欧州経済ウオッチャー

独ユニパー、国の出資が最大330億ユーロに拡大

天然ガス調達価格の高騰で経営危機に陥り、国有化される予定の独エネルギー大手ユニパーは23日、国の出資額が当初計画の80億ユーロから最大330億ユーロに膨らむとの見通しを明らかにした。調達コストが膨張し資金繰りが急速に悪化 […]

シーメンス、サウジにBEV充電器を供給

電機大手の独シーメンスは23日、サウジアラビアの複合企業であるペトロミン傘下のエレクトロミンに電気自動車(BEV)用充電器を供給すると発表した。同国は炭素中立実現に向けBEVの普及を目指しており、エレクトロミンは全国的な

ルイ・ヴィトン、初の家具・ホームウェア専門店を上海で開業

仏高級ブランド大手LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの中核ブランドであるルイ・ヴィトンは25日、世界初となる家具・ホームウェア(家着)の専門店を中国の上海に出店すると発表した。中国の富裕層を対象に、ライフスタイル関連

BASF、中国に表面処理剤の生産拠点開設

化学大手の独BASFは22日、中国浙江省平湖市に表面処理剤の生産施設を開設したと発表した。浙江都山港経済開発区にある新工場は面積が6万平方メートルで、同社の表面処理剤工場のなかで最も大きい。急成長する中国市場に生産拠点を

伊電力最大手エネル、ルーマニアから撤退

伊電力最大手エネルは22日、ルーマニアから2023年に撤退すると発表した。これに先立ち公開された2025年までの事業計画によると、同社は複数の国に持つ子会社を売却し、欧州ではイタリアとスペインでの事業に集中する。計210

日立の米子会社、ルーマニアのフォーテックを買収

日立製作所の米国子会社グローバルロジックは21日、ルーマニアのソフトウエア開発大手フォーテックを買収すると発表した。欧州事業を拡大する戦略の一環で、同社獲得を通じて欧州における顧客・技術力基盤の強化を図る。規制当局の承認

JAEA、ポーランドのNCBJと研究炉開発で協力

国立研究開発法人日本原子力研究開発機構(JAEA)は22日、ポーランド国立原子力研究センター(NCBJ)と2019年9月に締結した「高温ガス炉技術分野における研究開発協力のための実施取決め」の改訂で署名を交わしたことを明

ハンガリー中銀が13%で金利据え置き、2会合連続

ハンガリー中央銀行は22日、政策金利を13%に据え置くことを決めた。据え置きは2会合連続。現行の高金利水準で物価安定目標を達成できると判断した。中銀は前々回まで17会合連続で利上げを実施していた。 政策金利の下限となる翌

トルコ中銀が4会合連続利下げ、緩和終了を宣言

トルコ中央銀行は24日の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物レポ金利を1.5ポイント引き下げ、9%に設定した。利下げは4会合連続で、市場の予想通り。金利がエルドアン大統領の求める1桁台まで下がったことを受け、中銀

ブルガリアなど3カ国のシェンゲン協定参加、12月に承認か

欧州委員会は16日、欧州内での人の自由な移動を保障するシェンゲン協定について、ブルガリア、ルーマニア、クロアチアの参加を認めるようEU加盟国に勧告した。加盟国は12月に可否を判断する。 シェンゲン協定は加盟国間を出入国審

ECB総裁「インフレ抑制へ一段の利上げ必要」、上げ幅は縮小か

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は18日、独フランクフルトでの講演で、インフレを抑制するため一段の利上げを実施する必要があるとの認識を示した。金融引き締めの一環として、近く保有資産の縮小にも着手し、金融政策の正常化を

ユーロ圏の金融安定リスク上昇、銀行資産に劣化の兆候=ECB

欧州中央銀行(ECB)は16日、半年に一度の金融安定報告書を公表し、エネルギー価格の高騰と高インフレによる経済の下押し圧力が強まるなか、ユーロ圏の金融安定に対するリスクが高まっているとの見方を示した。急激なインフレや金利

EU独自の衛星通信網構築へ、欧州議会と閣僚理が規則案で合意

欧州議会と閣僚理事会は17日、人工衛星を利用したEU独自の通信網の構築に関する規則案で基本合意した。米国や中国、ロシアを中心に宇宙産業の分野で競争が激化するなか、2027年までに域外のシステムに依存しない、安全で信頼性の

EU新車販売、3カ月連続増加

欧州自動車工業会(ACEA)が17日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の10月の新車販売(登録)台数は74万5,855台となり、前年同月から12.2%増加した。販売増加は3カ月連続。上げ幅は前月の9.6%から拡大した

ユーロ圏鉱工業生産、9月は0.9%上昇

EU統計局ユーロスタットが14日に発表したユーロ圏の9月の鉱工業生産指数(季節調整済み、速報値)は前月比0.9%の上昇となった。プラスとなるのは2カ月連続。前月の上昇率は速報値で1.5%だったが、2.0%に上方修正された

ユーロ圏貿易収支、9月も赤字に

EU統計局ユーロスタットが15日に発表した9月の貿易収支(速報値、季節調整前)統計によると、ユーロ圏の収支は344億ユーロの赤字だった。赤字幅は2015年以来の高水準だった前月の509億ユーロから縮小したものの、エネルギ

ユーロ圏の7~9月期GDP 、速報値と変わらず

EU統計局ユーロスタットは15日、2022年7~9月期の域内総生産(GDP)の最新データを公表した。ユーロ圏のGDPは前期比0.2%増、前年同期比2.1%増で、10月末発表の速報値から改定はなかった。(表参照) EU27

BMW、米中でも低炭素鋼を調達

高級乗用車大手の独BMWは15日、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減した低炭素鋼を米国と中国で調達すると発表した。欧州ではすでに低炭素鋼の調達で鉄鋼メーカーと合意済み。米中でも同様の契約を結んだことで、同社が用いる鉄鋼の

シェルと中国企業、仏の洋上風力発電事業を中止

英石油大手シェルは15日、中国企業と共同でフランスに洋上風力発電所を建設するプロジェクトを中止すると発表した。インフレ率の高進でコスト負担が増大したことなどを理由としている。 シェルは中国の原子力発電企業、中国広核集団(

インフィニオン、ステランティスにSiC半導体供給

半導体大手の独インフィニオンは14日、欧米自動車大手ステランティス向けにSiC半導体を供給することで基本合意したと発表した。拘束力のある本契約が締結されれば、生産能力をステランティス向けに確保。2020年代後半からステラ

ビオンテック、シンガポールで工場取得

バイオ医薬品製造の独ビオンテックは14日、スイス製薬大手ノバルティスからシンガポール工場を取得することで合意したと発表した。全世界で事業を強化する戦略に基づく措置で、伝令RNA(mRNA)ベースのワクチン、治療薬を生産す

エボニック、日本のベンチャーキャピタルに初出資

化学大手の独エボニックは15日、ベンチャーキャピタル部門エボニック・ベンチャーキャピタルを通じ、日本のベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営する8号ファンドに出資したと発表した。エボニック・ベンチャーキャピタル

ドイツ初のグリーン水素輸入ターミナル、ハンブルクに建設へ

米工業ガス大手エアープロダクツと独エネルギー商社ナバナフトは17日、グリーン水素の輸入ターミナルをハンブルク港に設置する計画を発表した。ドイツ初の本格的なグリーン水素ターミナルとなる。2026年の稼働開始を予定している。

ポーランド石油最大手、EV充電施設を国内1千カ所に

ポーランド石油最大手PKNオルレンは15日、2030年末までに電動車(EV)向けの充電施設を国内1,000カ所に導入する計画を発表した。同社は現在、国内に470カ所、ドイツとチェコに計63カ所の施設を持つ。26年までにド

スロバキアのEVバッテリー企業、セルビアに工場建設

スロバキアの電動車(EV)用バッテリーメーカー、イノバットは14日、セルビアでの工場建設計画について、同国政府と基本合意書を交わしたと発表した。最大32ギガワット時(GWh)の生産能力を整備する代わりに、助成金と税軽減措

独コンチネンタル、ルーマニアで大型ディスプレイを生産

自動車部品大手の独コンチネンタルは15日、ルーマニア西部のティミショアラ工場の拡張工事が完了したと発表した。投資額は約4,000万ユーロ。新しい生産施設では、ディスプレイを中心とする自動車内装部品を製造する。 コンチネン

カザフの自動車販社、中国車ブランド生産へ工場建設

カザフスタンの自動車輸入販売会社アスタナ・モータースが、中国乗用車ブランドの製造に向け工場を建設する。アルマティで15日、着工式を行った。投資額は1,000億テンゲ(約2億1,600万ドル)。長安汽車(チェングン)、奇瑞

23年のユーロ圏成長率、0.3%に下方修正=欧州委

欧州委員会は11日に発表した秋季経済予測で、ユーロ圏の2023年の域内総生産(GDP)実質伸び率を0.3%とし、前回(7月)の1.4%から大幅に下方修正した。ロシアのウクライナ侵攻長期化によるエネルギー価格の高騰、物価高

欧州委が財政ルール見直し案発表、柔軟な債務削減可能に

欧州委員会は9日、EUの財政ルールの改正案を発表した。厳しすぎるとされる財政規律を見直し、各加盟国の財政健全化を重視しながらも、柔軟な債務削減を可能とし、地球温暖化対策で必要となる環境投資などの障害にならないよう配慮する

バーゼル3の適用期限を2年延期へ、財務相理で合意

EU加盟国は8日の財務相理事会で、国際規模で事業を展開する銀行を対象とする新たな自己資本規制「バーゼル3」の最終化について、EUでの適用期限を2025年1月とすることで合意した。国際合意では23年1月から段階的に実施する

温効ガス排出削減、「努力分担規則」改正案で基本合意

欧州議会と閣僚理事会、欧州委員会は8日、EU排出量取引制度(EU-ETS)の対象に含まれていない農業や運輸などの産業分野における温室効果ガス排出削減目標を厳格化する法案の内容で基本合意した。加盟国ごとの削減目標を定めた「

フィアットへの制裁に無効判決、欧州委が敗訴

欧州司法裁判所は8日、欧州委員会が2015年にルクセンブルク政府に対して、欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA、現ステランティス)に違法な公的補助を提供していたとして追徴課税した問題で、同措置

サノフィ・GSK連合のワクチンが承認、追加接種用に

EUの欧州医薬品庁(EMA)は10日、仏製薬大手サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、認可を受けたワクチンを接種した人のブースター接種(追加接種)への使用を承認したと

ユーロ圏小売業売上高、4カ月連続マイナス

EU統計局ユーロスタットが8日に発表したユーロ圏の9月の小売業売上高(速報値・数量ベース)は前年同月比0.6%減だった。マイナスとなるのは4カ月連続。物価高が個人消費を圧迫していることが鮮明となっている。(表参照) 下げ

ユーロ圏生産者物価、9月は41.9%上昇

EU統計局ユーロスタットがこのほど発表したユーロ圏の9月の生産者物価(建設業を除く)は、前年同月比で41.9%の上昇となった。上げ幅は前月の43.4%から縮小したものの、エネルギー価格などの高騰を背景に歴史的な高水準が続

ルノーが事業再編、EV部門は分社化・23年に上場

仏自動車大手ルノーは8日、事業再編を発表した。電気自動車(EV)、内燃機関車部門を分社化するのが柱。EV部門は新会社「アンペア」として、2023年に上場させる計画だ。エンジン車、ハイブリッド車など内燃機関車部門については

英7~9月期GDPは0.2%減、物価高で6期ぶりマイナス成長

英政府統計局(ONS)が11日発表した2022年7~9月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価変動分を除いた実質ベースで前期比0.2%減だった。マイナス成長となるのは、コロナ禍で景気が冷え込んだ21年1~3月期以来6四

独政府、中国企業による独半導体工場買収を許可せず

ドイツ政府は9日の閣議で、同国の半導体メーカー、エルモス・セミコンダクターのドルトムント工場を中国同業の賽微電子(サイ・マイクロエレクトロニクス)が完全買収する計画を認可しないことを決定した。ドイツの公共秩序と安全にとっ

バイエル、農薬開発のスタートアップ買収

ライフサイエンス大手の独バイエルは10日、農薬開発のスタートアップ企業ターゲノミクスを買収すると発表した。持続可能であるとともに気候変動や除草剤耐性雑草の増加などの課題に対応する農薬の開発を加速する狙い。買収金額は明らか

日立エナジー、独送電大手から系統連係設備を受注

日立エナジーは10日、ドイツで送電事業を展開するテネット(本社:オランダ)からモジュール式系統連系設備一式を受注したと発表した。受注には420キロボルト(kV)で世界初の六フッ化硫黄ガス(SF6ガス)フリーのガス絶縁開閉

マツダがロシアから撤退、合弁株を現地同業に1ユーロで譲渡

マツダは10日、ロシア合弁の株式を売却し、同国から完全撤退すると発表した。ウクライナ戦争の長期化に伴い事業の見通しが立たなくなっていることが理由。すでに3月に合弁会社のウラジオストク工場への部品供給を取りやめ、4月下旬ま

ルーマニア政策金利、6.75%へ引き上げ

ルーマニア中央銀行は8日、政策金利を0.5ポイント引き上げ、6.75%とすることを決めた。今後も物価高が予想されるためだ。利上げは5会合連続で、年初以来の利上げ幅は合計で4.75ポイントに上ったが、今回は過去4回(0.7

バルト諸国、LNGハブ構築を目指す

バルト諸国で液化天然ガス(LNG)ターミナルを新たに設置する計画が進められている。ロシアのウクライナ侵攻を受けたもので、天然ガスを同国からの輸入に頼ってきた同諸国はLNG船による輸入拡大で供給元を多角化しようとしている。

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