカードと提携

エストニアの電子住民(Eレジデント)向けポータルを運営するショロ(Xolo)が、独金融サービス大手のワイヤーカードと提携し、サイト上で銀行サービスを開始した。

また、利用者にはワイヤーカードの発行するデビッドカードを送付する。

ショロは自営業者やマイクロビジネス、旅行しながら働くデジタルノマド向けのサービスサイトを運営する。

露発電設備大手パワーマシーンズ、独シーメンスとの合弁解消

ロシアの発電設備大手パワーマシーンズが、独シーメンスとの合弁会社シーメンス・ガスタービンズ・テクノロジーズ(STGT)から撤退する。

STGTは9年前、シーメンスが65%、パワーマシーンズが35%を出資して設立された。

また、シーメンスが、STGTと政府との特別投資契約(SpIK)締結を目指していることについても両社の意見が対立している。米国がパワーマシーンズに制裁措置を適用し、STGTの事業に支障が出ていることも要因とされる。
背景には、ロシア政府が国内発電所の近代化を計画していることがある。ロシアには国産タービンが存在せず、パワーマシーンズが独自製品を開発すれば、多くの受注が見込める。
一方、シーメンスはロシア生産の継続に向けて新たな提携先が必要だ。これについては以前から、ガスプロムエネルゴがSTGTに資本参加するとのうわさが流れている。
STGTはサンクトペテルブルグ郊外のゴレロヴォ工場でガスタービンを組立生産するほか、ロシアの数多くの発電所に保守サービスを提供している。ゴレロヴォ工場は5年前に開所。投資額は2億7,500万ユーロに上った。

スロバキア議会選、反汚職の野党「オラノ」が勝利

スロバキアで2月29日行われた国民議会選挙(定数:150)は、汚職一掃を唱えた政党連合「普通の人々(オラノ)」が25%を得票し、与党・社会民主党(スメルSD)に7.9ポイント差をつけて勝利した。

一方で、他の政治的課題に対するオラノの姿勢は選挙戦で明らかにされず、今後の政治運営の方向性は不透明だ。

オラノは選挙戦でスメルSD・「われらのスロバキア」 との協力を否定しており、安定多数を得るには残る3党のうち少なくとも2党との連立が必要となる。

中国とキルギス、大規模物流拠点建設計画が中止に

キルギス共和国政府は2月24日、中国とキルギス共和国の合弁会社がキルギス中部のナルン州で計画していた大規模物流センターの建設を中止すると正式発表した。

投資元は香港の一帶一路貿易とキルギス企業の合弁会社で、ナルン経済自由地区から200ヘクタールの敷地を49年借り受け、昨年12月に着工した。

投資元が計画撤回を発表した2月17日には少なくとも700~800人がデモに参加した。

ロスネフチ、19年Q4利益が45%増加

ロシア石油最大手の国営ロスネフチが2月19日発表した2019年第4四半期の純利益は1,580億ルーブル(24億ドル)となり、前年同期から45%拡大した。

営業利益(EBITDA)は通期で1.2%増の2兆1,050億ルーブル(325億ドル)に増加した。

第4四半期は4,880億ルーブルで、前期から11.9%縮小した。

ロシア1月失業率4.7%、前月から上昇

ロシア連邦統計局(ロススタット)が先ごろ発表した1月の失業率は4.7%となり、前月から0.1ポイント悪化した。

失業率の上昇は3カ月ぶり。

過去3カ月の平均失業率を地域別にみると、北カフカスのイングーシ共和国が26.3%と最も高かった。

新型コロナ、中東欧でも感染拡大

26日には新たにルーマニアと北マケドニアでも初めての感染者が確認された。

ルーマニアでは同国南西部のゴルジュ県で男性1人の感染が確認された。

イタリアは新型肺炎が欧州で最も流行しており、これまでに12人が死亡した。

トルコ経済が回復、Q4成長率6%に

トルコ統計局(TUIK)が2月28日発表した2019年10~12月期の国内総生産(GDP)は前年同期比で6%増加し、上げ幅は前期の0.9%から5.1ポイント拡大した。

10~12月期は政府最終消費支出の伸び率が前期の5.7%から2.7%に低下したものの、個人消費は同1.9%から6.8%に急拡大した。

輸出の伸び率は5.1%から4.4%に後退し、輸入は同7.9%から29.3%に増大した。

独ブローゼ、セルビア工場を来年1月に開設

独自動車部品大手のブローゼはセルビアに建設中の工場を2021年1月に開設する計画だ。

投資額は1億8,000万ユーロで、制御装置用のモーターを生産する。

工場はベオグラード近郊のパンチェボに建設し、生産棟のほか研究開発センターも設置する。

トルコの2月インフレ率12.4%、4カ月連続で上昇

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した2月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で12.4%となり、前月(12.2%)から0.2ポイント拡大した。

食品や光熱費の上げ幅が拡大したことが大きい。

同国のインフレ率は2018年10月の25.2%から19年10月に8.6%まで低下したものの、再び上昇に転じている。

産婦人科向け電子医療機器開発 ハンガリー

胎児の脳波(EEG)と心電図(ECG)を測定し、生理学的な診断につなげるツールを開発している。

子宮内の胎児の客観的な情報をリアルタイムで取得することにより、重篤な症状をもたらす胎児の低酸素状態を正確に検出し、分娩時の事故を防ぐことを目指している。

同社によると、IT技術を駆使することで、これまで医療機器市場に存在しなかった診断ツールの開発に成功した。

独と中・南東欧の貿易拡大、V4諸国がけん引

貿易総額は1.3%増の4,610億ユーロで、ドイツの全貿易額の19%を占めている。

同地域でドイツとの貿易額が最も大きかったのはポーランドで、昨年の貿易高は前年比4.2%増の1,230億ユーロとなり、英国を抜き第6位の貿易相手国に浮上した。

特筆すべきはEU加盟交渉が進められているセルビアで、貿易額は前年比で10%以上増加し50億ユーロに達した。

露薬用クリームメーカー、モスクワ州で新工場建設

150人を雇用し、今年末からの生産開始を予定する。

レティノイディは主に薬用サルビア(セージ)を原料とするハンドクリームなど肌用クリームを生産している。

新工場の生産能力は年間700万箱で、これにより同社全体の生産量は1,000万箱に拡大する見通し。

ポーランドのLNG企業、気化施設を拡張

ポーランドで液化天然ガス(LNG)ターミナルを運営するポルスキエLNGは2月25日、オーストリアの建設大手ポル、独LNGプラント大手TGEと、同国北西部シフィノウイシチェにあるLNG気化施設の拡張事業に関する契約を結んだ。

同国のパイプライン運営事業者ガスシステムによると、契約には施設の設計と建設工事が含まれる。

拡張により同施設の気化能力は年間50億立方メートルから75億立方メートルに拡大する。

蘭企業、ジョージアに廃プラのリサイクル工場設置

廃プラスチックの関連サービスを提供する蘭H.I.P.トレードがプラスチックごみのリサイクル施設をジョージアに設置する。

西部ミングレリア地方のホビに工場を建設し、500人を雇用する。

同工場では国内外から購入したプラスチック廃棄物からプラスチック顆粒を生産する予定。

露航空機メーカーUAC、スホイをイルクートの傘下に

GSスホイが生産する民間航空機「SSJ100」については、イルクートが開発と生産を引き継ぐ予定。

新部門では将来的にSSJ100シリーズのほか、イルクートが新たに開発した双発中距離機「MS-21」を生産する予定。

SSJ100は旧ソ連崩壊後に初めてロシアで生産された民間機で、2011年から商業飛行を開始した。

伊イベコ・バス、トルコのオトカルに生産委託

イベコの系列会社FPTインダストリアルのエンジンを搭載し、来年生産を開始する予定だ。

オトカルはコチ財閥傘下のバス製造会社で1963年に事業を開始した。

イベコ・バスは同社の長年の実績を評価しており、生産委託により高品質を保持するとともにコスト面での効果にも期待する。

トルコとウズベク、初の戦略提携会議

両国の首長であるエルドアン大統領とミルズィヤエフ大統領の出席のもと、交通、エネルギー、保健、観光、教育、防衛などの分野での提携強化の可能性について意見交換した。

ミルズィヤエフ大統領は、商業、経済、投資分野での提携拡大は両国の優先課題だと強調した。

一方、エルドアン大統領は歴史的に密接な関係にあるウズベキスタンを戦略提携先と位置づけ、同国が改革を進める中で「いつでも支援を拡大する用意がある」と述べた。

スロベニア最大手銀NLB、セルビア3位銀を買収

スロベニア最大手銀行のノヴァ・リュブリャナ銀行(NLB)は2月26日、セルビア3位銀行のコメルチャルナ・バンカ(Komercijalna Banka)を買収することで合意したと発表した。

NLBは旧国営銀行で、19年6月に民営化された。

コメルチャルナ銀の買収により、セルビアでのシェアは資産額ベースで12.1%に拡大するという。

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