市場調査会社CBCマーケットインテリジェンスは8日、ドイツの自動車産業向けITサービスの売上高ランキングを発表した。これによると首位はドイツテレコムの法人向けIT部門Tシステムズで、競合を大きく引き離した。2位はシーメンス、3位はIBMだった(表参照)。ただ、当該市場における上位15社のシェアは約47%にとどまっており、中小企業が乱立する業界であることが浮かび上がった。
\CBCが独自動車業界紙『アウトモビールボッヘ』の委託を受けて実施した市場調査によると、ドイツの自動車産業向けのITサービス市場(コンサルティング、システム統合、メンテナンス、IT業務代行など)の2009年売上高は14億8,000万ユーロだった。今年は8%増の16億ユーロが見込まれている。経費削減、生産合理化、本業に集中などの目的でIT業務をアウトソーシングする企業が増えていることも追い風になっている。成長が見込める市場なだけに参入する企業は多く、競争も激化している。一方、買収・合併やスピンオフなどで企業が複雑に入り乱れ、業界の構造がモザイク化していることから事業効率が悪いという問題も起きている。
\このため、市場調査会社のリューネンドンクは、今後数年で業界の再編・統合がさらに加速するとの見方を示す。
\