欧州自動車部品工業界の動き

三菱商事とNTT、蘭ヒアに共同出資

三菱商事と日本電信電話(NTT)は12月20日、オランダの位置情報サービス大手ヒア・テクノロジーズ(以下、ヒア)に共同出資すると発表した。オランダに折半出資で持ち株会社を新設し、同社を通じてヒアの持ち分の30%を取得する […]

仏ヴァレオのLED照明技術、中仏委員会のイノベーションアワードを受賞

仏自動車部品大手のヴァレオは12月17日、同社のLED照明技術「ピクチャービーム・モノリシック(PictureBeam Monolithic)」が、中国とフランス共同のイノベーションアワードにおいて研究開発(R&D)賞を受賞したと発表した。

同照明技術ではピクセルを光源に直接形成することで従来のシステムより小型化を実現している。

フランスの中仏委員会が主催した今回のイノベーションアワードは、両国の共同チームが生み出した革新的な成果を顕彰するもので、仏経済・財務省、高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)および在仏中国商工会議所が後援している。

西アントリン、イスラエルのアイサイトと提携

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンは1月2日、人工知能(AI)を利用した検知システム大手のアイサイト(イスラエル)と車内モニタリング技術の開発で提携すると発表した。

乗員の様子や状態を検知するシステムを内装に統合したソリューションを世界の自動車メーカーに提供していく。

同システムをアントリンの電子制御された内装システムに統合することで、乗員の眠気や疲れ度合などに応じた安全機能の作動や、車内環境(温度など)の調整が可能になる。

蘭ヒアの位置情報サービス、セメント大手ホルシムのアプリに採用

高度な経路探索アルゴリズムなどを活用し、実際の道路状況を踏まえた生コン運送車(ミキサー車)の効率的な運用を実現する。

同アプリはiOSおよびアンドロイド端末に対応しており、顧客はコンクリートの発注や運送状況を管理・追跡できる。

コンクリートダイレクトのデジタルソリューション部門を統括するショーン・アリ氏は、「生コンの適切な配送を通じて顧客の建設プロジェクト進捗に貢献できる。ミキサー車のドライバーにとっても、配送状況を客観的に把握することにより渋滞時などのストレスを軽減できる」と述べている。

仏ヴァレオの自律配送ロボ車両、CES2000で公開

仏自動車部品大手のヴァレオは5日、米ラスベガスで1月7日から10日まで開催される家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2020)」で、自律型の電動配送ロボット車両「ヴァレオeDeliver 4U」を公開すると発表した。

中国のフードデリバリー大手である美団点評(Meituan Dianping)と共同開発したもので、ヴァレオ独自の認識システムにより自動でルートを検知して走行する。

都市部の配送におけるゼロ・エミッションへの貢献が期待される。

韓国LG電子のEV電池向け絶縁材工場、ポーランドで開所

韓国LG電子は来月にもポーランド南西部ヴロツワフ近郊のコビエジツェで新工場を開所する。

新工場では150人を雇用する。

なお、同じ韓国のSKイノベーションもポーランド南部のドンブローヴァ・グルニチャで絶縁材工場を整備中だ。

英GKNオートモーティブ、P4駆動システム「3-in-1」を標準化

英駆動系自動車部品大手のGKNオートモーティブは11日、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の価格適正化に向けて、統合された駆動システム「3-in-1」の標準化を進めると発表した。

同システムはリアシャフト上に配置するP4方式で、搭載車両のトルク能力に応じて3つのタイプを設定して製造段階でのコスト削減と効率化を実現している。

「3-in-1」は電気モーターとインバーター、トランスミッションを一体化したシステムで、インバーターは独立したハウジングに収容されている。

自動車シート大手の米アディエント、チェコにR&Dセンター

自動車シート大手の米アディエントは先ごろ、チェコ南西部のストラコニツェで研究開発(R&D)センターを開所した。

デザインや技術、パターン製作の専門家を約100人雇用して次世代のテキスタイル素材を開発する。

同社はチェコでリベレツ工科大学をはじめとする複数の高等教育機関と提携している。

欧州委、EU7カ国のバッテリー研究開発支援を認可

7カ国は総額で32億ユーロを支援する。

これに加え、民間投資による50億ユーロが当該プロジェクトに投入される。

プロジェクトに直接参加するパートナー間での協力に加え、欧州の外部の公的機関や企業など70社・機関とも協力する。

仏フォルシア、高級オーディオメーカーのデビアレと提携

仏自動車部品大手のフォルシアは4日、高級オーディオメーカーのデビアレと共同でプレミアムセグメント向けのオーディオソリューションを開発すると発表した。

デビアレの持つ高度な音響技術のノウハウと、フォルシアの内装システムの統合技術を組み合わせて臨場感の高いサウンドシステムを提供することを計画している。

フォルシアのヤン・ブリラート・サバリン代表取締役副社長は、「デビアレとの提携により、あらゆるオーディオソリューションの創造が可能になる。ソフトウエア開発から車の内装システム設計に至るまで、乗員の個々の嗜好に合ったオーディオ体験を提供していく」と述べた。

BMWがデンソーなど提訴、カルテル被害で損賠1.4億ユーロを要求

違法なカルテルで被害を受けたとして総額1億4,100万ユーロの支払いを要求している。

デンソーとヴァレオは2004年11月から09年5月にかけて、パナソニック、サンデン、カルソニック、独マーレベーアとともに、自動車メーカーに供給するカーエアコンとエンジン冷却装置の価格カルテルを結んでいたほか、情報を交換していた。

HB紙によると、BMWは自動車ガラスと金属ベアリングの価格カルテルで被害を受けたとして、ロンドンでも損賠訴訟を起こした。

汎欧州電池プロジェクト始動へ、欧州委が総額32億ユーロの助成を承認

欧州連合(EU)の欧州委員会は9日、電池の研究・開発、技術革新に向けた欧州企業のプロジェクトに加盟7カ国が最大で総額32億ユーロを助成する計画を承認したと発表した。

欧州委は2017年、電動車用電池の生産でアジア勢に対抗するため、関連分野の企業が参加する汎欧州企業連合を創設する構想を打ち出した。

今回承認された計画はこれを具体化するもので、参加企業はリチウムイオン電池の原料獲得からリサイクルに至る全バリューチェーンを対象とした計4分野でコンソーシアムを結成。

英GKNのホイール製造部門、英JCBと協力してトラクターの最高速度を更新

英エンジニアリング大手GKN傘下でオフハイウェイ車両向けのホイールを生産するGKNホイール・アンド・ストラクチャーズは11月26日、同社が設計にかかわった英農業機械メーカーJCBのトラクター「ファストラック2」が時速153.771マイルのスピードを達成し、今年6月に「ファストラック1」が達成したトラクターの世界記録103.6マイルを塗り替えたと発表した。

GKNはホイールおよびシャシの設計を担当した。

GKNはJCBのサプライヤーとして30年以上の実績があり、直近の10年間だけでホイール100万個とシャシ2万2,000基を供給している。

西自動車部品大手アントリン、1-9月は1.4%減収

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンが11月28日発表した1-9月期の売上高は38億5,000万ユーロとなり、前年同期から1.4%減少した。

売上高を事業別にみると、オーバーヘッド事業が14億3,800万ユーロ、ドア・ハードトリム事業が14億2,300万ユーロ、コックピット・コンソール事業が7億3,300万ユーロ、照明事業が2億4,800万ユーロだった。

地域別では、欧州が19億3,100万ユーロ、NAFTA(北米自由貿易協定圏)が14億8,400万ユーロ、アジア・太平洋は3億3,900万ユーロ、メルコスール(南米南部共同市場)は6,200万ユーロだった。

蘭ヒアの位置情報サービス、車両追跡大手の印VSTが製品に採用

オランダのデジタル地図大手ヒア・テクノロジーズは11月26日、同社の位置情報サービスがインドの車両追跡サービス大手の印VSTモビリティの新製品「Eclipse」に採用されたと発表した。

Eclipseは、あらかじめ端末と一体化されたSIMカードであるeSIMと、インド版GPS(全地球測位システム)のIRNSSを組み合わせた車両追跡システム。

VSTはヒアのサービスを活用することにより、◇車両の正確な到着時刻の予測◇ドライバーの運転状況をリアルタイムで追跡することによる安全性の向上◇運転後の分析・検証プロセスの改善――などの効果を期待している。

ロシア石化大手タトネフチ、ウズベキスタン・タイヤ事業で合弁

ロシアのタタルスタン共和国を本拠とする石油化学大手タトネフチはこのほど、ウズベキスタン国営化学持ち株会社ウズキミヨサノアット(Uzkimyosanoat)とタイヤ生産事業で合弁すると発表した。

ウズキミヨサノアット傘下のプレンチェ・レジノテフニカ・ザヴォデ(Birinchi Rezinotexnika Zavodi:BRZ)の株式51%を取得し、合弁会社化する。

BRZはタシケントの南東約80キロメートルに位置するアングレンで工場を操業する。

英樹脂部品大手カークロー、車照明子会社のチェコ事業を売却

英プラスチック部品メーカーのカークロー(Carclo)はこのほど、傘下の自動車用ライト製造会社ウィパック(Wipac)のチェコ事業をカナダの自動車部品大手マグナ・インターナショナルに売却すると発表した。

1998年にカークローに買収され、同社の精密製品事業子会社になった。

チェコ子会社は東部のオストラバに拠点を構え、ウィパック製品の設計および開発を担当している。

韓国ハンコック、伊スド・エスト鉄道のバスにタイヤ供給

韓国のハンコックタイヤは18日、イタリア国鉄傘下の同国南東部を営業地域とするスド・エスト鉄道が保有するバス車両向けにタイヤを供給すると発表した。

供給するタイヤはいずれも全ての車輪に装着可能で、オールシーズンタイヤの規格である「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」に準拠している。

ハンコックタイヤによると、スマートシティAU04+は電気バスの重量に耐えられるようタイヤ構造を改良した。

伊ピレリ、アストンマーチンのSUV「DBX」にタイヤを独占供給

伊タイヤ大手のピレリは21日、英高級車メーカー、アストンマーチンの新型SUV「DBX」の新車装着用タイヤを独占供給すると発表した。

舗装路用タイヤ「Pゼロ」、オフロード用タイヤ「スコーピオン・ゼロAS」、スタッドレスタイヤ「スコーピオン・ウィンター」の3種類を供給する。

タイヤ重量も軽くしており、転がり抵抗の軽減と燃費向上を実現している。

蘭トムトムとアムステルダム大、自動運転技術の研究で提携

オランダのデジタル地図サービス大手トムトムは14日、アムステルダム大学(UvA)と共同で研究プロジェクト「アトラスラボ」を立ち上げたと発表した。

同プロジェクトはUvAおよびアムステルダム自由大学が主導するAI研究のイニシアチブの一環となる。

アトラスラボのテオ・ゲーバー氏は「UvAではこれまでも画像や動画内の対象物を自動認識する技術を研究してきた。しかし、走行中の車から周囲を認識してHDマップを作製する技術は依然として大きな挑戦だ。トムトムとの提携により、新たな次元のAI研究が可能になる」と述べた。

フォード、シートカバー製造に3次元編み技術を導入

米自動車大手フォードの欧州法人(独ケルン)は11日、シートカバーを縫い目のない3次元編みで製造する最新技術を導入したと発表した。

素材となる糸にはポリエステル、羊毛、シルク、炭素繊維、リサイクル素材など様々なものが使えるほか、シートの形状に最適にフィットさせることができるためしわなどの欠陥も少なくなる。

カバーは取り外し可能で掃除も容易になるという。

スウェーデンのオートリブ、フロントセンターエアバッグを開発

スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブは18日、側面衝突時に乗員の被害を防ぐフロントセンターエアバッグを新たに開発したと発表した。

新システムは運転席と助手席の間に収納されるもので、乗員同士や乗員と内装品との衝突による頭部や肩部、胸部の負傷を防ぐ効果が期待される。

オートリブのスコット・ダーシェム開発担当副社長によると、新しいフロントセンターエアバッグは乗員同士の衝突による負傷を最大80%軽減できるほか、助手席に誰もいない場合には、助手席側の衝撃からドライバーを保護する。

金属粉末大手GKN、金属3Dプリンター用材料の供給体制を強化

金属3Dプリンター材料の世界大手GKNアディティブの金属粉末・部品事業部門であるGKNパウダー・メタラジーは13日、金属3Dプリンター向け金属粉末の供給体制を強化する方針を明らかにした。

顧客企業に近い現地で生産や保管することでリードタイムを短縮する狙いがある。

独西部のヒュッケスヴァーゲンにある拠点で「316L」、「17-4PH」、「20MnCr5」などの金属粉末を保管し、水およびガス式の噴霧装置向けや特注向けに常時出荷できる体制を構築している。

仏ミシュランとフォルシア、燃料電池事業で合弁設立

フランスのタイヤ大手ミシュランと自動車部品大手のフォルシアは21日、燃料電池事業の合弁会社の設立を正式に決定したと発表した。

当該資金は、欧州、中国、米国に投入する新世代の燃料電池の開発・生産・事業拡大の資金とする。

両社の発表によると、エレクトロモビリティの需要は2030年までに大幅に拡大する見通しで、水素燃料車の市場規模は200万台(うち、トラック35万台)に拡大すると予想されている。

西内装部品大手アントリン、イノベーションプログラム第2弾を開始

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンは4日、エンジニア向けのイノベーション・プラットフォームであるエノモティーブ(Ennomotive)と連動して手掛けるイノベーションプログラム「Antolin i.Jump」の第2弾を開始したと発表した。

同プログラムはアントリンの事業強化に資する技術コンテストの性格を持つもので、今回新たに1)車内冷房2)製品のトレーサビリティ3)内装照明の3つの課題が提起されている。

具体的には、1)については「エネルギー消費を減らしながら従来の冷暖房空調(HVAC)に代わる新たな冷房手段を見つけること」2)は、「高温・高圧下での製造工程の履歴管理を確実なものにするため、信頼性が高く低コストのセンサーおよびデータ収集ソリューションを提案すること」3)では、「自動運転車など次世代のモビリティが必要とする照明システムを、デザインから制御・操作技術を含むあらゆる機能を搭載して開発すること」――が求められる。

伊ブレンボ、ブレーキ・バイ・ワイヤ事業に参入へ=独紙

伊ブレーキシステム大手のブレンボは、ブレーキ・バイ・ワイヤ事業に参入する。

ボンバッセイ社長はこのほか、ブレーキ・バイ・ワイヤ・システム以外の新製品として、電気式パーキングブレーキとブレーキキャリパーが一体構造になった製品を挙げ、すでにアルピーヌのスポーツカー「A110」に採用されている、と説明した。

ボンバッセイ社長は、今後もブレーキを中核事業としていく方針だが、自動車の電動化が進む中、電動化への対応で提携先を探している、とも言及した。

Voestalpine<欧州自動車短信>

オーストリアの鉄鋼大手フェストアルピーネ は11日、リンツにある同社の拠点でこのほど、再生可能エネルギー由来の電力を分解して水素を生成する電解槽(エレクトロライザー)が稼働したと発表した。

生成した水素は鋼鉄の生産工程で活用する。

この電解槽の実証試験は、欧州連合(EU)のプロジェクト「H2FUTURE」を通して実施している。

独自動車部品カマックス、スロバキア工場に追加投資

独自動車部品メーカーのカマックスがスロバキア東部のバルデヨフ工場に2,500万ユーロを追加投資する。

経済省は設備調達に対し200万ユーロ、さらに2031年までの税制優遇の形で300万ユーロを助成する方針だ。

2018年は従業員3,500人で7億8,700万ユーロの売上高を計上した。

ABB、中国チャージドットに過半数出資

スイス電機大手のABBは10月28日、中国の充電設備メーカー、上海チャージドット新能源科技(Shanghai Chargedot New Energy Technology、以下、チャージドット)の資本の67%を取得する

スペイン部品大手ゲスタンプ、1-9月は6.8%の増収

スペイン自動車部品大手のゲスタンプが10月31日発表した2019年1-9月期決算は、営業利益(EBITDAベース)が前年同期比10.8%増の7億5,500万ユーロ、売上高は6.8%増の65億7,200万ユーロに拡大したも

マグナ、過去最高規模のトランスミッション受注

カナダ・オーストリア系自動車部品大手のマグナ・インターナショナルは10月30日、独自動車大手のBMWグループからトランスミッションの大型受注を獲得したと発表した。マグナにとってトランスミッションでは過去最大規模の受注とな

スウェーデンのオートリブ、7-9月期も減収減益

スウェーデンの自動車安全システム大手オートリブが10月25日発表した2019年7-9月期(第3四半期)連結決算は、売上高が前年同期比0.3%減の20億2,800万米ドル、営業利益は5.7%減の1億8,300万米ドルにとどまり、3四半期連続の減収減益となった。

キャッシュフローも2億3,800万ドルから1億9,500万ドルと18%減少した。

1-9月期でも、売上高は前年同期比2%減の63億5,600万ドル、営業利益は同20%減の5億3,200万ドル、営業利益率は1.9ポイント減の8.4%、キャッシュフローは37%減の3億2,800万ドルに悪化した。

フィンランドのPKC、セルビアの電装品工場を拡張

フィンランドの電装品大手PKCがセルビアのスメデレヴォにある拠点を拡張する。

PKCは2014年にセルビアに進出し、スメデレヴォでリース工場での操業と並行して自社工場を建設した。

同社は主に自動車産業向けにワイヤーハーネスや電子部品を生産している。

ハルデックス、独工場を閉鎖

スウェーデンの自動車部品メーカー、ハルデックスは22日、欧州における電気制御ブレーキシステム(EBS)とエアサスペンションの生産をハンガリー工場に集約すると発表した。

同措置に伴い、ドイツのハイデルベルク工場を閉鎖する。

ハルデックスは、欧州地域で目標とする利益水準を確保できていない状況にある中、ドイツのコスト水準や同国で景気後退が予測されていることに考慮した結果、ハンガリーのゼンツェルリンクスカタ工場への生産移転を決めた。

仏タイヤ大手ミシュラン、電気バス用の新製品を発表

仏タイヤ大手のミシュランは今月23日までブリュッセルで開催されたバスの国際見本市「バスワールド」で、電気バスに最適な新製品「X Incity Energy Z」を出展した。

軸荷重をこれまでの7.5トンから8トンに引き上げ、増大する電気バスの車体重量に対応する。

骨格層(カーカス)を特殊ケーブルで強化しているほか、接地面と側面は市街地走行に最適な設計となっており、転がり抵抗と騒音を低減している。

仏フォルシア、独コンチネンタルとの合弁会社を完全子会社化

仏自動車部品大手のフォルシアは14日、独同業のコンチネンタルから合弁会社SASの資本の50%を取得する趣意書に署名したと発表した。

SASは1996年の設立で、内装モジュールの複雑な組み立てや物流を事業とする。

フォルシアは、コンチネンタルが保有するSASの資本50%を2億2,500万ユーロで取得する。

ネステ、デュッセルドルフに新拠点

フィンランドの石油化学大手ネステはこのほど、ドイツのデュッセルドルフに新拠点を開設した。

従来の石油化学事業に加え、バイオ燃料事業や再生可能な化学製品の生産にも進出しており、例えば、動物性脂肪や漁から得られる脂、レストランの廃棄油などの廃棄物を使用してバイオディーゼル燃料や航空機用バイオ燃料などを生産している。

独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、バイオディーゼル燃料の世界生産量は約500万トンで、うちネステは約300万トンを製造している。

フォルシア―コンチネンタルとの合弁を完全傘下に―

自動車部品大手の仏フォルシア(ナンテール)は14日、独同業コンチネンタルから合弁会社SASの株式50%を譲り受け100%子会社化することで基本合意したと発表した。

SAS株を2億2,500万ユーロで取得する。

フォルシアはSASの事業地域と顧客の多様化を加速し、SASの売上高を2024年までに10億ユーロへと拡大する意向だ。

仏フォルシア、イスラエルでサイバーセキュリティのプラットフォーム

仏自動車部品大手のフォルシアは3日、イスラエルのテルアビブでサイバーセキュリティに特化した技術プラットフォームを立ち上げたと発表した。

これにより同社は、外部からの不正な干渉を防ぎ、安全な接続を確保する端末間(エンドツーエンド)ソリューションを開発していく。

フォルシアは同プラットフォームを通じ、現地の技術系スタートアップ企業や主要なイノベーションクラスターと提携してサイバーセキュリティの専門知識を高度化していく。

仏ヴァレオと米デーナが提携、48Vマイルドハイブリッドシステム開発で

仏自動車部品大手のヴァレオは3日、米同業のデーナと48ボルト・マイルドハイブリッドシステム(MHV)の開発で提携すると発表した。

同MHVシステムは、ヴァレオが開発したモーターおよびインバーターと、デーナの電動アクスル「スパイサー」を組み合わせている。

ヴァレオのパワートレイン部門を率いるグザビエ・デュポン氏は、「デーナとの協働により、手ごろな価格で車両の電動化を進めることができる。低電圧の電動化システムは2030年に世界で生産される車の3分の1で採用が見込まれており、この分野における市場地位を強化していく」と述べた。

Michelin:仏ミシュラン、独タイヤ工場を閉鎖

仏タイヤ大手のミシュランは25日、ドイツのハルシュタット工場(バンベルク近郊)を2021年初めまでに閉鎖すると発表した。

同工場には現在、従業員858人が勤務している。

このような状況の中、同社では2013年から6,000万ユーロを投資して競争力の強化に注力してきたものの、欧州の乗用車用タイヤ市場の構造転換に対応しきれず、閉鎖を決めたと説明している。

GMD:仏車部品GMDがハンガリー新工場を開設、アルミ鋳造部品を生産

自動車の内外装部品を手掛ける仏GMDはこのほど、ブダペストの北西約40キロメートルに位置するドログで新工場を開設した。

240人を雇用して乗用車用のアルミニウム鋳造部品を生産する。

GMDはハンガリーで、北部のエステルゴムにある拠点にも2,000万ユーロを追加投資して160人を増員する予定。

GrupoAntolin:西自動車部品大手アントリン、上期は1.3%減収

スペインの自動車内装部品大手グルーポ・アントリンが12日発表した今年上半期の売上高は26億7,800万ユーロとなり、前年同期から1.3%減少した。

売上高を事業別にみると、オーバーヘッド事業が9億9,200万ユーロ、ドア・ハードトリム事業が10億ユーロ、コックピット・コンソール事業が5億1,500万ユーロ、照明事業が1億7,100万ユーロだった。

地域別では、欧州が13億7,200万ユーロ、NAFTA(北米自由貿易協定圏)が10億2,400万ユーロ、アジア・太平洋は2億2,100万ユーロ、メルコスール(南米南部共同市場)は4,100万ユーロだった。

BASF:車載電池のリサイクルシステム確立へ、独仏3社がプロジェクト

化学大手の独BASF、資源大手の仏エラメット、廃棄物処理大手の仏スエズは11日、車載リチウムイオン電池の新しいリサイクルシステムの確立に向けて協業すると発表した。

限りある資源を節約するとともに、電池原料を欧州で安定確保できるようにする。

プロジェクトでは廃リチウムイオン電池の回収から、電池材料であるニッケル、コバルト、マンガン、リチウムの再資源化までをカバーする循環システムを確立する。

Continental:ゴムのサプライチェーン透明化、独仏タイヤ大手が合弁設立

タイヤ大手の独コンチネンタル、仏ミシュラン、および農業向けソフトウエア開発の仏SMAGの3社は12日、天然ゴム産業の持続可能性の強化に向けて合弁会社を設立すると発表した。

「持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)が掲げる目標の実現に取り組んでいく。
独禁当局の承認を経て新会社「ラバーウェイ」を年内に設立する。同合弁ではSMAGが開発したプラットホーム「ラバーウェイ」を用いて天然ゴム産業の全サプライチェーンにおける環境、人権などの順守状況をチェックして評価。その全データをタイヤメーカーに提供数rことで、サプライチェーンの透明化と改善を図る。天然ゴム産業は約600万人の農業従事者、10万社の中間業者、500社以上の加工業者で構成されており、サプライチェーンは極めて複雑という。
プラットホーム「ラバーウェイ」はすでに、対、インドネシア、コートジボワール、ナイジェリア、ガーナ、ブラジルなど天然ゴムの主要生産国ですでに投入されている。
GPSNRは天然ゴムのサプライチェーンにおける社会、経済、環境面の問題解決に向けて世界のタイヤメーカーが中心となって昨年10月に設立した機関。タイヤメーカーのほか、天然ゴムサプライヤー、自動車メーカー、NGOが参加し、人権尊重の促進、土地収奪や森林破壊の回避、生物多様性や水源の保護、収量の拡大、サプライチェーンの透明性とトレーサビリティ向上に取り組んでいる。

Matador:スロバキアの部品メーカー2社、EVバッテリーの開発生産で戦略提携

スロバキアの自動車部品・機械設備メーカーであるマタドールは16日、同国の電動自動車(EV)用バッテリーメーカー、イノバットに資本参加すると発表した。

イノバットは今年7月、ワイルドキャットと提携し、研究開発(R&D)センターと年産能力1,500個(100メガワット時)のEV用バッテリー生産ラインを設けると発表した。

製品は中東欧で生産する自動車メーカーに供給する。

TomTom:蘭トムトムと独ヘラー・アグライア、HDマップのリアルタイム更新で協力

ナビゲーション機器大手の蘭トムトムは6日、独自動車部品大手ヘラーの子会社で視覚センサーシステムなどを手掛けるヘラー・アグライア・モバイルビジョンと高精細地図(HDマップ)のリアルタイム更新に向けて協働すると発表した。

その後、取得したデータをトムトムのクラウドベースの自動マッピングシステムと共有することで、HDマップをリアルタイムで更新していく。

ヘラー・アグライアのカイ・タルミ社長は、HDマップのリアルタイム更新は「先進運転システム(ADAS)や自動運転技術の拡張を容易にするソフトウェアソリューションだ」と説明する。

Here:蘭ヒアと現代自の米法人が提携、ディーラー検索ツール開発で

オランダのデジタル地図大手ヒア・テクノロジーズは5日、韓国現代自動車の米国法人ヒュンダイモーターアメリカ(HMA)と位置情報を活用したディーラー検索サービスの開発で提携すると発表した。

HMAの情報技術部門であるヒュンダイ・オートエバーと協力し、米国の消費者向けに現代自のディーラーやサービスセンターへのアクセスを容易にするツールを開発していく。

ヒュンダイ・オートエバーは北米におけるテレマティクス技術開発を統括するIT子会社。

セルビア、欧州最大規模のリチウム鉱床に期待

セルビアがリチウム埋蔵国として秘かに注目されている。

米国地質調査所(USGS)は確認埋蔵量100万トンとしている。

事業化調査を実施中で、来年末にプロジェクトを実施するかどうか決定する予定だ。

Toray:東レ、スウェーデンのエアバッグ縫製メーカー買収

同社の買収により、縫製事業にも参入し、既に展開している原糸、基布と組み合わせた一貫型事業を強化する。

アルバは、1948年にアパレル縫製メーカーとして創業し、1997年からエアバッグ縫製事業に参入した。

今後の市場変化への迅速な対応を視野に入れ、縫製事業も組み入れた原糸、基布、縫製の一貫型事業を強みとした開発力や提案力を強化していくとしている。

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