東欧市場における金融業界の動き

ロシア中銀が3会合連続で利下げ、政策金利7%に

インフレ率は今年末に4~4.5%へと低下し、その後は4%近くで推移するとみる。

今後も物価と景気の動向をにらみながら金利を決定するとした上で、年内にさらに1回利下げを行う可能性を示した。

中銀は今年6月、15カ月ぶりに利下げを実施し、政策金利を7.5%に引き下げた。

格付け大手フィッチ、ウクライナを「B」へ格上げ

国際金融市場でも資金が調達しやすくなり、2020~21年に集中する債務償還を乗り越えられる。

今後の経済見通しについてフィッチは、4-6月期(第2四半期)の国内総生産(GDP)が前年同期比4.6%増と大きく拡大したことを受け、通期で3.4%を予想する。

内需拡大、農産品をはじめとする輸出の増加がけん引する見通しだ。

米ムーディーズ、ブルガリアの格付け見通しを「強含み」に変更

具体的に、◇財政黒字の達成◇継続的な国家債務の減少◇弁済能力の拡大◇財政準備金(財政のたくわえ)の大きさ◇年金改革のもたらした財政安定性――などを指摘した。

来年も対国内総生産(GDP)比で0.8%の財政黒字を達成し、政府債務は対GDP比19%へ縮小すると予測する。

経済成長は2015年以来、年率3%を超えているが、今後も好調を継続する見通しだ。

セルビアのインフラ建設、中国企業が台頭

セルビアで中国企業による複数の大規模インフラ建設プロジェクトが進行している。

セルビア運輸省によると、中国企業が実施する中で最も規模の大きいプロジェクトの1つがベオグラードとブダペストを結ぶ高速道路で、政府系の中国輸出入銀行が全体の85%に当たる40億ユーロを貸し付ける。

中国の銀行は中国企業が建設を請け負うことを条件に融資しており、建設労働者も建材も中国から持ち込まれている。

セルビア中銀が追加利下げ、政策金利2.5%に

インフレ率が大きく縮小しているほか、世界経済も減速していることから、インフレ目標の維持と景気の底支えを図るため追加利下げに踏み切った。

中銀はインフレ目標を1.5~4.5%としている。

中銀は2018年4月、1.4%まで低下していたインフレ率を目標の下限値に引き上げるため0.25ポイントの利下げを実施し、政策金利を3%に設定した。

チェコ中銀、追加利上げ見送り

チェコ中央銀行は1日、主要政策金利である14日物レポ金利を2%に据え置くと発表した。

インフレ率は3月の3%から6月に2.7%まで低下したものの、依然として中銀が目標とする2%を上回る状況が続いている。

中銀は5月、6カ月ぶりに利上げを実施し、政策金利を0.25ポイント引き上げた。

トルコの7月インフレ率16.7%、9カ月ぶりに上昇

分野別にみると、構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」の上昇率は前月から1ポイント減の18.2%へと縮小した一方、「運輸(自動車燃料含む)」(13.7%)は同3.7ポイント、「住居費・公益料金」(16.1%)は2.3ポイント上昇した。

同国では昨年、通貨リラの下落を受けてインフレ率が10月に25.2%まで上昇したことから、政府は自動車などを対象とする税軽減措置の延長・拡大を決定してインフレ率の引き下げに努めてきた。

蘭INGは、9月にインフレ率は再び大きく下がるとした上で、同月と翌月の2回の利下げが見込まれ、年末までに政策金利は17.5%になると予測している。

Sberbank:ズベルバンク、物流サービス会社を買収

ロシア最大手銀行の国営ズベルバンクは7月30日、国内物流サービス会社のシプターを買収したと発表した。

物流事業を構築するうえで、同社の買収を重要なステップと位置付けている。

ズベルバンクはロシアのネットサービス大手メールルーとネットと実際の店舗をつないで消費を促すマーケティング手法のオンライン・ツー・オフライン(O2O)ビジネスプラットフォームの構築で提携したばかりで、物流サービスへの参入準備を進めている。

MRG:ロシアITサービス大手MRG、ズベルバンクと提携

ロシアのITサービス大手「メール.ru(MRG)」と国営貯蓄銀行のズベルバンクが、タクシーを使った食品の宅配サービスで提携する。投資規模は1,000億ルーブル(14億1,500万ユーロ)。オンライン決済サービスの普及を受

トルコ中銀が大幅利下げ、政策金利19.75%に

中銀はインフレ率の低下を利下げの理由としているものの、金融緩和に慎重だったチェティンカヤ前中銀総裁がエルドアン大統領に解任された直後の大幅な利下げだけに、中銀の中立性に疑問が投げかけられそうだ。

中銀は今年の平均インフレ率を14.6%と予測している。

一方、エルドアン大統領は「高金利がインフレを招く」を持論としており、中銀の金融引き締め策には一貫して批判的だった。

ロシア中銀が追加利下げ、政策金利7.25%に

29日付で新金利を適用する。

インフレ率は今年末に4.2~4.7%まで低下し、その後は4%近くで推移するとみている。

中銀は声明で、今後も物価と景気の動向をにらみながら金利を決定するとした上で、今後さらに1回利下げを行うとともに、2020年前半までにインフレ期待の抑制と経済振興を両立させる「中立的」な金融政策に移行する可能性を示した。

フィッチ、スロベニア格付けを「A」へ引き上げ

米格付け大手のフィッチ・レーティングスは19日、スロベニアの長期信用格付けを「Aマイナス」から「A」へ一段階引き上げた。見通しは「安定的」。基礎的財政黒字、力強い経済成長、民営化を背景に政府債務が大きく縮小したことを評価

中東欧の銀行業界好調、今後3年で大きく成長=RBIリポート

オーストリア大手銀行のライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)は16日発表した最新リポートで、中東欧の銀行市場は中期的に大きく成長するとの見通しを示した。 2018年は数年ぶりに中東欧のすべての銀行業界が利益を

フィッチ、トルコを「BBマイナス」へ格下げ

米格付け大手フィッチ・レーティングスは12日、トルコの長期信用格付けを1段階引き下げ、「BBマイナス」とした。今月6日の中央銀行総裁更迭が理由だ。「BBマイナス」は「投資適格級」から3段階下の水準。見通しは「弱含み」とし

セルビア中銀が15カ月ぶり利下げ、政策金利2.75%に

セルビア中央銀行(NBS)は11日、政策金利を0.25ポイント引き下げ、史上最低の2.75%に設定した。利下げは15カ月ぶり。インフレ率が大きく縮小しているほか、世界経済も減速していることから、金融緩和を通じて景気の底支

トルコのエルドアン大統領、中銀総裁を更迭

トルコのエルドアン大統領は6日、チェティンカヤ中央銀行総裁を解任した。利下げのタイミングをめぐる意見の相違が原因。後任にはウイサル副総裁が就任する。中銀総裁解任は中銀の中立性に対する投資家の不信を拡大させ、週明けの市場は

クロアチアのユーロ導入準備が本格化、ERM II参加を申請

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のセンテノ議長(ポルトガル財務相)は8日、クロアチアがユーロ導入の前段階である欧州為替相場メカニズム(ERM II)への参加を申請したことを明らかにした。クロアチアは順調に行けば202

NLB:スロベニア国営銀NLB、民営化が完了

スロベニア最大手銀行の国営ノヴァ・リュブリャナ銀行(NLB)の民営化がこのほど完了した。国営資産管理会社(SDH)によると、グローバル預託証券(GDR)の発行を含め株式199万9,999株を放出し、多数の国際投資家を新株

ロシア中銀が15カ月ぶり利下げ、政策金利7.5%に

ロシア中央銀行は14日、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.75%から0.25ポイント引き下げ、7.5%とすることを決めた。利下げは昨年3月以来15カ月ぶり。インフレ率は高水準にあるものの経済成長が鈍化していることから

チェコ中銀、当面は利上げ見送り

チェコ中央銀行のルスノク総裁は11日、政策金利の引き上げは当面必要ないとの見方を示した。経済界との会合に出席した同総裁は記者会見で、金利は通常の水準にはないが、さらなる引き上げを実施する必要はないと明言した。一方で現在の

チェコ国立銀、準備通貨として人民元を採用

チェコ国立銀行はこのほど、準備通貨に人民元(RMB)を採用することができるよう規則を改定した。外貨保有高の拡大を受けて、投資対象を増やす目的。現時点ではまだ人民元を購入していない。 国立銀によると、人民元は準備金というよ

トルコ中銀が金融引き締め策、リラ下落に対処

トルコ中央銀行は9日、1週間物レポ金利(主要政策金利=24%)での貸し出しを停止した。市中銀行への貸出金利を実質的に引き上げて通貨流通量を抑え、イスタンブール市長選挙のやり直しが決まった7日以降の通貨リラ急落を食い止める

エルゴ―トルコの非生保子会社を売却―

ミュンヘン再保険の元受子会社エルゴ(デュッセルドルフ)は2日、トルコの非生命保険子会社を独同業タランクスに完全売却することで合意したと発表した。国際事業の整理方針に基づく措置。売却金額は明らかにしていない。当局の審査を経

チェコ中銀が追加利上げ、政策金利2%に

チェコ中央銀行は2日、主要政策金利である14日物レポ金利を0.25ポイント引き上げ、2%とした。利上げは昨年11月以来6カ月ぶりで、金融引き締めに転じた17年8月以降では8回目となる。同月からの利上げ幅は計1.95ポイン

米モルガン・スタンレー、ロシア銀行事業から撤退

米投資銀行モルガン・スタンレーが来年第1四半期にロシア銀行事業から撤退する。2014年以来の欧米による対ロシア制裁で採算を確保するのが難しくなっているためだ。コンサルティング事業は継続する。 7日のロイター通信によると、

仏信用保険コファス、スロベニア同業を買収

仏信用保険会社コファスは4月15日、スロベニア同業SID-プルヴァ・クレディトナ・ザヴァロヴァルニツァ(PKZ)を同国国営の輸出入銀行SIDバンカから買収したと発表した。採算を確保しながら中東欧地域で成長を図るグループ戦

米ビザ、ロシアの小売店での現金引き出しサービス開始へ

クレジットカード世界最大手の米ビザは先ごろ、ロシアで同国農業銀行及び小売大手パルメザンと協力して小売店舗などにおける現金引き出しの実証試験を開始したと発表した。今後ロシア全土でのサービス開始を目指す予定。 ビザは今年2月

中央アジア各国の対外債務、欧米に代わり中国が存在感

アジア開発銀行(ADB)の最新の調査レポートによると、中央アジア諸国が今後も経済成長を維持していくには国内総生産(GDP)の6.8%に相当する投資を継続していくことが必要だ。しかしキルギスのように天然資源が乏しく外貨獲得

チェコ中銀、年内1回の利上げを示唆

チェコ国立銀行(中央銀行)のマレク・モラ副総裁は18日、ブルームバーグとのインタビューで、年内に利上げを1回行う可能性に言及した。ただし今月行われる政策決定会合で利上げが決定されることはないとの見通しを示した。政策金利は

クロアチア信用格付け、「投資適格級」に復帰=S&P

米格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズ・グローバル・レーティングス(S&P)は22日、クロアチアの長期信用格付けを従来の「BBプラス」から「BBBマイナス」へ、短期信用格付けを「B」から「A-3」へ、それ

政策金利は「22年まで現状維持」=ポーランド中銀総裁

ポーランド中央銀行(NBP)のグラピンスキー総裁は14日、ワルシャワで開催された金融フォーラムにおける講演で、過去最低水準にある政策金利を2022年まで据え置く可能性が高いとの見通しを示した。同総裁は、同国の金利は安定し

エルゴ

ミュンヘン再保険の元受子会社である独エルゴは7日、東欧子会社4社をブルガリア同業のユーロインス・インシュアランス・グループに売却することで合意したと発表した。2016年に打ち出した国際事業の整理戦略の一環として、ルーマニ

仏ソシエテ銀、南東欧の2行を売却

仏金融大手ソシエテ・ジェネラル(SG)は2月28日、北マケドニアとモンテネグロの子会社を売却することで合意したと発表した。経営合理化の一環で、北マケドニアではオフリドスカバンカの株式74.53%をオーストリアのシュタイヤ

ハンガリー信用格付けをBBBへ引き上げ=米S&P

米格付け大手のスタンダード&プアーズ・グローバル・レーティングス(S&P)は15日、ハンガリーの信用格付けを「BBBマイナス」から「BBB」へ1段階引き上げた。見通しは「安定的」。安定成長が続くとの予想に立ち、

東欧4カ国が金利据え置き、ユーロ圏経済の行方を様子見

ポーランド、チェコ、ルーマニア、セルビアの東欧4カ国の中央銀行は今月、いずれも金利据え置きを決めた。インフレ見通しよりもユーロ圏の景気減速懸念を重視した判断で、様子見の態勢に入っている。これら4カ国の金利政策の足並みがそ

ハンガリーOTP銀、仏ソシエテのモルドバ事業買収

ハンガリー最大手銀行のOTPは6日、仏同業ソシエテ・ジェネラルのモルドバ子会社であるモビアスバンカの株式87.85%を取得することで合意したと発表した。競争当局の承認を得て、数カ月以内の手続き完了を見込む。ソシエテとは昨

米ムーディーズ、ロシアを「投資適格級」へ格上げ

米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは8日、ロシアの信用格付けを従来の「Ba1」から「Baa3」に1段階引き上げた。見通しは「安定的」。堅固な財政に加え、今後数年は政府収支の黒字が見込めることが評価された。

ハンガリーOTP銀、仏ソシエテのモルドバ事業買収

ハンガリー最大手銀行のOTPは6日、仏同業ソシエテ・ジェネラルのモルドバ子会社であるモビアスバンカの株式87.85%を取得することで合意したと発表した。競争当局の承認を得て、数カ月以内の手続き完了を見込む。ソシエテとは昨

ハンガリー、ブダペスト銀行を民営化

ハンガリー政府はこのほど、2015年に国営化したブダペスト銀行を民営化すると発表した。欧州復興開発銀行(EBRD)との取り決めに従うもので、全株式を7億ドル以上で売却する計画だ。バールトファイマジャル国家資産相が買収希望

東欧保険最大手VIG、子会社統合を完了

東欧保険最大手のウィーン・インシュアランス・グループ(VIG、オーストリア)は15日、銀行窓口での保険商品販売(バンカシュアランス)事業強化に向けた子会社統合が完了したと発表した。チェコのコーペラティヴァ・ポイストブナが

蘭保険NNグループ、エイゴンのチェコ・スロバキア事業を買収

オランダの金融・保険会社NNグループはこのほど、同国保険大手エイゴンのチェコ・スロバキア事業の買収手続きを完了した。取引金額は1億5,500万ユーロ。 エイゴンは両国で生命保険事業を展開。スロバキアでは個人年金商品も販売

RBI、サムスンSDIのEVバッテリー工場拡張に2億ユーロを融資

オーストリア大手銀行のライファイゼン・バンク・インターナショナル(RBI)が韓国のサムスンSDIに2億ユーロを融資する。ハンガリー・ブダペストに近いゲドゥ(Goed)にある電気自動車(EV)向けリチウム電池工場の拡張工事

VTBとシステマ、製薬のOBLファームを買収

ロシアの大手銀行VTBと投資会社システマから成る企業連合が、国内医薬品メーカーであるOBLファームの経営権を獲得した。同社を核に大手製薬グループを組織する計画で、システマが経営権を握るバイオ医薬品企業ビノファームなどとの

ロシア中銀が追加利上げ、政策金利7.75%に

ロシア中央銀行は14日、主要政策金利の7日物入札レポ金利を7.5%から0.25ポイント引き上げ、7.75%とすることを決めた。利上げは9月以来3カ月ぶり。市場は据え置きを予想していた。政府の増税予告を受けた短期のインフレ

トルコ中銀、政策金利24%で据え置き

トルコ中央銀行は13日に開いた金融政策委員会で、主要政策金利である7日物レポ金利を24%に据え置くことを決めた。輸入価格上昇の沈静化と内需の状況からインフレ鈍化の兆候が見られるものの、依然として物価安定化へのリスクがある

伊保険大手ゼネラリ、モスクワ駐在員事務所を開設

伊保険大手のゼネラリがこのほど、モスクワに駐在員事務所を開設した。ロシア事業を強化する狙いがある。 ゼネラリのドネ最高経営責任者(CEO)は開所式で、「モスクワ事務所の開設はロシア事業拡大への大きな一歩」とコメント。ロシ

ルーマニア不動産大手ザカリア、クラヨバで工業団地開発

ルーマニア不動産開発大手のザカリア(Zacaria)が南部クラヨバで工業団地を開発する。投資額は2,800万ユーロで、ハンガリー大手銀行OTPバンクのルーマニア子会社が融資する。同社として10番目の工業団地開発プロジェク

上部へスクロール