2012/12/3

総合 –EUウオッチャー

英中銀、次期総裁にカナダ中銀総裁が就任

この記事の要約

英国のオズボーン財務相は11月26日、イングランド銀行(英中銀)の次期総裁にカナダ銀行(カナダ中銀)のマーク・カーニー総裁(47)を指名したと発表した。イングランド銀行の総裁に外国人が就任するのは初めて。英金融界が不祥事 […]

英国のオズボーン財務相は11月26日、イングランド銀行(英中銀)の次期総裁にカナダ銀行(カナダ中銀)のマーク・カーニー総裁(47)を指名したと発表した。イングランド銀行の総裁に外国人が就任するのは初めて。英金融界が不祥事で揺れる中、手腕が高く評価されている人材を国外から招く異例の人事に踏み切った。

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カーニー氏は任期満了で退任するキング現総裁の後任として、2013年7月1日付でイングランド銀行総裁に就任する。任期は5年。

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カーニー氏英オックスフォード大学出身。米ゴールドマン・サックスなどでの勤務を経て、2008年2月にカナダ銀行総裁に就任した。リーマンショックに伴う金融危機を国内でひとつの銀行も破たんさせることなく乗り切ったことが高く評価されている。

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英金融界ではロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作問題が大きな波紋を広げており、金融監督の強化が大きな課題となっている。イングランド銀行が来年、英金融サービス機構(FSA)から銀行監督機能を引き継ぎ、大きな責任を負うこともあり、世界の金融システムの規制・監視を担う国際機関である金融安定理事会(FSB)の議長も務め、同分野で豊富な経験を持つカーニー氏に政府は白羽の矢を立てた。

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