2015/10/28

自動車

印バジャージ、最安値四輪車をロシアに投入

この記事の要約

インドの自動車メーカー、バジャージ(Bajaj)が来春、ロシアで原付四輪車「キュート」を発売する。景気後退や通貨ルーブル安で低価格モデルの需要が伸びていることを踏まえ、「最安値」を武器にロシア新車市場に切り込む。初年度は […]

インドの自動車メーカー、バジャージ(Bajaj)が来春、ロシアで原付四輪車「キュート」を発売する。景気後退や通貨ルーブル安で低価格モデルの需要が伸びていることを踏まえ、「最安値」を武器にロシア新車市場に切り込む。初年度は200~300台の販売を見込んでいる。21日付の現地英字紙『モスクワタイムズ』が伝えた。

現地販売会社イーストウェスト・モーターズによると、この冬にロシアで走行試験を行い、実用性を確認した上で発売する。

販売価格は25万ルーブル(4,000米ドル)から。現行最安モデルの中国力帆汽車「スマイリー」の32万ルーブル(5,000ドル)を大きく下回る。

「キュート」は13.5馬力の単気筒4バルブエンジンを搭載し、最高時速は70キロ。燃費は1リットル当たり33キロメートルと抜群に良い。ただ、「中古車ならキュートよりも高機能で乗り心地が良い車を同じ値段で買える」という専門家の声もあり、どれほどロシアの消費者に受け入れられるかは未知数だ。

欧州ビジネス協会(AEB)が8日発表した1-9月期の新車(乗用車・小型商用車)販売台数は119万2,723台で前年同期から33%減少した。会員企業へのアンケート調査によると、通期では37%減の157万台が見込まれている。

バジャージはインド市場を視野にキュートを開発した。しかし競合が安全性を理由に発売停止を求めて提訴。判決が出るまで足踏み状態となっている。このため先月、世界16カ国への輸出を計画している事実を明らかにしていた。(1RUB=1.96JPY)