独自動車部品大手シェフラーは21日、株式の一部を公開する計画を発表した。機関投資家を対象に最大1億6,600万株の優先株を売却する。これにより総資本に占める分散保有率は約25%となる予定。株式公開で得た利益は債務圧縮に充て、財務構造の改善を図る。
公開する株式のうち、1億株はシェフラー家が保有するホールディング会社(有限会社シェフラー・フェアヴァルトゥング)が持つ優先株を放出し、6,600万株は株式会社シェフラーが新規株式の発行による増資を実施することで対応する。
株主に対しては、2015年決算から純利益の25~35%を配当する計画。また、営業活動によるキャッシュフローにより2018年までに10億ユーロの負債を減らす方針も示している。
独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、株式会社シェフラーは62億ユーロ、持ち株会社のシェフラー・ホールディングは36億ユーロの純債務をそれぞれ抱えている。また、株式公開による純売却益は約30億ユーロになると予想されている。
シェフラーは2008年に同社よりも経営規模がはるかに大きい独自動車部大手コンチネンタルの買収に乗り出し、株式取得で巨額の債務を抱えた経緯がある。