2011/10/31

産業・貿易

中国製鋼管に反ダンピング措置、EUが決定=消息筋

この記事の要約

EUはこのほど、中国の鉄鋼メーカーが輸出するエネルギー産業向け鋼管に反ダンピング措置を発動することを決めた。EU筋が24日、ロイター通信に明らかにした。\ 欧州の鉄鋼メーカーである独ザルツギッターとスペインのチュバセクス […]

EUはこのほど、中国の鉄鋼メーカーが輸出するエネルギー産業向け鋼管に反ダンピング措置を発動することを決めた。EU筋が24日、ロイター通信に明らかにした。

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欧州の鉄鋼メーカーである独ザルツギッターとスペインのチュバセクスは昨年、中国メーカーが石油掘削などに使われる鋼管を不当な安値でEUに輸出し、域内業者を圧迫しているとして、欧州委員会に調査を要請。欧州委は9月から調査を行っていた。

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同筋によると、21日に行われた加盟国の代表による協議では、域内の景気が悪化する中、域内の鉄鋼メーカーの受注減にどれだけ中国製品の輸入が関係しているか確認するのは困難として、一部の国が反ダンピング措置に難色を示した。しかし、採決の結果、賛成多数で同措置発動が承認された。

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EUは年内に、中国製品に最高68%の反ダンピング関税を適用する見込み。対象期間は5年。

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この関税率は、欧州委が調査中に暫定的に適用した反ダンピング関税の71.5%を下回る水準。同筋によると、暫定税率の算定にミスがあったことから、小幅の引き下げになったという。

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ザルツギッターとチュバセクスによると、2009年の域内鋼管市場における中国製品のシェアは約16%。2010年3月には18.3%に拡大したという。

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