2010/10/11

総合 –EUウオッチャー

IMFがユーロ圏予想成長率を上方修正、今年は1.7%に設定

この記事の要約

国際通貨基金(IMF)は6日発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2010、2011年の予想成長率を引き上げた。2010年は1.7%で、前回(7月)の1%から0.7ポイント上方修正。2011年については世界経済の減速 […]

国際通貨基金(IMF)は6日発表した最新の世界経済見通しで、ユーロ圏の2010、2011年の予想成長率を引き上げた。2010年は1.7%で、前回(7月)の1%から0.7ポイント上方修正。2011年については世界経済の減速に伴って1.5%と前年から鈍化するものの、前回から0.2ポイント引き上げた。(表参照)

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上方修正は4-6月期の成長率が予想を大幅に上回ったことや、ギリシャに端を発した財政危機が落ち着きを取り戻しつつあることなどを材料としたもの。とくに中核国であるドイツについては、予想成長率を2010年が1.9ポイント、11年が0.4ポイントの幅で引き上げた。

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ただIMFは、ユーロ圏の景気回復見通しについて「緩やかでむらがある」と指摘。ギリシャなど南欧諸国やアイルランドの財政不安がユーロ圏全体に悪影響を及ぼす懸念は捨て去れないと警告した。また、金融システムが欧州中央銀行や各国政府の下支え策に大きく依存していることも不安要素として挙げた。

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