米国のシェールガス革命は欧州連合(EU)で天然ガス発電の減少をもたらしている――。石油大手BPのクリストフ・リュール主任エコノミストは20日デュッセルドルフでこんな因果関係を説明した。21日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。
\米国ではシェールガスを利用したガス発電が増加しており、昨年は増加率が21%に達した。その影響で同国の石炭発電量は1987年以来の最低を記録。石炭は価格が大幅に下がったうえ、EUに大量流入した。EUでは天然ガス発電の割高感が一段と強まり、同発電量がしたという。
\影響は二酸化炭素(CO2)の排出量にも出ている。リュール主任によると、シェールガス発電が増えた米国ではCO2排出量が昨年1億6,400万トン減少したのに対し、石炭発電が増えたEUでは同2,100万トン増えた。
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