独自動車部品大手のロバート・ボッシュは、国内工場の生産体制の見直しを進めている。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、欧州の乗用車および商用車市場の低迷を受けて、同社の自動車部門の国内工場は稼働率低下とコスト負担増加の問題を抱えている。このため、バイエルン州南部のブライハッハ工場やバーデンビュルテンブルク州にあるロイトリンゲン工場で生産体制や労働条件の見直しが実施される見通しという。
\『オートモビルボッヘ』紙によると、ブライハッハ工場ではアンチロックブレーキシステム(ABS)や横滑り防止システム(ESC)などブレーキ制御システムの生産体制の見直しにより、従業員約3,000人のうち約250人を削減する。その一方、年内に4,300万ユーロを製造設備の増強や、新たなエネルギー供給センターおよび訓練センターなどに投資する。
\10月6日付けの独地方紙『シュツットガルト・ナッハリヒテン』によると、ロイトリンゲン工場では1時間当たり5分の有給休憩制度を廃止することを検討している。休憩時間は引き続き残るものの、有給ではなくなるという。同工場の生産に携わる直接雇用の従業員約2,700人の一部が対象となり、同措置により約1,000万ユーロのコストを削減できるという。この休憩制度は1973年に金属労組IGメタルが経営側との交渉で勝ち取ったもので、ドイツのバーデンビュルテンブルク州のみに適用されている。
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