2012/3/19

環境・通信・その他

森林・農地のCO2吸収算定、共通ルール策定へ=欧州委

この記事の要約

欧州委員会は12日、気候変動対策の一環として、森林と農地で排出および吸収される二酸化炭素(CO2)量の算定に関するEU共通ルールを整備することを提案した。\ EU域内の国土の4分の3を占める森林と農地は莫大な量のCO2を […]

欧州委員会は12日、気候変動対策の一環として、森林と農地で排出および吸収される二酸化炭素(CO2)量の算定に関するEU共通ルールを整備することを提案した。

\

EU域内の国土の4分の3を占める森林と農地は莫大な量のCO2を吸収・貯蔵して大気中に放出されることを防いでおり、気候変動対策のうえで重要な役割を果たしている。森林と農地の管理を改善し、貯蔵されるCO2量を0.1%増やすだけで、大気中に放出されるCO2量を年間で自動車1億台分も削減することができるという。

\

欧州委は、南アフリカのダーバンで昨年12月に開かれた国連気候変動会議で森林吸収源に関する新たなルールが決定されたことを受け、EUでも森林や耕作地、牧草地などの吸収源に関する共通ルールを導入することが必要だと判断した。ヘデゴー委員(気候変動担当)は今回の提案について、「EUのCO2削減対策に林業と農業を組み込むための第一歩だ」と述べるとともに、生物多様性や水資源の保護、農村部の発展や気候変動に配慮した農業に貢献すると説明している。

\

欧州委の提案は今後、欧州議会と閣僚理事会で審議される。

\