東欧市場における自動車部品工業界の動き

金属粉末大手GKN、金属3Dプリンター用材料の供給体制を強化

金属3Dプリンター材料の世界大手GKNアディティブの金属粉末・部品事業部門であるGKNパウダー・メタラジーは13日、金属3Dプリンター向け金属粉末の供給体制を強化する方針を明らかにした。

顧客企業に近い現地で生産や保管することでリードタイムを短縮する狙いがある。

独西部のヒュッケスヴァーゲンにある拠点で「316L」、「17-4PH」、「20MnCr5」などの金属粉末を保管し、水およびガス式の噴霧装置向けや特注向けに常時出荷できる体制を構築している。

独ボッシュ、ルーマニア・ブラジ工場の拡張完了

独自動車部品大手のボッシュは先ごろ、ルーマニア中部のブラジ工場の拡張工事を完了した。

700万ユーロを投じて管理事務所と開発センターが入居する新棟を建設した。

ブラジ工場は2007年の開設で、自動車向け電子部品などを製造している。

独自動車部品カマックス、スロバキア工場に追加投資

独自動車部品メーカーのカマックスがスロバキア東部のバルデヨフ工場に2,500万ユーロを追加投資する。

経済省は設備調達に対し200万ユーロ、さらに2031年までの税制優遇の形で300万ユーロを助成する方針だ。

2018年は従業員3,500人で7億8,700万ユーロの売上高を計上した。

日本発条、ハンガリー拠点の拡張完了

日本発条はこのほど、ハンガリー北西部のタタにある拠点の拡張工事を完了した。自動車サスペンションの受注増加に対応するため、既存工場に隣接して新工場を設置した。投資額は8,400万ユーロ。163人を新規雇用する。 以前の報道

スイス高機能樹脂大手グリト、ハンガリー工場を来年閉鎖

スイスの高機能樹脂大手グリト(Gurit)は10月29日、ハンガリーの自動車部品工場を来年年央に閉鎖すると発表した。

同社は昨年末に合成樹脂部品事業を切り離すことを決定したものの、売却先がみつからなかったことから同工場の閉鎖を決めた。

同社は影響を受ける従業員の支援を徹底する方針。

フィンランドのPKC、セルビアの電装品工場を拡張

フィンランドの電装品大手PKCがセルビアのスメデレヴォにある拠点を拡張する。

PKCは2014年にセルビアに進出し、スメデレヴォでリース工場での操業と並行して自社工場を建設した。

同社は主に自動車産業向けにワイヤーハーネスや電子部品を生産している。

スウェーデン車部品大手ハルデックス、独からハンガリーに生産移管

スウェーデンの自動車部品大手ハルデックスは22日、電子ブレーキシステムとエアサスペンションの生産を、独ハイデルベルク工場からハンガリー工場に移管すると発表した。

ハルデックスは、「欧州事業の採算性が見込み通りに向上しなかった」とし、「今後、景気減速が見込まれることや、ドイツの賃金水準を考慮した結果、生産移管を決めた」と説明した。

ハルデックスは今月初め、北米での生産をメキシコに移管する計画も発表している。

ハンガリー・イスラエル企業、自動運転バスの通信システム開発で合弁

ハンガリーとイスラエルの企業が、自動運転バスの運行者及び乗客向け通信システムを開発する合弁会社WeVidを設立した。

在テルアビブ・ハンガリー大使館のソルノキ科学技術担当館員は27日、ハンガリーMTI通信の取材に対し、「ハンガリー・イスラエル研究開発基金に資金助成を申請するよう関係企業に勧めた」ことを明らかにした。

同基金にはハンガリーとイスラエルが300万ユーロずつ拠出している。

スロベニアのメカトロニクス企業、新工場設置へ

投資額はおよそ3,000万ユーロで、来年初めに生産棟が、来年末までに事務棟が完成する予定だ。

従業員700人で昨年は売上高8,800万ユーロ、純益100万ユーロ弱を計上した。

今年は売上高が9,000万ユーロ、純益が最大400万ユーロに拡大すると見込まれている。

ルーマニア車部品ヴァルトリプ、新工場を開所

従業員数は従来の140人から最大600人へ拡大する見通し。

ヴァルトリプは自動車用ハンドルの生産を手がけ、ジャガー、メルセデス、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲン(VW)、ランチア、フィアット、フォード、ホンダ、トヨタ、ボルボなどに供給している。

新工場の稼働で日産能力は3,500本に拡大した。

日本電産、ポーランド・クラクフ拠点を拡張

日本電産の仏子会社である日本電産モーターズアンドアクチュエーターズ(NMA)がポーランド・クラクフ近郊のニエポロミーチェにある拠点を拡張する。

投資額は1億6,500万ズロチ(3,840万ユーロ)で、大手自動車メーカーのアンチロック・ブレーキシステム(ABS)向けに最新のブラシレスモーターを生産する。

日本電産は2006年、仏自動車部品大手ヴァレオから車載用モーター部門を買収してポーランドに進出した。

ベラルーシ・中国合弁のエンジン工場が開所

投資額は推定2,000万ドルで、このうち1,400万ドルをイ柴が出資した。

新工場の年産能力は1万基だが、2交代制を導入することで2万基に倍増できる。

MAZは、イ柴の姉妹会社でトランスミッションを手がける陝西法士特歯輪(シャンシー・ファスト)ともギアボックス生産で合弁する計画で、今年7月にやはりグレートストーン工業団地で新工場の建設に着手した。

米ジョイソン・セイフティ、ハンガリー工場に追加投資

中国・寧波均勝電子(ジョイソン・エレクトロニクス)の米国子会社で自動車の安全部品を製造するジョイソン・セイフティ・システムズが、ハンガリーのミシュコルツ工場に160億フォリント(4,800万ユーロ)を追加投資する。

ミシュコルツ工場はタカタが6,800万ユーロを投じて建設したもので、2014年に操業を開始した。

ジョイソンは世界の自動車大手35社に安全部品を供給しており、ミシュコルツ工場も製品の90%を輸出している。

独ボッシュ、ブルガリアにエンジニアリングセンター開設

独自動車部品大手ロバート・ボッシュは8日、ブルガリアの首都ソフィアでエンジニアリングセンターの開所式を行った。

自動車産業向けに革新的なソフトウエア・ソリューションを開発する目的。

開発業務では、ハンガリーとルーマニアのエンジニアリングセンター及び自動車大手と協力していく。

サムスンSDI、ハンガリーのEVバッテリー工場拡張

韓国のサムスンSDIは10日、ハンガリーの電気自動車(EV)用バッテリー工場を拡張すると発表した。

サムスンSDIは2017年5月、ブダペスト近郊のゲデに、サムスンの旧プラズマディスプレーパネル工場を再活用する形で進出した。

ハンガリーにおけるEV用バッテリー生産では、北西部のコマーロムに韓国のSKイノベーションとインジコントロールズが、東北部ミシュコルツにGSユアサが進出しているほか、北部のシャルゴータルヤーンに韓国のブンチュン・プレシジョンが工場設置を計画している。

GSユアサのハンガリー工場稼働、12Vリチウムイオン電池を生産

自動車バッテリー大手のGSユアサは3日、ハンガリー北東部のミシュコルツでリチウムイオン電池工場の稼働を開始したと発表した。

日本で製造した電池セルを新工場で組み立て、需要拡大が見込まれる欧州市場に供給する。

自動化された生産ラインで12ボルトのリチウムイオン電池を製造する。

独半導体大手インフィニオンは9月30日、ハンガリー中部のツェグレード工場の拡張工事に着手した。

拡張後の新施設では電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)で使用されるインバーター用半導体が生産される予定。

インフィニオンは1989年にハンガリーへ進出し、2000年にツェグレード工場を取得した。

ブルガリア、韓国企業の新EVバッテリー拠点候補に

首相団は、8月に工場誘致で交渉を開始した現代自動車を訪問し、ブルガリア政府としての戦略提携案を説明した。

複数メディアは今年7月、現代自がチェコのノショヴィチェ工場で小型SUV「ツーソン」の新型ハイブリッド(HV)およびプラグインハイブリッド(PHV)に加え、EV「コナ・エレクトリック」の生産も検討していると報道した。

実現した場合、同工場は同社最大の海外EV生産拠点となり、バッテリーの安定調達を確保する必要が生じる。

Kirchhof:独車部品キルヒホフがハンガリー工場拡張、メルセデス「Cクラス」の部品を生産

独自動車部品メーカーのキルヒホフは26日、ハンガリー北部のエステルゴム工場で拡張工事を完了したと発表した。

キルヒホフは2004年にエステルゴム工場を開設し、これまでに320億フォリント(9,550万ユーロ)を投じてきた。

同社はBMWがハンガリー東部のデブレツェンに建設する工場にも製品を供給したい意向だ。

FekaAutomotive:トルコ車部品フェカ、セルビアで工場着工

トルコの自動車部品メーカー、フェカ(Feka)・オートモーティブはこのほど、セルビア中部のチュプリヤで工場を着工した。

工場はチュプリヤのミネル工業団地に建設される。

当初は110人を雇用し、将来的に550人まで増員する。

GMD:仏車部品GMDがハンガリー新工場を開設、アルミ鋳造部品を生産

自動車の内外装部品を手掛ける仏GMDはこのほど、ブダペストの北西約40キロメートルに位置するドログで新工場を開設した。

240人を雇用して乗用車用のアルミニウム鋳造部品を生産する。

GMDはハンガリーで、北部のエステルゴムにある拠点にも2,000万ユーロを追加投資して160人を増員する予定。

Denso:デンソー、ハンガリー工場の拡張完了

デンソーのハンガリー法人デンソー・マニュファクチャリング・ハンガリーは先ごろ、ブダペスト西方60キロメートルに位置するセーケシュフェヘルヴァール工場の拡張工事を完了した。

6,500万ユーロを投じて半自動化および完全自動化された生産ラインを導入した。

デンソーは同工場で4,000人以上を雇用し、コモンレールシステム、燃料噴射ポンプ、可変バルブ機構、排気システムなどを生産する。

Porsche:独ポルシェ子会社、スロバキアに研究センター設置

独ポルシェの金型製造子会社ポルシェ・ヴェルクツォイクバウが、スロバキア北西部のドゥブニカ・ナド・ヴァフォームに研究センターを建設する。

来年までに総額1,360万ユーロを投資する。

スロバキア経済省によると、ポルシェ・ヴェルクツォイクバウは200万ユーロの助成を政府に申請した。

Matador:スロバキアの部品メーカー2社、EVバッテリーの開発生産で戦略提携

スロバキアの自動車部品・機械設備メーカーであるマタドールは16日、同国の電動自動車(EV)用バッテリーメーカー、イノバットに資本参加すると発表した。

イノバットは今年7月、ワイルドキャットと提携し、研究開発(R&D)センターと年産能力1,500個(100メガワット時)のEV用バッテリー生産ラインを設けると発表した。

製品は中東欧で生産する自動車メーカーに供給する。

AD Plastik:クロアチア車部品大手ADプラスチック、ロシアで4650万ユーロ受注

クロアチアの自動車部品メーカー、ADプラスチックは先ごろ、ロシアで複数の自動車メーカーから総額4,650万ユーロに上る受注を獲得したと発表した。

発注したのは仏ルノー傘下のアフトワズ及びダチアと独フォルクスワーゲン(VW)の3社で、受注額はそれぞれ2,400万ユーロと1,200万ユーロ、1,050万ユーロ。

ダチアに対してはトリヤッチで生産される小型車「ロガン」と「サンデロ」の部品を供給する。

CRI:スロバキアNGO、トラック向け空気電池の開発センター設置

スロバキア政府は、非政府組織(NGO)のイノベーション開発センター(CRI)が中南部ルチェネツで年末に設立する研究所に、14万ユーロの助成を行う。

同研究所ではまず、トラック用バッテリーの開発に取り組む。

課題はトラック向け次世代大容量バッテリーの開発だ。

セルビア、欧州最大規模のリチウム鉱床に期待

セルビアがリチウム埋蔵国として秘かに注目されている。

米国地質調査所(USGS)は確認埋蔵量100万トンとしている。

事業化調査を実施中で、来年末にプロジェクトを実施するかどうか決定する予定だ。

Pass:独自動車部品製造パス、ボスニア工場を拡張

独自動車部品製造のパス(Pass)は先ごろ、ボスニア・ヘルツェゴビナ北東部のビイェリナ工場で新生産棟を開所した。

ビイェリナ市当局によると、新生産棟の面積は1万1,000平方メートル。

これにより、同工場の生産面積は1万6,000平方メートルへ拡大した。

Brose:独車部品大手ブローゼ、セルビアに新工場

新工場にはドイツ工場から生産を部分移管する。

新プロジェクトを同工場で実施する。

ザウアンハイマー社長は「満足できる結果ではない」とし、コスト削減と、3カ年投資計画の実施を予告していた。

Bridgestone:ブリヂストン、ハンガリー工場の新倉庫棟が開所

投資額92億フォリント(2,790万ユーロ)のうち8億2,600万ユーロを政府の助成で賄った。

同計画が終了する2020年には、工場の生産能力は15%拡大し、最大で年720万本を生産できるようになる。

同工場のメリンダ・トポルチク社長は、将来的に製品の40%を新車装着タイヤとして出荷することを目指すとともに、2023年までに工場の「完全なスマート化」を達成するとしている。

Batagon:スイスのバッテリーメーカー、セルビア工場で生産増強

セルビア法人のダリンカ・ジュラン社長が先ごろ明らかにしたもので、今年末までに150人を新規雇用し、1日当たり7,000個を製造する計画だ。

バタゴンは2017年12月、破産したセルビア同業のファブリカ・アキュムラトラ・ソンボル(FAS)の工場を取得して同国に進出した。

現在は200人を雇用し、ソンボルの「ブラックホース」ブランドで製品を展開している。

Draxlmaier:独ドレクスルマイヤー、モルドバ第3工場を開所

1,500人を雇用して配線ケーブルを生産する。

同社は2007年と11年、首都キシニョフ北方のバルティFEZに2つの工場を開設してケーブルシステムを生産してきた。

1958年創業の同社は世界20カ国に60の工場を持ち、5万5,000人を雇用している。

NexenTire:韓国ネクセンタイヤ、チェコ工場がフル稼働

韓国のタイヤメーカー、ネクセンタイヤがチェコに建設した工場が8月28日にフル稼働を開始した。

工場は敷地面積65万平方メートルで、首都プラハ北西のジャテツにあるトライアングル工業団地に建設された。

新工場の製品は高級車ブランドのメルセデスベンツやアウディにも供給される見通しだ。

Rochling:独車部品ロシュリング、チェコ工場を拡張

独樹脂部品メーカーのロシュリングが、チェコ北西部のコプジヴニツェ市にある自動車部品工場の生産能力を増強する。

現地環境当局の先ごろの発表によると、建物は新設せずに既存施設の設備を刷新し、2022年までにペレットの年間加工量を現在の117トンから3,500トンまで引き上げる。

ロシュリングは同工場に型締め力400~2,700トンの射出成型機14台を備え、床パネル、エンジンルーム、フィルター格子、尿素SCRシステムの樹脂タンクなどを製造している。

TristoneFlowtech:独車部品トライストーン、ポーランド拠点拡張

自動車部品メーカーの独トライストーン・フローテックは先ごろ、ポーランド南西部のヴァウブジフに持つ工場を拡張すると発表した。

740万ユーロを投じて施設を6,200平方メートル拡張すると共に、新たに生産ラインを導入してゴムホースの生産量を倍増させる。

ヴァウブジフの工場は今年2月、プラスチック加工ラインの拡張と開発施設の増設を実施していた。

TDKハンガリー、アルミ電解コンデンサー開発に10億フォリント

TDKのハンガリー子会社、TDKハンガリー・コンポーネントは7月30日、10億3,000万フォリント(315万ユーロ)を投じて西部ソンバトヘイの研究開発施設を拡張したと発表した。

TDKハンガリーは自動車関連産業が周辺に集積しているソンバトヘイの同施設で、2,500人を雇用している。

2018年3月通期の売上高は2億5,360万ユーロだった。

Toyota:トヨタがポーランドでHV用変速機を増産、1.5リットルエンジン向け

トヨタ自動車は先ごろ、ポーランド子会社のトヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランド(TMMP)が運営する南西部のヴァウブジフ工場にハイブリッド車(HV)用変速機の生産ラインを増設すると発表した。

2021年から稼働を開始し、1.5リットルのハイブリッドエンジン向けの変速機を生産する。

同工場ではこれまで、1.8リットル・ハイブリッドエンジン向けの変速機を生産していた。

Toyo Tires:トーヨータイヤ、セルビアに工場新設

トーヨータイヤは30日、セルビアにグループで8拠点目となる工場を建設すると発表した。全社で取り組むグローバルなタイヤ生産体制の増強・最適化の一環で、投資額は3億9,050万ユーロ(約488億円)に上る。乗用車・小型トラッ

Rochling:樹脂部品大手の独ロシュリング、スロバキア工場が開所

独樹脂部品メーカーのロシュリングはこのほど、スロバキア西部のコチョブツェで工場を開所した。ホイールアーチライナー、床パネル、フィルター格子、エアコンフィルターを製造し、スロバキアとハンガリーに工場を持つ自動車大手のダイム

MAZ:ベラルーシ商用車大手、トランスミッション工場を着工

ベラルーシ国営商用車大手MAZと中国トランスミッション最大手の陝西法士特歯輪の合弁会社ファーストMAZはこのほど、ミンスク近郊に開設するトランスミッション工場の建設に着手した。投資額は約1,700万ドル。出資比率に応じて

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