ドイツ工作機械工業会(VDW)は15日、独業界の2021年の新規受注高が前年を58%上回ったと発表した。コロナ禍1年目の前年は同30%減と大きく落ち込んだが、21年は世界経済の回復で受注が急増。コロナ禍前の19年比でも11%増加した。
国内受注が前年比51%増、国外が同62%増とともに大幅に伸びた。地域別では欧州が90%増と伸び率が特に大きい。景気プログラムの効果もありイタリア、オーストリアが全体をけん引。チェコも好調だった。
アメリカ大陸は66%増、アジアは61%増だった。主要市場の中国と米国はともに好調という。
21年第4四半期の新規受注高は前年同期を51%上回った。国内が62%、国外が46%の幅で増加した。
今後については新型コロナウイルス感染の波が弱まり、感染防止策が緩和されると予想。「2022年は(工作機械)業界にとって良い年になるチャンスが大きい」との見方を示した。サプライチェーンのひっ迫状況に関しては会員企業の大半が下半期に改善すると見込んでいるという。