欧州委員会は2日、世界的な経済危機に伴う貿易縮小で深刻な打撃を受けたアフリカ・カリブ海・大平洋（ACP）諸国に対するEUの支援プログラム「V-FLEX」に基づき、2010年分として19カ国に総額2億6,400万ユーロを拠出する計画を承認した。V-FLEXは経済危機に関連した途上国向け支援策の一環としてEUが昨年打ち出した措置で、最も脆弱なACP諸国に対して09－10年の2年間に総額5億ユーロの支援を行うという内容。初年度は15カ国に総額2億3,600万ユーロが拠出された。
\欧州委は今年度の拠出分のうち、第1弾としてブルキナファソとグレナダにそれぞれ1,400万ユーロ、350万ユーロを割り当てる計画を承認した。ベニン、ブルンジ、マラウイ、トンガ、コンゴ、レソト、ハイチなど残る17カ国への支援額は今秋に決定する。
\V-FLEXは経済危機で打撃を受けた途上国が社会的セーフティネットに関わる支出を打ち切る事態を防ぐことを最大の目的にしており、EUは適正な政策の有無や援助吸収能力などの基準に基づいて支援対象国を決めている。欧州委のピエバルグス委員（開発担当）は声明で「世界的な経済危機の影響で、途上国は依然として財政難など困難な状況に置かれている。V-FLEXを通じて今年はACP地域の19カ国が財政支出を維持し、社会政策の分野で経済危機の影響を最小限に抑える手助けをすることができる」とコメントした。
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