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2015/10/30

クローズアップ

Y.E.S. (Young + Experiencecd = Successful)

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーが発足させた将来の人口動態の変化に対応するためのイニシアチブ。世界26工場(従業員数:約7万人)の乗用車生産を統括するメルセデスベンツ・カーズ・オペレーションズが国内工場を対象に実施している。健康 […]

独自動車大手のダイムラーが発足させた将来の人口動態の変化に対応するためのイニシアチブ。世界26工場(従業員数:約7万人)の乗用車生産を統括するメルセデスベンツ・カーズ・オペレーションズが国内工場を対象に実施している。健康面やキャリア形成などに配慮しながら、異なる世代の従業員が一緒に働く生産現場の環境作りに取り組む。

同イニシアチブは10月22日、ブレーメンの科学館「ユニバーサム・ブレーメン(Universum Bremen)」で実施する人口動態に関する展示「EY ALTER」の開始を祝う式典で正式にスタートした。

ドイツにおける人口の少子高齢化に伴い、国内工場では今後、生産現場の従業員の年齢層が大幅に上昇する見通し。また、国内工場では近代化に向けた投資も行われる計画であることから、イニシアチブでは、若年層と経験豊かな従業員が一緒に働く近代的な生産現場の環境作りを目指していく。

具体的には、3つの対応策を通して様々な課題に取り組んでいく。

1つ目は、科学的に裏付けられたプログラムの実施を通して、管理職の意識改革を促し、様々な世代で構成されるチームの円滑な運営を支援していく。職業人生の全般に渡り高い労働意欲を維持し、潜在的な能力の発展を支援する取り組みを通して、メルセデスベンツの高い品質を保持することを目標とする。

2つ目は、各工場の現状を把握するための標準化された分析方法の導入で、年齢構成など現在の状況を明確にし、分析結果に応じた対応を実施していく。

3つ目は、体験型展示「EY ALTER – you get to know」を通した「年齢」に対する意識改革。展示会では、年齢、日常生活、職場について、従業員や一般の来場者に新しいアイデアを発信していく。この展示会はメルセデスベンツのブレーメン工場が、ユニバーサム・ブレーメン、ヤーコプス大学ブレーメン、労働組合(IGメタル、ノルトメタル)の協力を得て実現した。展示期間は2015年10月23日~2016年8月31日まで。

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