2015/10/21

総合・マクロ

露レターワン傘下Dea、独エーオンのノルウェー事業買収

この記事の要約

ロシア投資会社レターワン傘下の独石油会社ディーイーエー(Dea)は14日、独エネルギー大手エーオンのノルウェー石油・ガス事業を16億米ドルで買収すると発表した。これによりノルウェーでの1日あたりの生産量が現状の2倍以上の […]

ロシア投資会社レターワン傘下の独石油会社ディーイーエー(Dea)は14日、独エネルギー大手エーオンのノルウェー石油・ガス事業を16億米ドルで買収すると発表した。これによりノルウェーでの1日あたりの生産量が現状の2倍以上の7万5,000石油換算バレル(BOE)に拡大するほか、複数の開発区を手に入れる。買収成立にはノルウェー当局と欧州委員会の承認が必要となる。

Deaはエーオンのスカルヴ開発区の出資シェア28.1%と、ノルウェー国営スタトオイルが管理するニョルド開発区の30%及びヒーム開発区の17.5%を取得し、合計43の油田・ガス田採掘権を手に入れる。レターワンのエネルギー事業責任者でDea監査役会長のブラウン卿は、今回の買収を「Deaの新成長戦略の第一歩」とし、今後同社がノルウェーや他の主要地域での投資を拡大することを示唆した。

英ファイナンシャル・タイムズ(FT)によると、レターワンはエネルギー事業をDeaのほか1、2社に集約し、南北アメリカやアフリカでも積極的に投資する方針だ。ブラウン卿は、世界中で軽油やシェールガスへの投資機会を窺っているが、今はまだその時期ではないと語った。

レターワンは昨年、独エネルギー大手RWEからDeaを51億ユーロで買収。英国政府が売却を迫るDeaの英国北海油田については、今月11日にスイスの石油会社イネオスと売却で合意していた。