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2015/11/18

自動車

ロシア新車市場、縮小ペースが加速

この記事の要約

欧州ビジネス協会(AEB)が10日発表した10月のロシア新車販売台数は12万9,958台となり、前年同月比で38.5%縮小した。販売減は10カ月連続で、下落幅は予想を大きく上回った。1~10月の累計では33.6%減の13 […]

欧州ビジネス協会(AEB)が10日発表した10月のロシア新車販売台数は12万9,958台となり、前年同月比で38.5%縮小した。販売減は10カ月連続で、下落幅は予想を大きく上回った。1~10月の累計では33.6%減の132万台だった。

6~9月は減少幅が20%台にとどまっていたが、再び悪化した。AEBは買換え奨励制度の廃止が響いたとみている。

販売減少を受けて、メーカーも生産調整を余儀なくされている。フォード・ソレルスは今月中旬からフセヴォロジスク工場の操業を2カ月停止するほか、自主退職者を募る予定。日産は来年、サンクト・ペテルブルグ工場で500人を解雇する。アフトワズは12月の1カ月間、生産を中止する。

プライスウォーターハウス・クーパース(PwC)によると、ロシア自動車市場は販売高ベースで1-9月に34%縮小した。同社は通年販売台数が130万台となり前年実績を44.4%下回ると予測。市場が2012年のレベルに回復するまでに6~7年かかるとみている。

■VWはシェア拡大

独フォルクスワーゲンは10月、排ガス不正問題もかかわらず、ロシアにおけるグループシェアを伸ばした。前年同月比の販売減少幅は30.7%にとどまり、ゼネラルモーターズ(GM、70.3%)、アフトワズ・ルノー日産(43.2%)、トヨタ(45.8%%)の縮小幅を大きく下回った。

市場シェアは10.9%で、前年同月の9.7%から1.2ポイント上昇した。アフトワズ・ルノー日産は2.5ポイント減の30.1%、トヨタは0.8ポイント減の6.1%、GMは3.4ポイント減の3.2%へそれぞれ低下した。

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