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2011/2/25

クローズアップ

ディーゼルエンジン

この記事の要約

ディーゼルエンジンが世界で初めて乗用車に搭載されてから今年で75年となる。独自動車部品大手のローバート・ボッシュが開発したディーゼル燃料の噴射システムを採用したディーゼルエンジンがメルセデスベンツの「260D」に搭載され […]

ディーゼルエンジンが世界で初めて乗用車に搭載されてから今年で75年となる。独自動車部品大手のローバート・ボッシュが開発したディーゼル燃料の噴射システムを採用したディーゼルエンジンがメルセデスベンツの「260D」に搭載され、1936年にベルリンで開催された自動車見本市で披露された。

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ボッシュは1920年代からディーゼル燃料の噴射システムの開発に着手し、トラック向けではすでに、同システムを実用化していた。

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欧州ではディーゼルエンジンの需要が高く、2006年には市場シェアの50%を超えた。ディーゼル車の普及率が高いことがアジアメーカーの欧州事業の拡大を食い止めているとの見方もある。

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ボッシュでは、ディーゼル車は20年後も自動車市場で大きな需要が見込めると予想。技術面でも改善の余地は大きく、燃費は2015年までにコンパクトカークラスで走行100km当たり3.6リットルまで低減できると見込んでいる。

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ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べ燃費効率が良い利点がある一方、当初は走行性能でガソリンエンジに及ばず、需要は小さかった。

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しかし、1960年代にエンジンが小型化され、1975年にフォルクスワーゲン(VW)の「ゴルフ」に採用されると、欧州の自動車メーカーがゴルフクラスのディーゼル車の開発に相次いで乗り出した。

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1980年代には電子制御のディーゼルエンジンが開発され、1987年にBMWが初めて電子制御のターボディーゼルエンジンを採用。また、燃料直噴システムとターボチャージャーの組み合わせにより、低燃費で高性能なエンジンが可能になり、ディーゼル車の普及を後押しした。

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また、1990年代には高圧燃料噴射システムが開発され、VWはユニットインジェクターと呼ばれる方式を採用していたが、コモンレール式の需要が高まり、VWも最終的にコモンレール式の導入を決めた。

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欧州自動車メーカーはディーゼル車へのハイブリッドシステム導入にも取り組んでいる。ボッシュは2008年に仏PSAプジョー・シトロエンとディーゼルハイブリッドシステムの開発に向けて協力することで合意。プジョーは世界で初めてとなるディーゼルハイブリッド車「3008 Hybrid4」を2010年秋のパリオートサロンに出展した。同モデルは欧州市場では2011年から発売することになっている。

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