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2015/4/1

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

トルコ経済が減速、14年成長率は2.9%に

この記事の要約

トルコ統計局(TUIK)が3月31日発表した2014年の国内総生産(GDP)伸び率は実質ベースで前年比2.9%にとどまり、前年の4.2%から大きく減速した。また、政府目標値の3.3%も下回った。 金利上昇が内需拡大を抑制 […]

トルコ統計局(TUIK)が3月31日発表した2014年の国内総生産(GDP)伸び率は実質ベースで前年比2.9%にとどまり、前年の4.2%から大きく減速した。また、政府目標値の3.3%も下回った。

金利上昇が内需拡大を抑制した。民間最終消費支出の伸び率は前年の5.1%から1.3%に急減。政府最終消費支出でも6.5%から4.6%へ縮小した。

総資本形成は前年の4.4%の増加から1.3%のマイナスに転落した。民間企業設備投資で3.7%、公的固定資本形成で8.8%の減少幅を記録した。

1人当たりGDPは、国内通貨ベースで10.4%増加した。一方、米ドル換算では3.9%減少した。

6月7日の議会選挙で、エルドアン大統領率いる与党・公正発展党(AKP)は憲法改正に必要な3分の2の議席確保を狙う。投票では経済動向が判断の大きな基準となるため、政府は以前から中銀を大幅利下げに動かすため圧力を強めている。経済専門家は成長確保には制度改革が避けて通れないと指摘している。