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2010/1/22

総合 – 自動車産業ニュース

ロシア、09年新車販売台数は49%減の146万台

この記事の要約

ロシアの2009年通期の新車販売台数は、前年比49%減の146万台となった。同国の自動車業界団体・欧州ビジネス協会(AEB)副会長で独フォルクスワーゲン現地子会社社長のマルチン・ヤン氏が14日開いた記者会見で明らかにした […]

ロシアの2009年通期の新車販売台数は、前年比49%減の146万台となった。同国の自動車業界団体・欧州ビジネス協会(AEB)副会長で独フォルクスワーゲン現地子会社社長のマルチン・ヤン氏が14日開いた記者会見で明らかにした。同氏は今年の販売予測について「楽観的に見積もっても、年150万台」にとどまると述べ、厳しい状況が続くとの見方を示した。

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ロシアの新車販売の落ち込み幅は、主要国中で最大。09年は世界的に経済危機に見舞われたが、中国、ドイツなどは政府の後押しにより販売台数を前年から増加させることに成功した。ヤン氏は「ロシア政府は3月から自動車ローンの一部金利を補助する支援策を打ち出したが、利用は7万台しかなかった」として、支援策が不十分だったと指摘。また年初に自動車関税が引き上げられたうえ、為替がルーブル安に振れたことで輸入車価格が割高になり、市場の冷え込みに追い打ちをかけたと分析した。

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09年の販売上位20社のうち、前年比で販売を増加させたメーカーはゼロ。最も落ち込みが激しかったのは74%減となったホンダ(販売台数2万3,222台)で、同社はロシアに工場を持たずすべて輸入しているため、大きな影響を受けたとみられる。一方、販売減を最小限に食い止めたのは、20%減の起亜(7万88台)、22%減のフォルクスワーゲン(3万9,488台)だった。

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モデル別販売台数では、ルノーの戦略低価格車「ロガン」が5万3,869台(前年比22%減)で首位。以下、フォードの小型車「フォーカス」(5万2,108台、44%減)、シボレー「ラセッティ」(2万9,362台、64%減)と続いた。不況で購買者は格安な車を選ぶ傾向を強めたとされるが、販売上位20社には入っていないもののドイツの高級車メーカー各社はBMWが11%減の1万6,350台、アウディが12%減の1万5,009台、メルセデスが28%減の1万2,050台と落ち込み幅が小さく、購買層の2極化が進んだとみられる。

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