2010/11/15

環境・通信・その他

「危険な空港」のリスト作成を検討、貨物・小包爆弾対策で検査強化

この記事の要約

EU加盟国は8日に開いた内務相理事会で、航空貨物の安全性に問題のある空港のリスト作成を含めた航空貨物の安全強化に向けて、計画を検討する臨時委員会を設立することを決めた。同委員会がまとめた提案を12月2日に開く内相と運輸相 […]

EU加盟国は8日に開いた内務相理事会で、航空貨物の安全性に問題のある空港のリスト作成を含めた航空貨物の安全強化に向けて、計画を検討する臨時委員会を設立することを決めた。同委員会がまとめた提案を12月2日に開く内相と運輸相の合同理事会で協議する。

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欧州では先月、英国でイエメン発の航空貨物の中から爆弾が発見されたほか、ギリシャではアテネにある欧州各国の大使館や加盟国の政治指導者に宛てた小包爆弾が相次いで見つかり、航空貨物や小包の安全性の問題が急浮上している。このためドイツやフランス、英国、ベルギー、オランダはすでにイエメンからの航空貨物の輸送を停止する措置を発動している。

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ギリシャの小包爆弾ではメルケル独首相が標的となったことからドイツ政府は内務相理事会で、危険な空港のブラックリスト作成や小包の検査強化などを盛り込んだ「ファイブ・ポイント計画」を提示した。空港のブラックリストは、EUで作成して定期的に見直しを行っている「危ない航空会社のリスト」の空港版で、域外の空港も対象とするもの。

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ただし議長国ベルギーのデメジエール内相によれば、今回の理事会ではブラックリスト作成については合意できず、「あまりクリーンでない空港のリスト」になる可能性があるという。これは貨物や小包が発送される空港によって特別な安全検査が必要かどうかを決めるためのチェックリストになるもようだ。

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