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2012/12/19

ポーランド

フィアットのポーランド人員削減に政府介入

この記事の要約

伊自動車大手のフィアットはポーランドのティヒ工場で1,500人を削減する計画だ。10日付けの現地紙『ワルシャワ・ボイス』(電子版)によると、現地法人フィアット・オート・ポーランドの広報担当者が7日に行われた労組との協議後 […]

伊自動車大手のフィアットはポーランドのティヒ工場で1,500人を削減する計画だ。10日付けの現地紙『ワルシャワ・ボイス』(電子版)によると、現地法人フィアット・オート・ポーランドの広報担当者が7日に行われた労組との協議後に同計画を明らかにした。

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大幅な人員削減は欧州自動車販売市場の低迷を受けた措置。同紙によると、ティヒ工場では現在、約4,600人が勤務しており、約3分の1の人員が影響を受ける。

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これを受けてポーランド政府は11日、フィアットの経営陣や労組幹部と会談し、パートタイム契約など柔軟な雇用システムを導入するなど、計画の見直しを要請した。政府はこのほか、チェコ自動車大手のシュコダにティヒ工場の従業員を引き受ける余地がないかを打診するなどの対策も検討しているという。

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ティヒ工場ではフィアット「500」、ランチア「イプシロン」、フォード「Ka」などを生産している。フィアット「パンダ」は2012年末で生産を終了し、新型パンダはイタリアの工場で生産することが決まっている。

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『ワルシャワ・ボイス』紙によると、ティヒ工場の今年の生産台数は2009年の半分の水準に落ち込んでいる。

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