自動車業界で半導体チップが世界的に不足している。春のロックダウンでチップ生産が減少したなかで、中国需要が急速に増えているためだ。各社は対応に追われている。ロイター通信が業界企業への取材をもとに4日、報じた。
自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)では電子部品向けチップが不足。中国で車両生産の停止に追い込まれる恐れがある。
自動車部品大手のコンチネンタルによると、半導体メーカーは予想外の需要拡大を受けて生産能力をすでに拡大したものの、増産には6~9カ月の準備期間が必要なため、供給が追い付いていない。この状況は来年も続く見通しで、同社は顧客企業と情報交換し解決策を模索している。
同業ボッシュは、自動車以外の業界でもチップが不足していると回答した。同社はサプライチェーンを維持するための方策を検討中だ。