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2010/1/22

総合 – 自動車産業ニュース

ロシアの新車買い替え奨励制度、3月8日から施行へ

この記事の要約

ロシア政府は、新車買い替え奨励策を3月8日から実施する方針を固めた。対象となる中古車を廃車にすると新車購入用の補助金が受け取れるようにする。低迷する新車販売をてこ入れする目的で、政府は年内の利用を20万台と見込んでいる。 […]

ロシア政府は、新車買い替え奨励策を3月8日から実施する方針を固めた。対象となる中古車を廃車にすると新車購入用の補助金が受け取れるようにする。低迷する新車販売をてこ入れする目的で、政府は年内の利用を20万台と見込んでいる。

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ロシア産業貿易省によると、この制度が適用されるのは、1999年以前に生産された国産車かロシア国内で組み立て生産された外国車種で、かつ車両重量が3.5トン以下の乗用車・軽商用車を廃車にした場合となり、60~65モデルが対象になるという。自動車保有者側には、ロシア国籍を持ち、1年以上継続保有していなければならないという条件が付く。

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この制度による中古車受け取りは同省に登録された正規自動車ディーラーに限定されており、ディーラーは保有者の同意を得て自動車登録の抹消とリサイクル施設への運び込みを請け負う。すべての手続きが完了してから3~5日後に、ディーラーが新車購入時に利用できる5万ルーブル分のバウチャー(引換券)を保有者に発行。政府はバウチャー分に加え、中古車処分手数料として1台につき最大3,000ルーブルをディーラーに支払うという。政府は当初、西部や極東など19地域でのみ施行するとしていたが、ディーラーの要望を受けて施行する地域はさらに増えるもようだ。

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政府は制度施行のため今年度予算で110億ルーブルを計上。本来は1月からの実施を目指していた。だが、自動車リサイクル施設が国内に12~15カ所しかなく、準備が整っていないことなどを理由に延期していた。同種の制度は欧州各国や米国などで導入され、大きな成果を上げているが、自動車専門ニュースサイト『Auto-Dealer.ru』を運営するディツキフ氏は「現状でディーラーは4万ルーブル程度の割引を提供しているが、誰も見向きしない」と述べ、制度の効果を疑問視した。(1RUB=3.1JPY)

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