ドイツ経済ニュース

対中投資抑制策を政府内で検討、経済界の強い依存に危機感

自国企業の対中投資を抑制するための政策案を独経済省が検討している。民主主義国家と独裁国家の地政学的な対立が強まるなかで企業が中国依存を強めていることに危機感を持っているためだ。政府内の意見は一本化されていないものの、国外 […]

省エネを促進・義務化、職場室温規制緩和や広告照明制限へ

ドイツ政府は24日の閣議で、国内のエネルギー消費量を引き下げるための政令案を了承した。ロシアからの天然ガス供給が大幅に減り国内の安定供給が危ぶまれることから、需要が大きく増える冬季にそうした事態が起こらないようにする狙い

鉄道輸送で石油と石炭を優先

ドイツ政府は24日の閣議で、鉄道輸送で石油と石炭を他の物資に優先させることを定めた政令案を了承した。水位の低下で河川輸送能力が大幅に低下し、発電所、製油所の運営に支障が出る懸念があることから、両物資の鉄道輸送を増やす意向

コロナ規制再強化案、与党が一部修正

ドイツ政府は24日、感染防止法改正案の起草支援を決議した。秋の到来で気温が下がり新型コロナウイルス感染者数が大幅に増えると、医療ひっ迫のリスクが高まることから、そうした事態を回避できるようにする狙い。今月上旬の与党合意に

在宅勤務の提案を雇用主に再び義務付け、政府が政令を準備

出社しなくても勤務できる被用者に在宅勤務を提案することを雇用主に義務付けるルールを再導入する方向でドイツ政府が準備を進めていることが分かった。連邦労働省が作成した当該政令原案をもとに各種メディアが24日、報じた。秋になり

水素分野で独がカナダと協業

ドイツ政府とカナダ政府は23日、水素分野の協力協定(カナダ-ドイツ水素アライアンス)を締結した。再生可能エネルギー電力で製造するグリーン水素の国際市場立ち上げを加速させる狙い。カナダ産のグリーン水素とその誘導体を2025

企業景況感8月も悪化、第3四半期はマイナス成長も

Ifo経済研究所が25日発表した8月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は88.5となり、前月を0.2ポイント低下した。景況感の悪化は3カ月連続。水準自体も極めて低く、クレメンス・フュスト所長は「国内総生産(GD

インフレ率3カ月ぶりに上昇、8月は7.9%に

ドイツ連邦統計局が30日発表した8月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比で7.5%上昇し、上げ幅は3カ月ぶりに拡大した。6月と7月は物価高騰の直撃を受ける一般世帯向けの負担軽減策でインフレ率が低下したが、8月は食料品と

欧州は500年間で最悪の干ばつ=欧州委

欧州連合(EU)の欧州委員会は23日、「欧州は少なくとも過去500年間で最悪」の干ばつに直面しているとする報告書を発表した。歴史的な高温、少雨が水運、農業など多くの分野に深刻な影響をもたらしているとして、強い懸念を表明し

ユニパー―追加融資を政策金融機関に要請―

エネルギー大手の独ユニパーは29日、政策金融機関のドイツ復興金融公庫(KfW)に融資枠の拡大を申請したことを明らかにした。同日に20億ユーロの融資を受けたことで、融資枠を使い切ったためだ。ロシアが天然ガスの供給削減を強め

ヴィンタースハルDEA―独製造業のCO2をノルウェーに貯留へ―

石油・天然ガス採掘大手の独ヴィンタースハルDEAは30日、ノルウェーのエネルギー大手エクイノールと共同で二酸化炭素(CO2)を安全に分離・輸送・地下貯留(CCS)するための包括的なバリューチェーンを構築すると発表した。ド

アウディ―F1参戦、パワーユニットを供給―

フォルクスワーゲン(VW)の高級乗用車子会社アウディは26日、自動車レース「F1(フォーミュラ1)」にパワーユニット(PU)のサプライヤーとして参戦すると発表した。参戦の時期はPUのレギュレーションが改正される2026年

メルセデスベンツ―モスクワ郊外の工場売却か―

乗用車大手の独メルセデスベンツが露モスクワ州の工場を売却するもようだ。現地経済紙『コメルサント』によると、入札手続きが進行中で、自動車販売会社のアフトドームの落札が有力視されている。ただ、売却に当たってはロシア市場におけ

ノバルティス―後発医薬品部門サンドを分離―

スイス製薬大手のノバルティスは25日、後発医薬品(ジェネリック薬)部門サンドを分離すると発表した。同社は不振が続くサンドについて、売却を含むあらゆる選択肢を検討してきたが、最終的に分離し、上場させるのが得策と判断した。

製造業のガス消費量、7月は21%減少

独製造業の天然ガス消費量が7月は前年同月を21.3%下回ったことが、連邦ネットワーク庁の25日付ガス日報で分かった。減少幅は今年最大となった6月の13.6%を大幅に上回っている。同庁のクラウス・ミュラー長官はdpa通信に

第2四半期の実質賃金4.4%減少

ドイツ連邦統計局が29日発表した第2四半期(4~6月)の賃金(暫定値)は物価調整後の実質で前年同期を4.4%下回った。減少は3四半期連続。名目賃金は2.9%増えたものの、インフレ率が7.6%に達したことから大幅な実質減と

港湾労使がベア合意、新たなスト回避

ドイツの港湾業界で23日、新規の労使協定が締結された。統一サービス産業労働組合(Verdi)は7月に48時間のストライキを実施し、物流を混乱させたが、今後はそうした事態が回避されることになる。労組組合員の承認手続きを経て

建設業界新規受注、6月は前月比5.5%減に

ドイツ連邦統計局が25日発表した建設業界の6月の新規受注高は物価・季節・営業日数調整後の実質で前月を5.5%下回った。建材費の高騰と金利上昇のダブルパンチが直撃。前年同月比(物価・営業日数調整値)では減少幅が11.2%に

今夏の日照時間は観測史上最高の820時間

ドイツの今夏(6~8月の3カ月)の日照時間は約820時間(見通し)に達し、観測を開始した1881年以降の最高を更新したことが、独気象局(DWD)の30日の発表で分かった。2003年記録したこれまでの最高(793時間)を2

ガス分担金1kWh2.4セントに、総額340億ユーロ

ドイツ政府は15日、天然ガス調達コストの高騰で財務が悪化しているエネルギー輸入会社を支援するための分担金を1キロワット時(kWh)当たり2.419セントに設定することを明らかにした。同分担金は需要家である企業や一般世帯が

FSRUへのLNG供給で政府がエネルギー4社と合意

ドイツ政府は16日、今年末から来年初頭にかけて稼働開始予定の浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備(FSRU)向けにエネルギー4社からLNG(液化天然ガス)の供給を受けることで基本合意した。同国ではロシア産天然ガスの供給削減を受

インフレ率2カ月連続低下、負担軽減策の効果で7月は7.5%に

ドイツ連邦統計局が10日発表した7月の消費者物価指数は前年同月比で7.5%上昇した。インフレ率はロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰、サプライチェーンのひっ迫、川上レベルの物価高騰を受け、これまでに引き続き高

10~3月はマイナス成長も

独連邦銀行(中銀)は22日発表の最新月報で、同国の国内総生産(GDP)が今年10月から来年3月にかけて縮小する公算が大幅に高まったとの見解を表明した。物価高騰で購買力が目減りしているうえ、天然ガスの供給と価格の先行き懸念

製造業受注残高、5カ月連続で記録更新

ドイツ連邦統計局が17日発表した6月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物価・営業日数・季節調整後の実質で前月を0.5%上回る152.6(暫定値)となり、統計開始(15年)後の最高を5カ月連続で更新した。原料・部

EnBW―送電網事業を合弁化、国が出資の方向―

西南ドイツを拠点とするエネルギー大手EnBWは19日、送電網事業を手がける完全子会社トランスネットBWの合弁化に向け入札手続きを開始すると発表した。再生可能エネルギーをベースとするエネルギー経済の実現に必要な投資資金を確

ユニパー―上期純赤字124億ユーロに―

エネルギー大手の独ユニパーは17日発表の2022年6月中間期決算で124億1,800万ユーロの純赤字を計上した。ロシア産天然ガスの供給が大幅に削減され、割高なスポット市場などで代替調達を強いられていることが響いた格好で、

シーメンス―12年ぶり純赤字計上―

電機大手の独シーメンスが11日発表した2022年4-6月期(第3四半期)決算の純損益は16億5,500万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(13億5,200万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字計上は12年ぶり。関連会社シー

フォルクスワーゲン―次期社長がeフューエル実用化に意欲―

自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の次期社長に9月1日付で就任予定のオリファー・ブルーメ氏(子会社ポルシェの社長)が合成燃料「eフューエル」の車両投入に意欲を示している。同氏は業界紙『アウトモビルボッヘ』に、電気自動車

ネクスト・イーゴー―北マケドニアにBEV工場設置―

電気自動車(BEV)の独スタートアップ企業ネクスト・イーゴー・モバイルは15日、北マケドニアに工場を設置すると発表した。すでに工事を開始しており、2024年10-12月期に稼働を開始する予定。年間で最大3万台を生産し、国

SAFホラント―同業ハルデックスへのTOBに成功―

ルクセンブルクに本社を置く商用車部品大手のSAFホラントは18日、スウェーデンの自動車部品メーカー、ハルデックスに対する株式公開買い付け(TOB)が成功したと発表した。同社はTOB期間を今月末まで延長し買取提案に応じなか

フォルクスワーゲン―7月グループ販売横ばいに―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が12日発表した7月のグループ新車販売台数は72万5,400台となり、前年同月と同水準を保った。これまでは半導体不足に伴う生産調整で販売減が続いていたが、サプライチェーンの改善を受

インフィニオン―SiCウエハー調達で複数年契約―

半導体大手の独インフィニオンは23日、米光学部品大手ツーシックス(II-VI)からSiC半導体ウエハーを複数年に渡って調達することで合意したと発表した。戦略的に重要な半導体材料を安定的に確保し、サプライチェーンの強靭性を

昭和電工マテリアルズ―独断熱部品子会社を売却―

昭和電工マテリアルズは9日、断熱部品の製造・販売を手がける独子会社イゾライトを、独投資会社セルティナ・グループに売却することで合意したと発表した。昭和電工マテリアルズは来年1月に親会社の昭和電工と新会社レゾナックに統合す

コベストロ―アジアで再生ポリカ6万トン体制へ―

化学大手の独コベストロは19日、アジア太平洋市場での再生ポリカーボネート供給量を2026年までに6万トン超とする計画を発表した。電機製品や自動車、消費財などで需要が拡大していることに対応するとともに、自社の活動に伴う二酸

アディダス―中国のコロナ規制や不買運動に苦慮―

スポーツ用品世界2位のアディダスが中国事業で大きな問題を抱えている。2022年4-6月期の世界売上高が10.2%増の55億9,600万ユーロと2ケタ成長を確保するなか、同国売上は大幅に縮小。主要市場のなかで唯一、落ち込ん

天然ガス発電量が7月は14%も増加

ドイツの天然ガス発電量が7月は4,036ギガワット時(GWh)となり、前年同月を13.5%も上回ったことが、連邦ネットワーク庁のデータで分かった。政府は天然ガスの国内安定供給を確保するため、ガス発電を可能な限り抑制する政

ライン川の水位上昇も再低下

ライン川の水位が大幅に上昇した。ドイツ南部で先週末に大量の雨が降ったためだ。ただ、その後は晴天が続いていることから、水位は再び低下し始めている。 同河川交通のボトルネックであるライン渓谷中流上部のカウプでは22日午前5時

上期電機輸出6.3%増加も貿易収支は赤字

独電気電子工業会(ZVEI)が16日発表した2022年上半期の電機製品輸出高は1,158億ユーロとなり、前年同期を6.3%上回った。ただ、同輸入高は15.5%増の1,221億ユーロと、伸び率、金額ともに輸出を上回っており

上期機械輸出2.3%増に

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が15日に発表した上半期の独機械輸出高は910億ユーロとなり、前年同期を2.3%上回った。ロシアのウクライナ侵攻や中国のロックダウン、サプライチェーンのひっ迫などマイナス要因はあったものの、

粗鋼生産5カ月連続減少、7月は-2%に

独鉄鋼業界団体シュタールが19日発表した7月の粗鋼生産高は297万2,000トンとなり、低水準だった前年同月を2.0%下回った。減少は5カ月連続。高炉鋼は0.4%増の213万3,000トンとやや拡大したものの、電炉鋼が7

物価高騰で6割の世帯が貯蓄不能に

物価の高騰で貯蓄できない消費者が急速に増えているもようだ。独貯蓄銀行・振替銀行連合会(DSGV)のヘルムート・シュレヴァイス会長は日曜版『ヴェルト』紙に、そうした世帯の割合が近い将来、1年前の15%から最大60%に拡大す

ユニパーが石炭発電を抑制、河川の水位低下で燃料輸送に支障

エネルギー大手の独ユニパーがライン水系の石炭火力発電所で発電量を抑制し始めた。水位が低下し、石炭の輸送が難しくなっているためだ。フランスでも水温上昇を受け原子力発電が抑制されており、猛暑の影響は農作物の被害や火災、取水制

上部へスクロール