2015/11/25

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

蘭ハイネケン、スロベニア子会社にTOB

この記事の要約

蘭ビール大手のハイネケンは17日、スロベニア子会社ピヴォヴァルナ・ラスコ(Pivovarna Lasko)の残り株式(46.57%)を1株あたり25.56ユーロで公開買い付けする手続きを開始した。同国証券法に基づく措置。 […]

蘭ビール大手のハイネケンは17日、スロベニア子会社ピヴォヴァルナ・ラスコ(Pivovarna Lasko)の残り株式(46.57%)を1株あたり25.56ユーロで公開買い付けする手続きを開始した。同国証券法に基づく措置。10月の過半数株取得時と同じ価格で、全ての株主が売却に応じた場合の買収額は1億400万ユーロとなる。応募期限は1月15日。取引成立の条件となる最低取得株数は定めていない。

ハイネケンはこの春、銀行不良債権管理機構(DUTB)が率いる株主連合と、ピヴォヴァルナ・ラスコ株式51.11%の買収で合意し、10月、最終的に53.43%を取得した。買収額1億1,950万ユーロのほか、ピヴォヴァルナ・ラスコ及びその子会社であるピヴォヴァルナ・ユニオンの債務弁済費として、それぞれ1億4,150万ユーロ、4,430万ユーロを負担した。

ピヴォヴァルナ・ラスコは「ユニオン」と「ラスコ」の両ブランドで知られ、南東欧諸国で事業を展開している。2014年の連結売上高はコソボ子会社の売却などで前年比1.7%減の2億1,540万ユーロに縮小した。営業利益は11.6%増の1,540万ユーロ、最終損益は前年の3,020万ユーロの赤字から370万ユーロの黒字に転じた。(東欧経済ニュース10月21日号「蘭ハイネケン、スロベニアのビール会社の過半数株取得」、4月15日号「ハイネケン、スロベニアの同業ラスコを買収」、3月18日号「ハイネケン、スロベニアの同業大手買収に意欲」を参照。)