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2012/8/29

ポーランド

ZAプワヴィの労組が抗議活動・タルヌフとの統合問題で

この記事の要約

ポーランド政府が保有する化学メーカー、ZAプワヴィの株式を同業アゾティ・タルヌフに売却し、両社を統合する方針を打ち出したことに、ZAプワヴィの労働組合が激しく反発している。ワルシャワでは21日、300人を超えるZAプワヴ […]

ポーランド政府が保有する化学メーカー、ZAプワヴィの株式を同業アゾティ・タルヌフに売却し、両社を統合する方針を打ち出したことに、ZAプワヴィの労働組合が激しく反発している。ワルシャワでは21日、300人を超えるZAプワヴィの従業員が国有財産省の庁舎前で抗議行動を行った。

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ZAプワヴィの買収を目指すアゾティ・タルヌフはZAプワヴィの32%を1株あたり110ズロチで買い付けると発表。13日に買い付けを開始したものの、17日までに取得できた株式は予定の3分の1の10.3%にとどまった。これを受けて国有財産省は同日、ZAプワヴィの持ち株50.67%をタルヌフに売却すると発表した。

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ZAプワヴィの労組は、同社がポーランドだけでなく国際的にも有力な化学メーカーであり、2005年の上場以来黒字経営を続ける優良企業であると強調。「会社が今後も安定した成長を実現するためには、国家財産省が多数株を保有することが最良の道であると確信している」と訴えるとともに、アゾティ・タルヌフと統合する場合は、ZAプワヴィが独立性を保ち、雇用人員や労働協約の内容に変更がないことを保証するよう求める嘆願書を提出した。

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国有財産省によると、ブジャノフスキ国有財産相は近く、アゾティ・タルヌフとZAプワヴィの労組幹部と会い、両社の統合について協議する予定だ。

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(1PLN=23.8JPY)

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