米自動車大手のフォードは17日、ドイツのケルン工場に10億米ドルを投資して生産設備を近代化すると発表した。電動車を開発・生産する「フォード・ケルン・電化センター(Ford Cologne Electrification Center)」を開設する計画で、2023年から欧州市場向けにフォード初となる乗用車の電気自動車の量産モデルをケルン工場で生産する。また、2番目の純粋な電気自動車をケルン工場で生産する可能性も検討する。
今回の計画は、ケルン工場への投資では過去最大の規模となる。ケルン工場で生産する電気自動車は、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のプラットフォーム「MEB」を採用したモデルで、開発はケルン・メルケニッヒにある欧州フォード開発センターでも行う。
フォードは2019年に、VWとの包括的な提携の一環として、VWのプラットフォーム「MEB」を採用する純粋な電気自動車を2023年から欧州市場に投入する計画を発表していた。欧州市場でMEBを採用したモデルを60万台販売する計画。
フォードは2026年からすべての乗用車モデルに、電動車を用意する計画で、純粋な電気自動車またはプラグインハイブリッド車を少なくとも1機種、選択できるようにする。2030年からは欧州で販売するすべての乗用車を純粋な電気自動車とすることを計画している。