欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/3/18

企業情報

エーオン―過去最大の純損失計上、評価損で―

この記事の要約

エネルギー独最大手のエーオン(デュッセルドルフ)が11日発表した2014年12月期決算の純損益は31億6,000万ユーロの赤字となり、前期の黒字(20億9,100万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字の規模は2000年の会社 […]

エネルギー独最大手のエーオン(デュッセルドルフ)が11日発表した2014年12月期決算の純損益は31億6,000万ユーロの赤字となり、前期の黒字(20億9,100万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字の規模は2000年の会社設立以降で最大。組織再編計画の一環で巨額の評価損を計上したことが響いた。

同社は昨年11月、従来型発電(原子力、石炭、天然ガス発電)の分社化方針を明らかにした。電力卸価格の大幅下落などを受けた措置で、今後は経営資源を再生可能エネルギー、送電・送ガス網、顧客向けソリューションの3分野に絞り込む意向だ。これに伴い資産価値の再評価を実施。14年12月期に評価損54億ユーロを計上した。

本業のもうけを示す営業利益(EBITDAベース、調整済み)も前期比9%減の83億3,700万ユーロと振るわなかった。再可エネ電力の急増を受けて電力価格が下落していることが影響。売上高も7%減の1,115億5,600万ユーロに落ち込んだ。12月末時点の純債務は333億9,400万ユーロで、1年前(322億1,800万ユーロ)に比べ3%膨らんだ。