2013/6/3

欧州ビジネスウオッチ

クラブ・メッド、中・仏投資会社が買収へ

この記事の要約

仏リゾート施設運営会社クラブ・メディテラネ(クラブ・メッド)の大株主である仏投資会社アクサ・プライベート・エクイティと中国の復星国際は5月27日、同社に買収を提案すると発表した。クラブ・メッド経営陣は買収を「友好的」とし […]

仏リゾート施設運営会社クラブ・メディテラネ(クラブ・メッド)の大株主である仏投資会社アクサ・プライベート・エクイティと中国の復星国際は5月27日、同社に買収を提案すると発表した。クラブ・メッド経営陣は買収を「友好的」として受け入れる意向を示している。

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復星国際は2010年にクラブ・メッドの株式9.96%を取得し、筆頭株主となっている。アクサ・プライベート・エクイティは同社の株式9.4%を保有する。両社は残り株を1株当たり17ユーロで取得する計画。前営業日(24日)の終値に23%を上乗せした水準で、クラブ・メッドを総額5億5,600万ユーロと評価した形となる。

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アクサ・プライベート・エクイティと復星国際は新設する合弁会社を通じてクラブ・メッドを運営する予定。クラブ・メッドのジスカール・デスタン最高経営責任者(CEO)は買収後も現職にとどまる。合弁会社の出資比率はアクサ・プライベート・エクイティと復星国際が各46%、クラブ・メッド経営陣が8%。

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1950年創設のクラブ・メッドは、リゾート施設の宿泊費のほか、飲食などすべてのサービスをパッケージとして売り出した最初の企業だが、このところ欧州の景気悪化で業績が伸び悩んでいる。同社は今後の大きな収益源として、中国など新興国への進出を加速させる方針を打ち出しており、アクサ・プライベート・エクイティと復星国際は同戦略を推進するとみられる。

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