2013/2/11

産業・貿易

欧州議会が共通漁業政策改革案を承認、持続可能な資源利用目指す

この記事の要約

欧州議会は6日、共通漁業政策(CFP)の改革案を承認した。水産資源の乱獲・浪費による枯渇を回避するため、漁獲量を持続可能な資源水準まで削減し、科学的根拠に基づいた長期的な利用計画を策定することを目的する。\ 欧州委員会の […]

欧州議会は6日、共通漁業政策(CFP)の改革案を承認した。水産資源の乱獲・浪費による枯渇を回避するため、漁獲量を持続可能な資源水準まで削減し、科学的根拠に基づいた長期的な利用計画を策定することを目的する。

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欧州委員会の調べによると、地中海では漁業資源の80%、大西洋では47%が乱獲されている。今回承認されたCFP改革案では、漁船が漁獲物を水揚げせずに海に投棄する行為を2014年から禁止するとともに、15年以降は水産資源を減らすことなく漁獲量を最大化する「最大維持可能漁獲量(MSY)」を超えて漁獲枠を設定しないよう加盟国に求めている。また、長期的視野に立った資源管理を可能にするため、複数年度にわたる漁業資源管理計画を、信頼が置ける正確な科学的データに基いて策定することも盛り込まれている。

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欧州委員会のダマナキ委員(漁業・海事担当)は、「欧州議会が漁業資源の持続可能な利用に向けた改革案を支持したことは喜ばしい」とのコメントを発表した。CFP改革案は今後、欧州議会、閣僚理事会、欧州委との間で協議され、6月末に最終合意する見通しだ。

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